2019/08/14

最近観た映画メモ「ミスティック・リバー」他

サウスパーク/無修正映画版(1999年)
シカゴ(2002年)
ミスティック・リバー(2003年)
パリ・ジュテーム(2006年)
マリー・アントワネット(2006年)

●サウスパーク/無修正映画版(1999年)
以前ちょっと見始めてすぐ「無理!」って中断してたのを再開。お下劣下ネタの嵐。当時の若者にウケただろうなってのはすごいわかるけど、肌に合わないしノレない。テレビ版とはずいぶんちがうそうで、ミュージカル仕立て。楽曲はすごいちゃんとしてて、正統派ミュージカルみたい。

●シカゴ(2002年)
構造としてはミュージカル映画の理想形かもしれないゴージャスなショー。ボブ・フォッシーの舞台の映画化。きらめく主要登場人物たちのリアルの姿=自分勝手で最悪最低な犯罪者の女囚だったりクソ弁護士だったりするんだけど、脳裏や心情の表現はミュージカルで華麗なファンタジー。その落差がおもしろい。よく言われるミュージカルの「登場人物が突然歌い出す違和感」は、現実と心情がきっちり分けられ対比されてるためほとんど無い。そういう構成やしかけが機能する様を見てるだけで満足。ただ、表現としての歌やダンスがクドすぎてついていけないところもw サイテーな彼らに
感情移入もしにくいしね。持ってるDVD、なぜかほとんどの歌に字幕が無い。権利の問題でもあったのか? 配信サービスなら字幕あるかもしれないのでそのうち見てみる。(DVDに歌詞カードがついてるという説があるけど、箱もブックレットも捨てちゃったので)

●ミスティック・リバー(2003年)
クリント・イーストウッド監督作品。ショーン・ペンが出てる以外、前知識ゼロ。面白かったけど、普通に決着がつかず、「?」が浮かぶ。クライマックスまでは怖いサスペンスとして面白かったけど、ラストは「え? それでいいの?」って感じだった。評が分かれてるのは、ミステリーとして見ちゃうと肩透かしを食らうからだろう。「シャイニング」で言うところの「エンジンのないキャデラック」状態なのだが、その見方は違ってるようだ。ほとんど原作小説どおりだそう。ショーン・ペンは今までもこれからも十字架を背負って生きていかなきゃならない。ケビン・ベーコンも。「もうひとつのスタンド・バイ・ミー」なコピーがついてるようだけど、仲良し三人組だった子供の頃の体験やトラウマを引きずる大人という意味で「IT」のようでもあった。ボールが落っこちた排水溝からピエロが出てくるんじゃないかとヒヤヒヤしたw 深さを強調するし「いろんなボールがいっぱい落っこちてるはず」ってのは、取り返せない過去や罪の象徴的な? 力で捻じ曲げるアメリカという国を風刺したものだって評もあるけど、それはピンと来なかった。

●パリ・ジュテーム(2006年)
非常に良かった。しゃらくさい恋愛短編集だと思ったらぜんぜん違ったw パリを舞台にした大きな意味の「愛」だけ共通で、いろんな有名映画監督の渾身のショートの饗宴! 18本もある。たった5分とは信じられないくらいの余韻を残す。めちゃ濃い。おお!って俳優がいっぱい出てくる。5分でこんな内容を入れられるんだったら、2時間超えの映画なんて長すぎ。全部イイ。まあ、18本の映画を一気見した感じでどっと疲れたw

●マリー・アントワネット(2006年)
背景や衣装や道具立ては18世紀だけど、現代的な描写全開。音楽も同じく。「バリー・リンドン」を観た後だから、めちゃ軽く感じるのはしかたない。でも、人間なんてずっと変わらないものだとすれば、当時だってこんな感じがリアルなんだろうね。基本的に「ある特殊で孤独な境遇」に投げ入れられた普通の女の子の日常生活が、ストーリー的に特に盛り上がりもなく淡々と描かれる。キービジュアルの扇情的な印象とちがって、ものすごく普通で当たり前な感じ。当時の建物や調度品や服飾などが日常生活の中で「使われてる」感覚が良かった。いろんなミスマッチ感がおもしろくてラストまで退屈しなかったけど、世間の評価は散々みたいね。彼女の物語はドラマチックなはずなんだから、逆に現代劇(巨大企業の経営者一族みたいな)としてやるのも面白そう。

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