クリスティーン(1983年)
痩せゆく男(1996年)
マングラー(1996年)
ゴールデン・ボーイ(1998年)
アトランティスのこころ(2001年)
スティーブン・キング原作映画その2。あと数本観る予定。以前のキングの映画化作品って「スタンド・バイ・ミー」とか一部を除いてそれほど良いイメージ無かったけど、こうやっていろいろ観てみると、完全なハズレのほうが少ないかも(わざと悪趣味なバカ映画として作られたものもあるけど)。今回のもコンパクトで時間も短い名作揃いでどれも悪くない。
1990年夏までにそれまでに出てたキング作品はけっこう読んだ。細かいところはほとんど忘れてるから映画観るときにジャマにならず都合がいいw 電車通勤しなくなって小説自体ほとんど読まなくなった。ハードカバーの「IT」上下巻も買ったのに、結局読まずに手放した。例外は「グリーンマイル」の文庫6分冊をトム・ハンクス主演の映画公開前に急いで読んだくらい。
●クリスティーン(1983年)
面白かった! いじめられっ子のアーニーが一目惚れした古いプリマスフューリーを不気味な老人から買い取り、クリスティーンと名付け、レストアして大切にする。そのクルマには邪悪な命が宿っていた……。っていう話。警部役でハリー・ディーン・スタントンが出てる。
邪悪なクルマより、変貌していくアーニーのほうが怖い。しっかりまとまってて、クルマが襲ってくるなんてい
う話にもかかわらず、それほどツッコミどころがない。スケール感が適切というか。
●痩せゆく男(1996年)
面白かった。能天気なおデブの弁護士がジプシーの老女を轢き殺してしまい、判事ら仲間内で揉み消してもらう。現れたジプシーの老人から痩せていく呪いをかけられ……って話。こちらもいい感じにまとまってた。
最初は呪いに気づかず、奥さんにダイエットをやかましく言われてたこともあり、どれだけ食べても痩せてくのがうれしくてしかたない主人公w 途中までコメディっぽいんだけど、だんだん洒落にならなくなってくる。
おデブから激痩せまでを表現した「特殊メイク」がほぼ主役。今の目で見るとおデブの重量感が表現できてなかったり、痩せてるというよりやつれてる感が大きかったりして多少の不満はあるけど、上半身裸状態のお腹などなかなかのリアル表現。痩せた後の皮膚のたるみまで。
●マングラー(1996年)
クリーニング工場の巨大プレス機に悪魔がとりついてて、人を襲い始めるホラーw こんなの普通どうにもならなくてバカ映画になるしかないと思うけど、トビー・フーパー監督だけあってちゃんと面白かった。人間がプレスされて畳まれちゃう。ダメ押しの悪ふざけ一歩手前の怖がらせシーンもちゃんとある。
「エルム街の悪夢」のフレディ役のロバート・イングランドが気持ち悪い老人の悪役で出てくるのが売りだったのかな。主人公の刑事テッド・レヴィンが刑事っぽくも魅力的にも見えないのが損。
●ゴールデン・ボーイ(1998年)
めちゃくちゃ面白かった、怖かった。ずーっと心臓バックンバックン状態だったw ここまでのキング特集ではベストかも。
ナチに興味を持った優等生で賢い少年が近所の老ドイツ人を潜伏ナチ戦犯と見抜き、万全の準備をして脅迫、収容所長時代の残虐な話をさせたりナチの制服を買い与えてコスプレさせたりしてオモチャにする。しかし、されるがままの元ナチではなかった。。。って話。イアン・マッケランがしぶとく抜け目のない元ナチの老人役。
昔、「スタンド・バイ・ミー」と同じ中編集で読んだことあるけど、原作よりぜんぜん怖かった。少年のタガの外れた好奇心が巻き起こす恐ろしい事態。原作とは違うラストだけど、こちらのほうが好き。こうやって悪が野に放たれるんだなあっていう怖さも。
ただ、猫の話は余計だったかなあ。
●アトランティスのこころ(2001年)
こんな映画があったとは知らんかった。別の形の「スタンド・バイ・ミー」みたいでしみじみ良かった。これも子供と老人の話。少年と2階に引っ越してきた不思議な力を持つ老人(アンソニー・ホプキンス)との交流と友情。
大人になった少年が過去を語る形式。静かに、地に足がついた描写で、すごく真面目に誠実に撮られてる印象。まあ、地味といえばかなり地味だけど。ベビーブーマー世代を描いた小説が原作だそうで、その一部の映画化とのこと。読んでみたくなった。
U-NEXTの作品紹介ページのメイン画像が、とんでもないネタバレになっててヒドイw
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