「なぜか観てない映画を観るシリーズ 落穂拾い編」。U-NEXTのマイリストで「2020年12月31日まで」と出てる映画を急いで観る特集、その1。今までの経験だと、急いで観たのに期限切れ後も配信されてたりするけどね。それでも「12月14日まで」となってた映画が確かにいくつかマイリストから消えてるから、いちおう急ぐ。
カジュアリティーズ(1989年)
ア・フュー・グッドメン(1993年)
フィラデルフィア(1993年)
●カジュアリティーズ(1989年)
ベトナム戦争、偵察に出た小隊がある村から女の子を拉致し、連れ回して強姦、しまいには殺してしまう。ミザーブ軍曹と追従する部下たち。最後まで拒否したエリクソン一等兵は、彼らを告発しようとするが、、、という実話ベースの話。
ブライアン・デ・パルマ監督、マイケル・J・フォックスはシリアスな役。ショーン・ペン、めちゃくちゃイイ、というか成り切り度合いがすごい。ジョン・C・ライリーはこれがデビュー作だそうで、最初からいい味出してる。ドン・ハーヴェイのアブナイ感じもすごくイイ。
めちゃくちゃ胸糞悪い映画。よく出来てると思うけど、これを感動的とか言いにくいよなあ。バスのアジア人女性を使ったしかけも、ドラマが重すぎて空虚に見えちゃう。感動的に撮ってる場合か!って。
●ア・フュー・グッドメン(1993年)
軍の内部の犯罪を告発する映画がなぜか連続。ロブ・ライナー監督。トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、デミ・ムーア、ケヴィン・ベーコン他。
キューバのグァンタナモ米軍海兵隊基地。落ちこぼれの兵がリンチを受けて死亡する事件が起き、二人の兵が裁判を受けることになる。ハーバード大を出たばかりの二世弁護士のキャフィ中尉が二人を弁護することになるが、、、という話。
めちゃくちゃ面白かった! 原作が舞台劇な上に法廷劇でもあり、舞台らしさの二乗。どれだけ芝居がかった演技でも大丈夫。トム・クルーズもジャック・ニコルソンも、どちらのブチ切れも最高! 全員イイ。舞台劇っぽい映画は空間の広がり的にイマイチに感じることが多いけど、これの場合はなぜか安心して見ていられる感じでよかった。
のらりくらりとラクな取引で片付けようとしてた法廷経験もないクソ生意気な新米弁護士の中尉が、正義に目覚めて本気の弁護に動き出す瞬間。デミ・ムーアといっしょに「Yeah!」ってガッツポーズしちゃったよw 絵に描いたような成長物語。
ノア・ワイリーって、見たことあると思ったら、「バトル・オブ・シリコンバレー」でスティーブ・ジョブズをやった人! 「ER緊急救命室」で主役の一人で有名だったのね。
ところで、珍しく「The End」(大袈裟な筆記体)が出る。「はい。お疲れさま。あなたがご覧になったのは舞台劇ですのでよろしく。」ってニュアンスなのかな?w
あと、苦々しく「海軍は好きだよ。我々海兵隊を戦地まで運んでくれるから」的な会話って、先日の「ラッキー」でもあったなw
https://video.unext.jp/title/SID0013773
●フィラデルフィア(1993年)
若き弁護士ベケットは大きな仕事をまかされ順風満帆!しかし、同性愛者である彼はエイズに体を侵され始めており、それを悟った法律事務所の上層部に解雇されてしまう。差別による不当解雇と戦うため、ミラー弁護士とともに訴訟に立ち上がる、という話。
ジョナサン・デミ監督。トム・ハンクスのげっそり体重落としての熱演がすごい。黒人弁護士のデンゼル・ワシントンが変わっていくのもイイ。ジェイソン・ロバーズ、顔がイイ。メアリー・スティーンバーゲンはちょっと損な役。アントニオ・バンデラスも出てる。
良かった。びっくりするほど急発進というかジェットコースター的に話が進み、あれよあれよという間に法廷へ。あの手のひら返しは見ものw 法廷ものってズルいよね。真実の追求や隠された人間性の発現とか鉄板だもんw ただ、中盤以降は「感動もの」的に強調されすぎかなと思った。
あと、なぜかうやむやにされてるけど、解雇の直接の理由とされた書類紛失についてのからくりを暴かなかったのが謎。でなきゃ陪審員が主に同情からそういう評決をしたようにも見えちゃう。
モデルになった裁判は1990年だそうで、以来、30年で本当に世界は変わったんだなって実感する。この映画が世界を変えた力の一部になったのかも。
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