2007/08/30

シリコン型失敗


秋にZBrush Toysシリーズの第一弾として、Piyoraを数十個くらい複製して発売するつもりです。時間があるうちにシリコン型をいくつか作って効率アップということで、数ヶ月ぶりに型取り作業。半裂き方式をやってみようと挑戦するも、3つ作って3つとも失敗。気泡だらけ。どうなってるんだこりゃ!!シリコン1kg缶2個がパー。

夏はシリコンの硬化反応が速くなるらしいので、硬化剤の割合を通常の4%→3%→2.5%くらいでやったのだが、流し込んでる最中から粘度が上がってきて気泡がぜんぜん抜けない。おまけに、シリコンの粘度を下げるシンナーが底をついたこともあって、ほとんどドロドロ状態での作業。これは失敗するな〜と思ったらやはり失敗。う〜む。シリコンとシンナーが届いてから再挑戦。

あと話が前後するけど、驚いたこと。3D出力を元に原型制作で、何度削り・磨きを繰り返しても等高線状の段々が浮いてくるという話を以前書いた。原因は、サーフェイサーが乾いたと思っても一週間くらいは収縮するため、塗ってすぐ削ると収縮して段々が出る、ということだった。今回、数ヶ月ぶりに原型を取り出してみたところ、盛大に段々が出てた!うわー!一週間くらいの乾燥じゃぜんぜんダメだ。乾燥器併用で1ヶ月くらいしないと安心できないぞ。また表面を磨きなおし。

15 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

シリコンはどの銘柄をお使いでしょうか?
大抵が旭化成ワッカーのOEM品だと思いますが、ここのは古くなると硬化時間が短くなる傾向が有るので、買いだめせずに使う分だけを都度入手されると良いと思います。

段差埋めですが、光硬化パテの類はどうでしょうか?
塗りつけの際になるべく表面をならす必要は有りますが、即座に硬化する上ヒケないので作業性はいいですよ。

入手が可能なら、2液性のサーフェイサーもいいかもしれません。ちょっと扱いが難しそうですが・・・

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

やまもとさんへ〜
シリコンは Be-Jシリコン SG-020というものです。2月に8本セットで買ったものなので、古いかもですね。
>>2液性のサーフェイサー
ああっ!なるほど。揮発成分が無いものがいいですね。
いいの思いついた。二液性のウレタンスプレー塗料。
いろいろ試してみよう。

匿名 さんのコメント...

シリコンは真空成型機が良いですよ!と書こうかと思ったら、吉井さんの原型結構大きいから完全に脱泡出来るまで時間かかりそう・・・・・・・・・

ウレタンといえば、こないだ余ったキャストを刷毛塗りしてみたら結構使えましたよw
でも細かいモールドに流れてしまうので、塗料屋さんに売ってるラッカーパテを乾燥が速い溶剤で溶いて使う方が安全な気もする
食器乾燥機で乾かして監修に出して、長い時は1ヶ月近く戻ってこなかったこととかありましたが、大丈夫でしたよ
ディメンションの段差は激しいから、ヒケるかもしれませんが・・・・・・・・

匿名 さんのコメント...

Be-Jのはワッカーだった筈です。
素性としては使いやすい方だと思いますので、なるべく早く使い切ってあげてください。

もし普通に二面型で量産されるなら、硬めのシリコンの方が分割面のズレ等が少なくなるかもしれません。
手に入りやすい物の中では「シロプレンRTV-2K」というものが扱いやすいので、一度試されてはいかがでしょうか。

>>ディメンション
成型品は展示会で見ただけですが、仕上げるのはなかなか大変そうですね。
興味はあるのですが、小さめの物には向かなそうで躊躇しています。かといって大きいとコストが・・・あとやっぱり仕上げが・・・う~ん。

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

oritaさんへ〜
真空の機械、ハンズで見たけど30万円くらいしますね。無理です〜。食べ物を保存をよくするための空気抜きポンプつきの入れ物だったら数千円だけど、役に立てば試してみたい。

今回、ちょっと実験したのですが、硬化剤を入れたシリコンをでかいアルミのトレイにドバッと流す。すると、シリコンの厚みが数ミリになるのでほとんどの気泡は抜けます。で、ゆっくり型に流し込めば(攪拌が原因の)気泡ゼロ、のつもりだったんだけど、今回はトレイの上で硬化し始めちゃって最悪な状況に。

