2023/12/09

最近観た映画メモ「イニシェリン島の精霊」他



マーティン・マクドナー監督作品を2本。どちらもすごい良かった。特に「ヒットマンズ・レクイエム」。こういうのが好み。

●イニシェリン島の精霊(2022年) 1:55 アイルランド・イギリス・アメリカ Disney+

1923年、アイルランドの島の寒村。冴えないがいい奴のパードリックが、長年の親友だった初老の音楽家コルムから唐突に絶交されてしまう。関係の修復を試みるが、「これ以上話しかけるな、さもないと、、」と恐ろしい予告をされ、事態はとんでもない方向へ転がっていく、、という話。

マーティン・マクドナー監督。コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドンなど。

窮屈な狭い狭い閉鎖された社会のイヤ〜な閉塞感。退屈と絶望しかない島。居心地が悪ければ外の世界へ行くことだってできるのに。閉鎖社会的に、教会のスキャンダルも匂わされてる。外は外で内戦が続いており、不穏。

マクドナー監督の前作「スリー・ビルボード」や、

2023/11/11

最近観た映画メモ「シンクロナイズドモンスター」他



2ヶ月ぶりの映画メモ。ぜんぜん映画観れてない。1ヶ月に1本ペース。U-NEXTのマイリストには新しい映画などどんどん追加しちゃってるのに。特等席(Meta Quest 3)でじっくり落ち着いて観たいのだが。

●シンクロナイズドモンスター(2016年)1:49 カナダ U-NEXT

主演/製作総指揮 アン・ハサウェイ、ジェイソン・サダイキス、監督/脚本 ナチョ・ビガロンド。

アルコールで失敗ばかりしてるダメ女、グロリア。Webライターとしては鳴かず飛ばず、同棲してた彼氏には追い出され、しかたなく今は誰も住んでない実家に戻ってきた。地元で親の酒場を継いでる幼なじみのオスカーがいろいろ助けてくれる。そんな時、突如韓国ソウルに怪獣が出現して街を破壊してるニュース。グロリアは怪獣の動きが自分とシンクロしてることに気づく……という話。

おちゃらけコメディと思うじゃん。ぜんぜんちがった。前半はコメディタッチなんだけど

2023/09/18

最近観た映画メモ「オー!」「冒険者たち」



9月末配信終了で急いで見たロベール・アンリコ監督作品2本。「冒険者たち」はテレビで見たことがある。調べたらその放送は1976年1月5日の「月曜ロードショー」。たぶん「ジョーズ」を観に行った翌日だ! おまけにその数日後に寅さんとドリフ映画の二本立てを見に行ったことが判明してるという、1976年中学1年の正月明けの冬休み後半w

●オー! (1968年)1:46 フランス U-NEXT

元カーレーサー、今は落ちぶれて銀行強盗一味の運転手。実業家と偽って売れっ子モデルと付き合ったりしてる。ボスの不慮の死を契機に、のし上がろうと画策した矢先に自動車泥棒で捕まってしまう。しかし、華麗に脱獄。新聞で「カポネ+ルパン」ともてはやされ、調子に乗って強盗を繰り返すが……という話。

ジャン=ポール・ベルモンド、ジョアンナ・シムカス。ロベール・アンリコ監督。

面白かった。生意気な青二才がイキがった末の転落、の典型。当時の若者たちがお手本にしただろうオシャレだったりカッコよさが満載。「勝手にしやがれ」(1960年)や「気狂いピエロ」(1965年)のベルモンドキャラの延長。ナルシストな感じは「タクシードライバー」(1976年)っぽくもある。

字幕版には説明がなかったけど、栄光のカーレーサーから落ちぶれたんじゃなく、もともと悪いやつ。八百長レースに失敗、共謀した親友のレーサーを

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2023/09/09

最近観た映画メモ「エスター ファーストキル」他



怖くて途中で止めたまま続きを見れずにいた「エスター ファーストキル」を一ヶ月ぶりに見終わったw

何度も書いてるけど、あらゆる映画の、手に汗握ったりサスペンスの定番要素、「バレるかバレないか潜入もの」や「間違った選択を繰り返して結果的に過酷な状況に自ら突っ込んでいくように見える主人公」とか嫌すぎて、たびたび一時停止してぜんぜん進まない件。

