2025/05/10

最近観た映画メモ「機動戦士ガンダム」


2月からちょこちょこ見ていたファーストガンダムと映画版3本を4月前半に見終えたのだが、メモがまとまらない。他の映画やドラマのメモもたまってきたし、とりあえずアップして先に進む。

●機動戦士ガンダム(TV全43話/1979年)以下すべてAmazonプライム
●機動戦士ガンダム(1981年)2:17
●機動戦士ガンダムII 哀・戦士編(1981年)2:14
●機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編(1982年)2:21

本放送は高校2年の1979年。そもそも、当時は「高校生はアニメの話などしない」だった。土曜夕方にやっててちょっと話題になりつつあったのは知ってたけど、再放送を含めてちゃんと通して見た記憶はない。今回改めて見たら、「確実に見た」と思える回は三分の一もなかった。

ガンダムが少々苦手だった背景。前年の1978年にSFビジュアル革命とも言える「未知との遭遇」「スター・ウォーズ」。アニメとしても「未来少年コナン」という究極の作品を見てしまっていた。ハインライン「宇宙の戦士」も読んでた。

主に、スター・ウォーズマニアとしてのこだわりの強さがいろいろ眼を塞ぐ原因になっていたと思う。本当に「スター・ウォーズ命」だったんだもん。今さらロボットアニメでもなかったし、折り紙の兜みたいのかぶったシャアがとにかくダサく見えたし、SWの「宇宙SFに魔法や超能力の持ち込み」をなぞったニュータイプという要素も違和感あった。

ただ、ミノフスキー粒子の創造でロボットの格闘戦を実現したのは第一級のSFアイディアとは思った。とはいえ、人型ロボットにする必然性は薄い。後半でモビルアーマーなんてのが出てきて、やっぱ人型でなくていいことわかってるんだ、とかw

当時面白いと思ったのは、兵器としての描写。戦況によって順次投入される新型モビルスーツや、試作機と量産タイプ。そのへん、第二次大戦ミリタリーやウォーターラインシリーズのブームを経てる分、リアルに感じた。

80年代半ばにはもうすっかりガンダムが文化として定着していて、見直したいとは思ってた。SDガンダムのザクのプラモを買ってみたことあるw 上京後の90年代前半には映画「機動戦士ガンダムF91」関連ムックのイラスト仕事もしたのでした。

以下、箇条書きメモ。

・ガンダムの場合、ちょっと気になったことや疑問など、検索するといくらでも「答え」が出てくる。視聴中は人名や固有名詞のいくつか以外、努めて検索しないようにした。

・絵やセリフのディテールが気になることはあっても、ほぼ全編が面白かった。なるほど、と。特に、第一回と最終話はよくできてて感心する。

・当時は、飛び飛びの視聴だったため、どこで何が行われてるか前後の経緯も不明だった。今回、1話からしっかり見てみると……こんなにちゃんとストーリーがあったんだ。「アムロはじめ子供たちがホワイトベースに乗り組んでジオンやシャアと戦うことになったのか、なぜそのまま戦い続けているのか」がしっかり語られた上で、母に会いに行くために単独行動する13話までほほぼノンストップ。

・慣用句化した「名言」など、ああ、これだったのか!という場面がたくさん。SNSでよく見るセリフの意味がわかって楽しいw

・作画はかなり粗い。繰り返し使われるカットも多く、しかもその質が高いとは言えない。目の前の27インチディスプレイで見るのはちょっとつらい。まあ、放送当時のテレビの画面サイズを前提としたクオリティだろうから、iPadなど少し距離を取って見ればそこまで気にはならない。

・宇宙空間を進むホワイトベースと一緒に、無数の白い点々が移動する……あれがミノフスキー粒子か?w そういえば「宇宙戦艦ヤマト」の背景宇宙が青かったのは、セルの汚れを目立たなくするためと聞いたことがあるけど、ガンダムでは黒背景が多いので、セルのゴミが目立つ。

・映画版ではかなりのカットが描き直されていた。特にひどかったテレビ版最終回のミサイル群もちゃんと修正されていた。

・「そ……そんな」「ま……まさか」といった台本通りのようなセリフ、どうしても気になる。

・富野由悠季は「未来少年コナン」の絵コンテを描いてたとは知らんかった。

・主演声優:永井一郎w 何役やってるんだ?

・コロニーが地上に落ちた瞬間にピタッと止まる演出が毎回気になる。崩壊しながらも進まないとおかしい。

・「艦隊決戦」「特攻」「学徒出陣」「上官が殴る」などがやけに生々しい。

・アムロの父は元々「ひどいヤツ」だったのは確かだが、さらに酸素欠乏症でああなってしまったのはアムロがコロニー内でザクを爆発させた際に宇宙空間に放り出されたからなのに、アムロがまったくそれに触れず「情けないオヤジ」としか見ないのはなぜか? 映画版のあのはしゃぎっぷりと階段落ちは何だったのか?

・アムロ「写真撮れた!(ピョン)」、フラウ・ボゥ「こらー!(ピョン)」、当時でも相当古い表現だったのではw

・同じシチュエーションを2度繰り返すのはわざとだよね? 恋人が復讐、特攻、婚約者二人が同じ最期とか。ソーラ・システムとソーラ・レイも。

・ソーラ・システムの鏡は一ヶ所に集めて並べる必要ないのになと思った。ソーラ・レイは太陽発電。当時もガスレーザーのことは知ってたと思うので見てたらワクワクしただろうな。テレビ版であのコロニーだけ3DCG的に滑らかに回転してたのは何だろう?

・毎回のエンディングで「アムロ、ふりむかないで」と歌ってるのはやしきたかじん、と今まで思い込んでた。ずいぶん後に「あれを歌ってるのはやしきたかじん」と聞いて、「へえ!そうだったのか」って思ったまま確認したことなかった。たかじんが歌ったのは劇場版第一作のイメージソング(作詞作曲は谷村新司)。

・ウザいけど、カツレツキッカは緊迫感を和らげる要員だったのね。映画版でカツレツキッカの登場シーンが少ないと、やはり息がつまる感じがある。

・映画版では、テレビ版よりニュータイプという概念が強調されていて違和感があった。テレビ版では、ニュータイプというオカルト的なものが本当にあるのかどうかまだよくわからない、という感じが良かったのだが、映画版ではニュータイプは実在するものとして描かれていたのは残念。

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