2026/06/17

最近観た映画メモ「地獄のヒーロー」「地獄のヒーロー2」


●地獄のヒーロー(1984年) 1:41 アメリカ Amazon MGM+

監督:ジョセフ・ジトー、出演:チャック・ノリス、M・エメット・ウォルシュ他。

ベトナム戦争中に捕虜となり、収容所で過酷な体験をしたブラドック大佐。戦後も行方不明の戦友たちの捜索に期待し、ベトナムで行われる戦後処理交渉に随行する。しかし、両政府の役立たずに業を煮やし、単独で捕虜たちの救出に臨むが……という話。

まあ、今の目で見るとアクションも行動もかなりゆるいけど、「単独潜入もの」としては普通に楽しめた。「ランボー2」の亜流みたいなイメージだったけど、実は公開はこちらのほうが半年ほど早い。どちらも当時の「ベトナムにまだ捕虜が残されているのでは?」という疑惑、POW/MIA問題から生まれた作品とのこと。

てっきりチャック・ノリス無双のドンパチ映画かと思ったら、前半は意外とおとなしい。「グリーン・ベレー」(1968年)のサイゴンでの工作員活動パートを思い出した。後半にはかなり派手なアクションシーンがあるけどね。

夜間の捕虜収容所襲撃の時限爆弾の火柱/キノコ雲は、今まで観てきたどんな映画よりもスゴイ! 渦巻く赤く巨大な炎が鮮明。それが何発も何発も大盤振る舞いw

っていうか、なんでこうベトナムというかベトコンを蛇蝎のように憎み、皆殺しにする必要があるのか? 考えてみれば、当時まだベトナム戦争終結から10年たっておらず、湾岸戦争などの前。ベトナム戦争が当時のアメリカ人にとってのリアルな戦争だったんだ。

70年代後半から80年代には「ディア・ハンター」(1978年)、「地獄の黙示録」(1979年)、「ランボー」(1982年)、「プラトーン」(1986年)などベトナム戦争を引きずる映画がいっぱいあった。

傷ついたアメリカ的なテーマが多かったように思えるが、この映画は少し異なるかもしれない。敗北したあの惨めな戦争に勝ち直したい、という願望が見える。クライマックスはまさに「ベトナム戦争に勝ち直す」だった。

・収容所での過酷な体験と脱出を描く「地獄のヒーロー2」のほうが先に撮られたものの地味だったため、本来は続編である「地獄のヒーロー」のほうがウケるだろうと先に公開されたそう。

・今年3月に亡くなったばかり。チャック・ノリスって殺人マシーンにしては顔が優しすぎるよねw

●チャック・ノリスの 地獄のヒーロー2(1985年) 1:35 アメリカ Prime Video

監督:ランス・フール、出演:チャック・ノリス他。

ベトナム、ブラドック大佐と部下たちのヘリコプターが墜落、行方不明扱いとなる。しかし、戦争終結後も彼らは秘密の捕虜収容所で拷問を受け、強制労働に苦しんでいた。所長のイン大佐はブラドックに戦争犯罪を認めれば解放してやると迫るが……という話。

なるほど、確かにこちらは一見地味かもしれない。しかし、主人公はじめ米兵捕虜たちがひどい扱いを受け続け、ガマンしてガマンして耐え抜いた末の、おりゃ〜〜!反撃〜〜!! は、めちゃくちゃカタルシス! こちらのほうが好みだし面白いと思う。

前作で、なぜブラドックがあそこまで捕虜救出に執念を燃やすことになったのか?が描かれており、1と2をセットで観るのがおすすめ。興行的な理由で公開順が逆転しただけなので、2→1の順で観るほうが楽しめるかもしれない。

主要登場人物が全員キャラ立ちしてて、見応えがある。ベトナム人役には韓国系や日系、中国系と思われる俳優が大勢出演。冷酷な所長のイン大佐役は韓国系のスーン=テック・オー、半分主役みたいな存在で、悪役なのに一番印象に残る。ホー大尉役は日系のベネット・オータ。巨漢のラオは日系プロレスラーのプロフェッサー・トオル・タナカ。

・ただ、あの格闘シーンは、ブルース・リーとの死闘を知ってる人には物足りないだろうな。

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