順調に「なぜか観てない映画を観るシリーズ落穂拾い編」の80年代映画を消化。のはずだったのに、カルト映画というかZ級映画とかバカ映画とか言われるような作品3本を追加。こういった映画って「さんざん映画を見倒してきたマニアたちが余裕の気持ちでくだらなさを楽しみ、話のネタにする」ものだと思うけど、僕はまだまだその境地には達してないなあ……けっこう腹立つw あと「ケンタッキー・フライドムービー」くらいは観ておきたいけど、配信されてない。
●ハンナとその姉妹(1986年)1:47 U-NEXT
ウディ・アレン監督、ミア・ファロー、マイケル・ケイン他。ニューヨークに住む三姉妹と、ダメな夫や恋人や、ややこしい不倫などの恋愛模様。キャリー・フィッシャーも出てる。
マイケル・ケインがいかにもウディ・アレンの本人代理で出てる感じと、そのウディ・アレンが演じる主人公の元夫の病気恐怖症でストーリーの中心からちょっとはずれた位置にいる男が、うまくバランスをとってくれるというか。ウディ・アレンが中心にいる場合のクドい感じにならず楽しめた。
なんか、基本的にはニューヨークのショービジネス界隈のある程度金持ちの都会人たちのすごい狭い範囲でのくっついた離れたの話で、どうぞ好きにやっててください的なものw この感じって、バブルの頃のトレンディドラマに影響してる? 三姉妹設定も。
●アンタッチャブル(1987年) 2:00 U-NEXT
ブライアン・デ・パルマ監督、ケビン・コスナー、ショーン・コネリー、ロバート・デ・ニーロ、チャールズ・マーティン・スミス。ちょっと過剰なくらい音楽で盛り上げるエンニオ・モリコーネ。
あれ? こんな軽い感じの映画だったんだ。名作的な深みはないけど、面白かった。マンガの実写化みたいにわかりやすくドラマチックかつコミカルな軽いタッチというか。そもそも、テレビドラマのリメイクなので、そっちのテイストなのかも。ケビン・コスナーは若造。ロバート・デ・ニーロのカポネは「モノマネ芸」って感じで、面白いけど、なり切ってる感は薄かった。ショーン・コネリーの頑張ってる感は良かった。
オデッサの階段オマージュのシーンはイマイチというか、青臭くてかっこわるい。わざとらしいドラマチックな撮り方が緊張感を削ぐ。わざわざ夜の12時に「乳母車の赤ちゃんと母親」って変だし。必要なかったかも。水兵たちは明らかに余計で、やりすぎ。あと、屋上のアクションもなんか間抜けな気がした。悪役のビリー・ドラゴのキートンみたいな顔がイイ。
あと、関係ないけど、昨夜U-NEXTでこの「アンタッチャブル」を見始めたんだけど、Netflixに日本語吹き替え版があるのを見つけたので、交互に見てた。若山弦蔵じゃないのが残念。今朝、続きを見ようと思ったらNetflixから消えてる! ちょうど終了時期だったのか。
●悪魔の毒々モンスター(1984年)
トロマ・エンターテインメント作品。Wikipediaによれば、『トロマ作品はカルト映画として取り上げられる事もあるが、あまりのくだらなさから「おバカ映画」「Z級映画」とも呼ばれ馬鹿馬鹿しさを楽しむための映画であるため、鑑賞の際には寛容さが必要である。』w
トロマヴィルで清掃員をしてるいじめられっ子のアホ青年メルヴィン。悪い若者たちに追われて有毒廃棄物が入ったドラム缶に落下、醜い巨漢モンスターと化す。悪を嗅ぎつける能力を発揮し、町の悪者たちを退治し始める……という話。見始めてすぐ、「やっぱりやめておけばよかった」と思ったw 気を取り直し、早回し気味にざっと一応全部観た。
お下劣だし、くだらなすぎるし、雑だし、そりゃもう徹底的にひどい映画なんだけど、「醜いモンスターを、外見にとらわれない盲目の女性だけが愛す」って、チャップリンの「街の灯」か、心温まるテーマが隠されてたりする。クライマックスの頃には「表現は不真面目だけど、いい映画じゃん」って印象になってきた……いや、基本的に胸糞悪くなるくらいひどい映画なんだけどw 特に残虐描写。
なんか関根勤が関係あるように記憶してたけど、続編の舞台が日本で、関根勤が出演してたんだった。しょうがないので続編も観るw
●悪魔の毒々モンスター 東京へ行く(1988年)
トロマヴィルを足掛かりにニューヨーク征服を企ててる世界的悪のアポカリプス社。刺客を送っても全部やっつけてしまうジャマな毒々モンスターを「父親が日本にいる」と騙して追い出すが、、という話。
1988年の日本を舞台にしてて関根勤と安岡力也が出てるのを見たかっただけ。永井豪も。前作にも増してくだらなくてヒドイ。どうやったらこういった「テキトーに撮った感」になるのか勉強になる。毒々モンスターが「愛すべき怪物」としてすでに定着してるのが微笑ましい。
なんかU-NEXTにトロマ作品多いな、と思ったら、昨年9月に27作品の配信が開始されたんだ。
「トロマ27作品を本日よりU-NEXTで独占配信スタート。ロイド・カウフマンのインタビュー映像も初公開」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000391.000031998.html
●アタック・オブ・ザ・キラートマト(1978年)
なぜかトマトが襲ってくるんだけど、具体的な状況がほとんど不明なまま政府や軍が右往左往してて、中心の登場人物が何をしようとしてるのか、どうなってるのかわからないまま時間が過ぎていって、1ミリも面白くない。
「マーズアタック」の元ネタとも言われるネタもあるど、アイディアというか、企画書段階ではけっこう秀逸に思える面白ネタが満載なのに、表現がヘタすぎ。ことごとく滑ってて居心地が悪い。思わず笑ったのは「臨時ニュース」くらいかなw ミュージカルシーンはとても良いのだがw 冒頭のヘリ墜落、びっくりしたわ。
「毒々モンスター」の撮り方がまったく投げやりなのにくらべれば、「キラートマト」は映画の画面としては割とまとも。しかし、まともだからこそ、ひどさが際立つというかw
ただし……一度観てしまった後で解説を読んだりして振り返ると、ダメと思った点が「そうそう! そうなのよw」的にすべて面白ポイントになってきて、もう一度観たくなる。そういったところが「カルト映画」なんだろうな。
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