>>こないだ余ったキャストを刷毛塗り
それ、実はやってみたことがあるのです。硬化し終わってるレジンに液状のレジンを垂らしてみたのですが、後塗りのレジンは完全にくっつかないようなんです。一体化しないっていうか。特に層が薄い部分は爪で引っ掻くとはがれちゃうくらい。レジンキャストも二液性ウレタンも同じ無発泡ウレタンでしょうから同じかもですね。

Y-RabbitとDotsのときに中途半端に試した方法で、段々が強い部分に油粘土を擦り込んでから型取り、というのをやりましたが、ちょっと可能性感じました。

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

やまもとさんへ〜
>>シロプレンRTV-2K
型取り材料を初めて買ったとき、ハンズの人に扱いやすいとのことで勧めてもらったのがそれですね。確かに扱いやすかったです。ただ、逆テーパーを引っこ抜くには硬すぎでした。あと、ゆがみっていうか反りが出てきて、相当強くクランプしないとレジンがダダ漏れになることがありました。

匿名 さんのコメント...

何かチャット状態でスミマセン。

>>真空
シリコンの銘柄や原型のモールドにも寄りますが、吉井さんの原型+SG-020の組み合わせなら、普通に流すので十分ではないでしょうか?
注型が常圧の場合は、シリコン中の気泡は成型品にあんまり影響しないので、原型に触れる一層だけ、エアーを吹き付けたり筆で撫でたりして気泡を抜くのが良いです。

>>レジン
硬化後のレジンと生レジンが融合するかどうかはメーカーによって違って、確かハイキャストなんかだと分離するんだったと思います。
塗料・サフとして売られている二液性ウレタンの場合は、剥がれたら商品として成り立たないので大丈夫ではないかと。

>>シロプレン
既に試されていましたか。失礼しました。硬すぎ、と言われるとたしかにそうかも知れません。

沢山抜くと歪むのは、シロプレンに限らずある程度仕方ないところもありますが・・・主にレジンの硬化熱と浸食によるものと言われています。
大量に複製する人は、型のマージンを大きくしたり、離型剤を良い物に変えたり、石膏や板でバックアップを作ったして対策しているらしいです。

匿名 さんのコメント...

すごいっす!
なんか凄いことがいっぱい書いてあるっす!

おいらもいっぱい書いちゃお~

ウレタンは大丈夫ですよ
知り合いの完成品屋さんが仕上げの甘いガレージキットを磨く代わりに使ってましたから
でもやっぱりどんどん型が甘くなって行くですね
溝に入ったウレタンとかがモールドを消すので、筋彫りを入れ直したりがめんどいかなと思ったです

真空は、おいらは何にでも使ってます(安心だし楽だから)
変な所に気泡があって、そこを切ったりすると脆くなりそうなのもあります
半裂きとセットみたいな感じです
それから、真空槽は窓が付いてないと使いにくいです
かなり時間も圧力も必要なので、空気抜きポンプつきの入れ物では無理だと思います(脱泡に必要な圧力を掛けたら潰れるだろうし)
おいらの先輩が昔自作して爆発させたとかおとろちいこと言ってました
掃除機でやっているとか言う人も時々居ますが、あれも無理だと思います・・・・・・・・・・
圧力鍋を改造してやってる人を昨日見つけたばかりですが、あれはなるほど!と思ってしまいましたが、やっぱり窓がないとシリコンは厳しいんじゃないかなぁ?(モコモコ数倍に膨れ上がるので監視してないとおいらは無理っす)

ああ、今思ったんですが、ポリパテを軽く塗ったくって、ティッシュとかで拭うのを2~3回くらいやれば消える気がしてきた!
この方法は急いで大きな傷とか埋めたい場合に使います
流動性が必要な場合はスチレンモノマーで溶いて溶きポリパテみたいの作ったりします
後で削ること考えたら硬さ的には調度いいですねぇ
あんまり硬さにむらがあっても凸凹は消えませんから

