ポイント消化のための最新有料ポイント映画特集、前半
●TENET テネット(2020年)
時間を扱ったクリストファー・ノーラン監督の話題作。面白さのポイントがイマイチよくわからなかった。レビュー見るとみなさんわからないようなので、ちょっと安心w
「実はテストでした」とか、それほど重要と思えない部分をド派手な見せ場にしてることが多くて、本筋が何なのかよくわからなくて紛らわしい。シチュエーションと映像を見せたいだけなのかも。確かに、IMAXカメラで撮影された映像はめちゃくちゃ美しいし、ものすごく前のめりに次々に派手なイベントを見せてくれるのはそりゃ最高!
残念ながら、時間の逆行は映像としてあまり面白くない。特撮無しで時間を遡る演技や仕掛けを働かせて撮影するのが監督として面白いのはわからなくもないけど、絵面としては面白くもなんともない。ルールや仕組みはだいたい読み取れたと思うけど、それを踏まえたからといって、面白いかどうかとは別。
あと、因果関係の逆転やその場に複数の自分がいて何か操作してるってのは、「時間=物語は不可逆だからこそ面白い」から外れてしまう。僕的にインタラクティブを面白く感じないのと同じく。
こだわりの実写という意味でも、本物のジャンボジェットを使った大掛かりな場面も、「ダンケルク」なんかと同じく、確かに本物を撮った密度はわかるけど、画面に映ってる以上でも以下でもないのは味気ない気がした。あと、ノーラン監督的には毎度のことだけど、やかましい音楽に神経を逆撫でされて気を削がれる。
・シネマトゥデイ「【ネタバレ注意】『TENET テネット』解説&考察:迷子にならないためには」
https://www.cinematoday.jp/page/A0007447
・「難解映画【TENET テネット】攻略-文系にもやさしい徹底解説・考察 ※ネタバレあり」
https://note.com/iso_zin_/n/n1735240d4cfa
二度目の方が面白いらしいので再度ざっと観てみたけど、あまり印象は変わらなかった。
「世界に散らばった9つの○○を集める」って「ドラゴンボール」みたいなw あと、「プレデスティネーション」を観たばかりなので、時間の扱いの違いは面白かった。「プルトニウムを奪取」って、「太陽を盗んだ男」にもあったな。
●2分の1の魔法(2020年)
修行も不要でラクな科学技術の普及で魔法が廃れたファンタジー世界。エルフのイアン、16歳の誕生日に母親から渡された亡き父親の魔法の杖&石で、1日だけ父親を復活させようとするが失敗、下半身が現れたところまでで止まってしまい、石も失われてしまう。もうひとつ魔法の石を手に入れる冒険へ兄のバーリーと共に旅立つ、、、という話。
モンスターズユニバーシティやトイストーリーなどでも描写される、アメリカ西海岸の中産階級のティーンエイジャーの日常がイイ。監督やスタッフたちはこういう感じに育ったんだろうな。
印象としてはちょっと小粒な感じだけど、良かった。安心して観てられる。モンスターズユニバーシティ的に何でもアリ的にぶっ飛んだキャラがいっぱいいて良さそうなのに、ずいぶん抑えてる印象。ピクサーらしい特別感があまり無い代わり、画面の密度が一段階上がってる。カーチェイスとかすごい。ラスト、感動ポイントのずらし方がニクい。
主人公のイアンは、若い頃のジョージ・ルーカス(ルーカスのILMの一部門がピクサーのルーツ)に似せてる? あと、「インディ・ジョーンズ」オマージュ多い。
母親の声が近藤春菜。顔が似てるからキャスティングされた? 棒読みっぽい感じのところもあったけど、まあOK。でも、顔と声が一致しちゃうと、春菜が出てるように思えちゃうのはNG。
●ミッドウェイ(2019年)
ローランド・エメリッヒ監督。中国資本が入ったアメリカ映画? の娯楽大作とはいえ、それほど変な感じしない。よく出来てると思った。太平洋戦争の何年も前〜真珠湾攻撃〜東京初空襲〜ミッドウェイ海戦までを詰め込んでて、そこまで広げなくてよくない?ってのはあるけど。「パールハーバー」もそんな感じだった。
日本が追い詰められて暴発って点を踏まえて必要以上に悪者にしてないし、日米双方が死力を尽くしての戦い、妙に爽やかな印象さえある。
映像は安っぽいCGではなく、念入りに作られてる。ウォーターラインシリーズのプラモに夢中になってた頃からの「こういう映像が見たい」ってのが全部見れた感。対空砲火がいくらなんでも派手すぎな点以外w
豊川悦司の山本長官にはびっくりした! 悪くない!
ミッドウェイ海戦で勝ったとしても、すぐに巻き返されたはずというのが定説になってるけど、この映画の雰囲気だと日本軍マジ強く、米軍の士気は最悪。ミッドウェイ海戦で米空母3隻がやられたらもう空母も戦艦も0隻になって、ハワイ→西海岸まで来られたら手の打ちようが無かったとかなんとか。そこまでひどくはないだろw 弱かった敵でも超手強かった敵ってことにして、それに勝った俺らスゴイ!ってのが常套手段らしいけどね。
ミッドウェイ海戦のIfについてはいろいろ語られてるけど、実際のところ、アメリカ的にはミッドウェイを取られたらオーストラリアと東南アジアへアクセスできなくなり、反撃のハードルが相当上がったのは事実らしい。そこで日本に有利な停戦交渉ってのは有りえたんだろう。
ところで、陸軍が「海軍は俺らを戦地に運んでくれりゃそれでいい」的に言うの聞いたの最近3度目w
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