なんちゅうか、「楽しもうと思って映画見てるのに、なんでこんな不快な思いをしなくちゃいけないんだ?」って思いが強くなり、「もしかして僕、映画は苦手なのかもしれない」って毎度思ってしまう。

とはいえ、見終わってからいろいろ検索したりして背後の関係性を見つけたり感想メモを書いたりするのは楽しいんだけど。上映時間より調べたり書いてる時間のほうが長かったりする。

●エスター ファーストキル(2023年) 1:38 Amazonプライム

13年前の前作「エスター」(2009年)で少しだけ語られたエスターの過去が描かれる。ウィリアム・ブレント・ベル監督。

大人になってしまったイザベル・ファーマンが10歳くらいで演じたエスターをどうやって演じるのか不安だった。しかし、冒頭で「前作を見た人は当然知ってること」を強調することで、むしろ今作のほうが正しい描写かも!と納得させてくれる。上手いなあ! ぜんぜん違和感なかった。

予算があればデ・ニーロやハリソン・フォードみたいに

2023/08/15

最近観た映画メモ「地獄のバスターズ」他



7月後半にがんばって観た3本。このすぐ後に「エスター ファーストキル」(2023年)を見始めたのだけど、ただでさえ怖いのに苦手な「正体がバレるかバレないか潜入もの」でもあって、途中で止めたまま続きを見れずにいるw

●地獄のバスターズ(1978年) 1:39 U-NEXT

1978年ってちょっと時代が新しいけど、イタリアでたくさん作られた「マカロニ戦争アクション映画」のひとつらしい。原題(英題)は「THE INGLORIOUS BASTARDS」。タランティーノがこれに刺激されて作ったのが「イングロリアス・バスターズ」だそう(内容は無関係)。

第二次大戦末期のフランス。MP(陸軍憲兵)に捕まって護送中のならず者兵士たちが、敵の襲撃の隙をついて逃げ出し、スイスを目指す。出会ったパルチザンたちに特殊部隊と誤解され、ドイツ軍V2ミサイルの機密奪取作戦に加わることに……という話。「加わることに」の経緯などかなり面白い。

ほぼコメディタッチだけど、ドイツ軍うじゃうじゃ、古城アクション、装甲列車付きの列車アクションや鉄橋爆破、バイクアクションまで

2023/08/02

最近観た映画メモ『「もののけ姫」はこうして生まれた。 』他



買ったまま見てない3枚組DVD『「もののけ姫」はこうして生まれた。 』を見てしまおうということで、本編も久しぶりに見てみた。

●もののけ姫(1997年) 2:13

前回見たのはたぶん15年前くらいかな。圧倒される部分は多いけど、「風の谷のナウシカ」と同じく全体的にはあまり好みではなかった印象。

たぶん「千と千尋の神隠し」を先に見てしまったもんだから余計、真面目で地味で暗く感じたんだろう。今回のほうが大筋をわかってる分、画面をよく見る余裕があり、とても楽しめた。

「君たちはどう生きるか」や「風立ちぬ」など公開されるたびに『「もののけ姫」は良かったのに」的に引き合いに出される。映画としてきっちりまとまった作品は

2023/07/27

最近観た映画メモ「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」他



「君たちはどう生きるか」を観に行った以外、一ヶ月ほどあまり映画を見れてないけど、どうにか2本。歴代世界映画興業収益1位と3位w

「アバター」は公開当時の2009年12月にIMAX 3Dを見に行ったけど、続編を見るために、おさらいしてみた。

●アバター(2009年) 2:42 Disney+

ジェームス・キャメロン監督、サム・ワーシントン主演。貴重な地下資源が眠る惑星パンドラの先住民ナヴィたちと交渉するため、人間とナヴィを掛け合わせた人造生命体にジェイクら工作員の意識を憑依させ、アバターとして送り込む。ジェイクははぐれてしまうが、ナヴィたちに救われて仲間入りを許され、いろいろ学びはじめるが……という話。

当時は3D映画ブーム。まさに視覚的体験って感じだった。感情に訴えかける点はしっかり抑えた上で非常にシンプルなストーリーで、映像に集中させる造り。

・今回は3Dでない分、普通の映画として落ち着いて観れる。森の惑星のあの超精細な描写はDisney+の画質では足りず、ブロックノイズが見えてしまう。

・ジェームズ・キャメロンって、幅広い観客に確実にウケるように考えてるんだなあって