●ミス・メドウズ ~悪魔なのか? 天使なのか?~(2014年) 1:27 アメリカ Amazonプライム
「いい天気の住宅地。ヒラヒラの花柄の白いワンピースの可憐な女性、リスや小鳥に話しかけ、詩集を読みながらタップを踏み踏み歩いていたところ、停めたクルマの中から銃を向けて「乗れよ!」と脅迫してきた男をハンドバッグから取り出した小さな拳銃で「さよなら」とあっさり射殺』
……という強烈な動画がfacebookに流れてきた。どんな映画か知らないけど見ないわけにいかないじゃんw カレン・リー・ホプキンス監督、制作総指揮と主演 ケイティ・ホームズ、ジェームズ・バッジ・デール他。
代理教員として街にやってきたミス・メドウズ。子供たちには慕われるが、犯罪者を射殺してまわる裏の顔も持っていた。たまたま知り合った若い保安官と親密になっていくが、彼女の心の闇は深く……という話。
面白かったし、ヘンテコだったし、子供を絡めた展開はかなり怖かった。「なぜ彼女はそんな行動を?」が映画を強く引っぱってくれる。ただ、割とあっさり目で説得力弱い種明かしはちょっと肩透かし。短編小説のような印象。
・冒頭のリスや小鳥がイマイチなCGなのが「これはちょっと異常な女性の怖いお話ですよ」感が出てとても良いw
・10年前の映画なのに、allcinemaのレビューがゼロ。
・日本語吹き替え版は評判悪く、確かにその通りだったため、一部を除いて字幕版で見た。その声優さん、「バットマン・ビギンズ」でもケイティ・ホームズを吹き替えてるのね。
●プロデューサーズ(1968年) 1:29 アメリカ Amazonプライム
先日「セールスマンの死」のメモに『大好きな「プロデューサーズ」(2005年)のラストで、』と書いたけど、1968年版の「プロデューサーズ」がU-NEXTにあるのを発見。これ、ずっと見たかった!
監督・脚本 メル・ブルックス、これが監督デビュー作だそう。ゼロ・モステル、ジーン・ワイルダー他。ジーン・ワイルダーってブロードウェイ出身なのね。
大筋は、2001年のミュージカル版をキャストそのまま2005年に映画化したリメイクとほぼ同じ(最終的にヒトラーを誰が演じるかは異なる)。オリジナルのこちらはミュージカルではないが、歌のシーンはたくさんある。ミュージカル版にも出てくる歌もいくつか使われてる。
ブロードウェイ、かつては鳴らしたが今は落ち目のプロデューサー。派遣された会計士が帳簿を見て「多額の出資を集めて安く作った芝居を失敗させると、利益の歩合を払わなくて済むため、芝居が成功した場合より儲かる」に気づく。二人でこれを決行することに。確実に失敗するように、まず最低の脚本「ヒトラーの春」を採用。最低の演出家と契約し、LSDを名乗るイカレヒッピーを主演に選ぶが、芝居は大成功してしまう……という話。
面白かったw 2005年のリメイクが隅々まで完璧でゴージャスなのにくらべれば、イマイチというか好みでない部分はたくさんあるけど、「ああ、これをやりたかったのね。これを膨らませたのね」的に、興味深い。事務所でのグダグダも同じだし、英語が不自由なスウェーデン人のウーラもちゃんと出てくるw
「バラエティ豊かな老婦人たちのお相手」とか「ヒトラー役のオーディションで何十人のヒトラーがうじゃうじゃ」はリメイクよりイイ。
あと、リメイクではミュージカル「ヒトラーの春」が8分くらいでイントロからフィナーレまで完結してしまうのに対し、こちらではイントロの後、第何幕とか休憩時間とか、ちゃんと2時間くらいある芝居のように見える。リメイクでは脚本家フランツの襲撃の後、立ち直るまでけっこう長いけど、こちらは割とあっさり終わる。
・2005年版の「ヒトラーの春」の歌の中のラップっぽい部分。時代的に後で付け加えたんだろうと思ってたら、1968年版にもあった。
・一ヶ所、ひどい字幕ミス。「ヒトラー役募集」であるべきところ、「トラー役募集」になってる。
●フォーリング・ダウン(1993年) 1:58 アメリカ U-NEXT
暑い日、渋滞に巻き込まれてイライラの頂点に達した男。クルマを乗り捨て、両替を断られた韓国人の店をめちゃくちゃに壊し、絡んできたチンピラをボコボコにし、銃が手に入るとお昼なのに「朝食メニューを食わせろ」とハンバーガーショップでぶっ放し……。男は娘の誕生日、離婚して接近禁止命令が出てる妻の家に向かう途中だったのだ。様々なストレスに耐えきれずついにブチ切れたのだが、本人はいたって冷静なつもり。。。彼を追うことになる今日が定年退職当日の刑事と同僚女性……という話。
主演、マイケル・ダグラス、ロバート・デュヴァル。バーバラ・ハーシー、レイチェル・ティコティン他。監督はジョエル・シュマッカー、有名作品多数。こないだ思い出して観たくなった「カー・ウォッシュ」(1976年)の脚本、先日「地獄のデビル・トラック」主演のエミリオ・エステベスで当時見逃してた「セント・エルモス・ファイアー」(1985年)も観ようと思ってた。
めちゃくちゃ面白かった。これもfacebookに断片が流れてきて興味を持った。サイコスリラーだけど、コメディっぽくもある。「逆噴射家族」的な邦題が似合いそう。
マイケル・ダグラスの役には同情の余地もないけど、現代人のフラストレーションの爆発を代理でやってもらう感じもある。ロバート・デュヴァルの刑事もいろいろ大変な境遇でどうしようもない立場なのに、悲しい笑顔でなんとか正気を保って乗り切ってる。二人が行く先々で遭遇する病んだアメリカ社会の地獄めぐり。
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