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

やまもとさんへ〜チャット状態大歓迎。
真空の機械、検索してみるとけっこう安いのもありますね。まあ、僕もSG-20とシリコンシンナーで大丈夫だとは思います。
>>シリコン中の気泡は成型品にあんまり影響しないので、
これがね、初期に型取りしたやつで、表面から深いところの気泡がレジンの熱で膨張して、フィギュアの表面がぼこっと凹むのがあったんで、それで神経質になってます。
二液性のウレタンスプレー、次に原型を作るときにためしてみようと思います。

oritaさんへ〜
ねえ〜っ!すごいですね〜。ノウハウがこのコメントに凝縮されてますね〜。
真空脱泡機の自作記事はWebでたくさんみつかりますね。キケンっぽい。
>>モコモコ数倍に膨れ上がる
気泡だけじゃなくて、真空に近くなると常温で沸騰するせいで、泡がボコボコになるらしいですね。
>>ポリパテをティッシュで
ポリパテやエポパテってレジンにくっつかなくないですか?穴をふさぐなら食いつきがいいから大丈夫だけど、表面に塗る感じだと、爪で引っ掻くだけでポロポロとれてダメだこりゃってなりましたもん。僕が使ってる「エポレジン」という製品だけはくっつきましたが。

匿名 さんのコメント...

おいらはいつもポリパテをキャストに直に塗ったくってますよ
吉井さんが使ってるのはロックでしたっけ?
http://www.1616.co.jp/shohinannai/1car/11/11rock.htm
ここの中目ってやつならうちのと同じなので大丈夫だと思います
剥がれるのは完全に硬化してないからな気がします
薄い物は半日くらい暖かい所に放置して置きますよ
それでも剥がれるならキャストの表面に油分が残ってるか、攪拌むらがあって油が浮いてきてるか

裏技ですが、瞬着を混ぜたポリパテはキャストに良く付きますよ
剥がれなくなるまでの時間は短くなりますが、硬化に時間が掛かったりしますが・・・・・・・・

離型剤とか塗った場合はジフとか使って歯ブラシで表面を荒らしながら洗うと食いつきよくなります
ディメンション出力の場合、ワイヤーブラシとかで軽く磨いてやっても良いかもです(特に溝の中・・・・・・・)

ラッカーパテもイサムの銀パテとかの方が硬くて原型向きです(グンゼやタミヤのとかは乾くのも遅過ぎです)
乾いても爪が立つくらい軟いし

匿名 さんのコメント...

そういえば、ノンキシレンってタイプのキャストだと結構長いことしっとりしてた気もする・・・・・・・・・
ペーパー掛けもサクサク行かなかったような

匿名 さんのコメント...

なるほど、大きめの整形だと型内部の気泡も無視できないんですね。

これはあまりオススメできませんが、Be-JブランドにSG-070と言うシリコンがあります。こちらはありえないくらい流動性が高いので、常圧でドパっと流してもまず気泡が残りません。
ただし、硬化後はかなり硬いのと裂けやすいので・・・

もう一つ、真空脱泡の反対で加圧脱泡と言う方法があります。真空に比べて機材の自作が容易で、特にシリコンの脱泡(滅泡?)には効果が高いです。

ウチは加圧も真空も自作で出来る様にしましたが、シリコンは加圧ばっかりです。何しろ簡単ですので。

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

oritaさんへ〜
ポリパテはそれほど常用しないですが、あるのはスベスベモリモリとHoltsのものです。
っていうか、ノンキシレンタイプのレジンキャストを使ってるからってのがくっつかない原因のようですね。キシレンタイプは半端無く臭いと聞いてるので一度も使ったことないです。集合住宅じゃ無理っぽい。

余談ですが、「レジンは硬化してからも何年にもわたって反応し続けるためガスが微量ながら出続け、塗料の剥離やひび割れにつながる」と聞いて、大鍋で煮るところまではやらないですけど暖房の前に1週間くらいさらしたりしてました。こたつでやればいいんですが。今の時期だったらベランダの日なたに出しておけば相当反応進むかなと。11月はじめあたりに発売したいので、今のうちに複製してベランダにさらしておこうかと。

やまもとさんへ〜
SG-70。よさそうですね。こんど試してみます。ただ、型取りブロックだと隙間から流れ出ちゃいそう。パネルで箱を作らないと。加圧脱法!やっぱりそういうのあるんですね。圧力で泡を圧縮しちゃえばいいんじゃないかと思ってました。

匿名 さんのコメント...

使ってて思ったんですが、ノンキシレンも同じくらい臭いかなと・・・・・・・・・
ノンキシレンはマジックみたいな臭いがしますねw

それから、ブロックの内側にはテープとか貼って置くと良いですよ
ちょっと前までガムテを貼ってましたが、梱包用のビニルテープが粘着も弱くてきれいに剥がせました

加圧は確かに便利そうですね~

Hiroshi Yoshii さんのコメント...

ああそうか。思い出した。
SG-70とSG-20をブレンドして、好みの硬さにするのが通なんですよね。