2023/08/02

最近観た映画メモ『「もののけ姫」はこうして生まれた。 』他



買ったまま見てない3枚組DVD『「もののけ姫」はこうして生まれた。 』を見てしまおうということで、本編も久しぶりに見てみた。

●もののけ姫(1997年) 2:13

前回見たのはたぶん15年前くらいかな。圧倒される部分は多いけど、「風の谷のナウシカ」と同じく全体的にはあまり好みではなかった印象。

たぶん「千と千尋の神隠し」を先に見てしまったもんだから余計、真面目で地味で暗く感じたんだろう。今回のほうが大筋をわかってる分、画面をよく見る余裕があり、とても楽しめた。

「君たちはどう生きるか」や「風立ちぬ」など公開されるたびに『「もののけ姫」は良かったのに」的に引き合いに出される。映画としてきっちりまとまった作品は、そこで完結してすっきり。「?」が残る映画は後を引くのでずっと心の隅に残ってたりする。

「もののけ姫」は、きっちりまとまってるようにも見えるけど、「?」も残る、いいバランスなんだろうな。

●「もののけ姫」はこうして生まれた。 (2001年) 6:40

・3枚組DVDで6時間40分。長いけど、「ポニョはこうして生まれた。」の5枚組 12時間半よりはずいぶん手軽w

・絵コンテから本制作、アフレコ、宣伝・興業計画から公開時の盛り上がりまでの記録(特別映像で北米の営業ツアーも)。

・美輪明宏のモロや森繁久彌の乙事主の、声と口の動きが合ってない理由がわかった。絵がない状態で録音したんだ。

・宮崎駿、当時54〜55歳くらい。年下だw アクションアニメを作れる最後の機会とか鈴木Pに言われたり、公開時の引退表明に納得するくらいには初老に見える。貫禄あるなあ。。(鈴木Pは48歳くらい!)

・当時はほぼアナログ作業→「紙に鉛筆の原画をセルにトレースして絵具で彩色、背景画と重ねてカメラで撮影」。今、その作業を見ると信じられないくらい大変そう。っていうか逆に、デジタル無しでアニメーション映画って作れちゃうんだ!って驚くくらいのw デジタル合成や3Dグラフィックも使っているものの、CG部は飛び道具的扱い。

・ところが、公開に間に合わない可能性が出てきて、急遽デジタル彩色システムを導入。デジタル化を渋る宮崎駿に対して、色彩設計の保田道世は率先してデジタル化を推進(というか事前に準備始めてた)。彩色システムに合わせて全体をデジタル化。

・北米の営業ツアーの映像。ニューヨークの北米版スタッフたちと会うのだが、そこに北米版のプロデューサーとしてあのハーヴェイ・ワインスタインがいる! 検索すると、「45分カットしろ!」という脅迫を含む悶着があったらしい。

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