2021/04/30

最近観た映画メモ「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」他

ちょっとペース落ちてる。80年代映画はまだ残ってるけど、今回はポイント消化特集。

●ようこそ映画音響の世界へ(2019年)

映画の音響に関するドキュメンタリー。無声映画〜トーキー映画〜ステレオ〜多チャンネルの歴史や、革新的な音響スペシャリストたちについて。「スターウォーズ」「地獄の黙示録」「プライベートライアン」やピクサー作品など豪華作例多数。以前観た「すばらしき映画音楽たち」(2017年)とスタッフが同じ姉妹編。めちゃくちゃ面白かった。照明や衣装やメイクアップや撮影など、どんな分野のスペシャリストたちの歴史のドキュメンタリーでも面白くなりそう。

「音が与える印象は映像よりずっと強い」!
2003年、「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(第三作)」を映画館に観に行く前の日に、未見だった「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(第二作)」のDVDをシネマディスプレイ(23インチ)で見た。音はパイオニアのワイヤレスサラウンドヘッドホン。翌日、「本物の大スクリーン」で第三作を見て、「あれ?」と思った。前日ディスプレイで見た粗いDVD画質の第二作と迫力の点で同等だったのだ。その時、迫力や臨場感の点で、視覚より聴覚のほうが効いてるかも。。と初めて思ったのだった。そういえば、最近音量ボリュームを小さくして観てること多いな。ヘッドホンで大きな音で観よう。

このドキュメンタリーでは、映画は1976年の「スター誕生」でバーブラ・ストライサンドがステレオ音声の価値を認めて初めて取り入れたということになってるけど、それ以前は映画はステレオじゃなかったって? そんなわけあるかよ??と調べたら、70年頃まで、ミュージカルなど音楽主体の映画以外はほとんどがモノラルだったとのこと。先にステレオ化が進んだレコード音楽に比べて映画は完全に取り残されてた。

70年代後半のコッポラやルーカスやスピルバーグたちの革新によって現在の映画音響が出来上がっていく。その直前まで、60年代からのどん底だったハリウッドの映画会社の重役たちは「音は重要じゃない」って言ってたそう。劇場の設備がステレオ対応になるのにも時間がかかったが、ドルビーステレオも普及していく。

「地獄の黙示録」(1979年)が5.1chサラウンドを取り入れた(というか手探りでゼロから開発)のは、冨田勲の影響ってのが誇らしい(音楽を依頼しようとしたけど契約の関係で実現しなかったらしい。冨田勲はコッポラに招かれてフィリピンのカーツ王国のセットまで出かけたそう。アルバム「宇宙幻想」に入ってる「ワルキューレの騎行」はその関係らしい)。

http://eigaonkyo.com/

◯映画のステレオのことを検索してたら、3D映画「肉の蝋人形」(1953年)の音声として立体音声のステレオが使われたという記述。この映画、僕的に「大昔テレビで見てめちゃくちゃ怖かったけど、なんていう映画が不明」なやつかも! 調べると、1933年の「肉の蝋人形」のリメイク。人間を蝋人形に加工して展示する男の話。火事で燃える多数の蝋人形から死体が出てくるやつ。「お前も蝋人形にしてやろうか?」で、1993年に三度目の映画化されてて、その際のタイトルが「蝋人形の館」w モロだ。

↑ と思ったんだけど、YouTubeの映像断片やあらすじを調べると違うかなあ。。。ラストは火事で巨大なからくり時計で回ってる人形が溶けて、死体が露出するみたいな感じだった。

●パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(2006年)

シリーズ第2作。ラストまで観て知った。これと3作目の「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」で、前後編。っていうかそもそも1〜3で三部作とのこと。2時間半、長いのがんばって観たのに3作目を観る気があまりしないw

ゴア・ヴァービンスキー監督、ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ。

第1作を観たのがもう5年も前。登場人物とか設定とか忘れかけてるので、最初「あれ?これって何だっけ?」みたいなのが多くてちょっと混乱。半分わからないまま数十分観てたら、「ああ、そういうことだったか」とちょっとずつ納得する感じ。

中盤以降は遊園地のアトラクション的に豪華なノンストップアクションが続く。ノンストップアクションっても感覚的に普通の3倍くらい長く続くのでちょっとダレる。ボーッと観てても普通に楽しいけど、やっぱあまりタイプじゃない映画かなあ。次はどうなるんだろ?って引っ張ってくれない。まあ、ジョニー・デップの表情見てるだけでももつけどね。

この映画、ZBrushが映画で使われるようになった初期のもの。タコ男デイヴィ・ジョーンズやその他魚介類の部下たちの描写。15年も前の映画だけど、CGはよく出来てて違和感なく見れる。

●パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007年)

宙ぶらりんなまま放っておくわけにもいかないので、後編の第三作も見ておく。しかし、2時間48分って長すぎるよ〜。第2作、第3作は同時に撮ってるのでスタッフもキャストも同じ。

なんちゅうか、第一作を観た時は「おお!これがディズニーが作った現代の純粋娯楽映画か!さすが!」って感激したんだけどなあ。純粋娯楽すぎて、まあ楽しそうにやってるけど別に僕の人生には関係ないなあって感じがしてくる。

いろんな要素が複雑に絡む割に、どの話もそれほど惹きつけるものでもないし。心配になって途中でレビュー見たらやはりめちゃ不評。後半は飛ばし気味でw

映像は14年前って感じさせないくらいすごいけどね。

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