日活プラスで観たことなかった有名映画を急いで何本か見てしまう特集その4。
●にあんちゃん(1959年) 1:41 日本 Amazon(日活プラス)
昭和28年、佐賀県。在日コリアンの炭鉱労働者の家族。母親に続いて父親も亡くなり、極度に貧しく食うに困った四人兄弟。炭鉱の時代が終わりかけている中、周囲の人たちの助けを借りながら、離散するも懸命に生きる様を描く。
監督:今村昌平、出演:長門裕之、吉行和子、二谷英明、芦田伸介、西村晃、小沢昭一、殿山泰司、北林谷栄、松尾嘉代など、こちらも日活映画レギュラーメンバーが大勢出演。 音楽:黛敏郎
最高! めちゃくちゃ良かった。貧乏だから悲惨な話かと思ったらぜんぜんちがって、明るい! 前向き! 楽しい! と、ホロリ。悪い人は出てこない。大半の場面でニコニコしながら観てたw 長門裕之はじめ、キャスト全員素晴らしい! 子供たちが健気でウルウルしてしまうw
10歳の次女/安本末子の昭和28年ごろの生活綴り方日記をたまたま読んで感動した長男が、末子の反対を押し切って出版社に送って書籍化され、大ベストセラーに。映画化されるほど売れたわけで、貧乏を脱して末子本人は早稲田大学、次男は慶応大学へ!
・美しい白黒画面とマンドリンの音楽からして、「自転車泥棒」(1948年)とかのイタリアの貧乏人の映画を意識してるんだろうな。
・「青い山脈」にも出てた北林谷栄が演じる婆さんが強烈でめちゃ良い。「ビルマの竪琴」(1956年)の物売りも彼女だったんだ。