2023/03/04

最近観た映画メモ「ニッケルオデオン」他


久々に、「なぜか観てなかった映画を観るシリーズ 落穂拾い編」の本筋としての3本。(今週は「マンダロリアン シーズン3」の第一話も見た)。本格的に忙しくなる前にもう何本か観ておきたい。

●トム・ホーン(1980年) 1:37 U-NEXT

マックイーン最後の西部劇。アパッチの戦士ジェロニモを捕虜にしたことで有名な実在の人物の、最期の日々を描く。牧場主らに牛泥棒退治のために雇われたホーンだったが、熱心にやりすぎて(つまり、殺しまくって)ドン引きされ、町の有力者たちに疎まれるようになり……という話。

不屈と諦観の同居する男。あんなラストだけど、後味は悪くない。むしろ爽やか。しかし、「朝、起こさないでくれ」からのアレは、余計だったと思う。ブレてしまう。

マックイーンは撮影中に死期が迫っていることを知ったそう。制作総指揮でほぼ自分で監督したようなものだったらしい彼としては、それを反映させたのかもしれない。この映画の公開と同じ年に50歳で亡くなった。淡々としてて、老監督が撮った映画みたいな感じ。(この後もう一本「ハンター」に出てる)

ビスタサイズが心地よい。彼が「あそこへ帰りたい」と願うワイオミングの青い山の描写。西部劇の絵面からかなり昔の映画のように思えるけど、「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」や「シャイニング」と同じ年なのが意外。

●マーフィーの戦い(1971年) 1:48 U-NEXT

第二次大戦末期の南米の大河。イギリスの輸送船がUボートに撃沈される。脱出した乗組員は虐殺された。奇跡的に生き残ったマーフィ。不時着した水上機を整備してUボートに立ち向かう……という話。ピーター・オトゥール主演、ピーター・イエーツ監督。音楽はジョン・バリー。

水上機はグラマンJ2Fダック。機械に詳しくこの飛行機を完璧に理解したと息巻く割に、操縦したことないマーフィ。四苦八苦しながら荒れる川からどうにか離水。よろよろ飛びながら慣れていき、、、という部分は大迫力、大興奮! 行けーっ!飛べーっ!うまいぞ!ってw

マニュアルも指導もなくいきなり操縦できるわけないし、異様に時間取ってたりしてバランス的にも変なんだけど……めちゃくちゃイイ!

オトゥールのマーフィ、Uボートへの復讐に取り憑かれて頭がおかしくなってるし、トゲトゲしくてとても親しみが持てない。その代わり、フランス人ルイが徹底的に良い人で救われる。演じるフィリップ・ノワレは「ニューシネマパラダイス」のおっちゃん。

女医さんの女優シアン・フィリップス、見たことある顔と思ったら、1984年の「デューン」に出てた! ピーター・オトゥールと20年間結婚してたんだって。

・Uボートに見えないのが惜しい。魚雷も変なの。と思ったら、検索すると先端の金色塗装とか含めてUボートの魚雷ってあんな感じだったらしい。

・衝撃的なラストシーン。あれ?見たことあるわ。テレビで見たのかも。

・ちょっと似たシチュエーションの映画にハンフリー・ボガートの「アフリカの女王」って映画があって、そちらのがぜんぜん楽しかったな。

●ニッケルオデオン(1976年)2:01 U-NEXT

数年前に初めて観て、僕のオールタイムベスト3に入れてもいい!と感激した「ペーパームーン」の3年後の映画。同じピーター・ボグダノヴィッチ監督と、ライアン・オニール、テイタム・オニール親子。と、バート・レイノルズ主演。「ペーパームーン」の姉妹編みたいに思ってたけど、ようやく見れた。

ニッケルオデオンと呼ばれる安手の見せ物小屋映画館の時代。ひょんなことから映画監督にさせられた若い弁護士と衣装屋だった俳優と女優たちの奮闘を描く。

無声映画時代のドタバタ喜劇テイストでわざとらしく浮ついた演出と、早口で細切れの会話。ついていけなくて戸惑う。画面で行われてることがほとんど全部、すべってるように見える。何だこりゃ。

と思ったものの、テイタムも加わって主役が揃った中盤以降は初期の映画撮影ネタも含めてけっこう面白くなってくる。気球も良かった。テイタムのクソ生意気な演技はホントに素晴らしい。後半はやはり失速。期待したのになあ。。

音声が疑似ステレオなのか、ヘッドホンだと位相が左右に動いて非常に気持ち悪い。

近眼の女優を演じるジェーン・ヒッチコック。最高の「ハロー」w かわいらしくてびっくり。こんな女優知らないぞと検索したら、1953年生まれで今も現役のモデルだそう。ウィキペディアのページもないけど、本人のページは見つけた。

映画には何本か出たもののジェームズ・ボンド映画のオファーも断ったくらいで、女優という仕事にあまり興味がなかったらしい。というか、モデルの仕事に満足してて、女優になることで自由を奪われたくなかったとのこと。(コメント欄にいくつかリンク)

エンドタイトルで見つけたもう二人のO'Neal。自転車少年=グリフィン・オニールは息子(なんかお騒がせ俳優らしい)と、映画ファン=パトリシア・オニールは母(元女優)だそう。

ジェーン・ヒッチコックのウェブサイト
http://www.janehitchcock.com/
https://www.imdb.com/name/nm0386865/bio?ref_=nm_ov_bio_sm

初登場シーン「ハロー」
https://youtu.be/Hpo-EvIz0fI

関係ないけど、このジェーン・ヒッチコックを検索した同じ日の午前中、PWLのFacebookで歌手キャロル・ヒッチコックの新しいビデオが今日公開されるって流れてきて、そういえば映画監督のヒッチコックと関係あるのかな?と検索したばかりだったw

Carol Hitchcock - Get Ready (Official HD Video)
https://youtu.be/Q3NQGEa5GMA

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