2024/12/10

最近観た映画メモ「SparkShorts 誕生の物語」他


ピクサーのメイキング&短編。そもそも「インサイド・ヘッド2」を観るための勢い付けのつもりだったのだが、見すぎてちょっと胃もたれな感じになってしまったので、観るのはしばらく延期する。

●ピクサーの舞台裏(2020年)アメリカ Disney+

正味8〜10分の短いドキュメンタリー20本。ピクサー映画がどのように作られるか、さまざまな職種や専門分野で働く人たちにスポットライトを当てる。クリエイターだけでなく、設備の管理やパティシエまで、ピクサーが映画を生み出し続けるために欠かせない人々。

今までのピクサー作品それぞれの特典映像やメイキングなどとかぶる内容ではあるけど、そりゃもういつも通りに面白かった。観客の心を動かすためにクリエイターの人生を総動員して投影。

これからの世界を作っていく子供たちに見せる前提だから神経質にもなるんだろうけど、徹底的にリベラルでポリコレな姿勢。開発されるとさっそく取り入れられたという「登場人物の男女比の診断ツール」とか。

まあ、メイキングで監督の一人が言ってる「『スタートレック』のように人と違っていい世界」がピクサー内や作品内で実現しているように見えるのは良いことに違いない。

●ピクサー「スパークス 奇跡の瞬間」短編シリーズ (2019年〜2024年) Disney+

正味5分ほどの短編、11本のシリーズ(たぶん継続中)。ピクサー映画恒例のおまけ短編作品とは別シリーズ。上記の「ピクサーの舞台裏」に出てくる人が手がけた作品として紹介されてるので、並行して観た。いくつかは見たことあったけど、今回まとめて見直した。

とりあえずリスト。タイトルがピクサーらしく、ほとんど1単語。大半の作品に3分ほどの特典映像があり、それぞれ監督やプロデューサーによって制作意図が語られる。

「心をつむいで」(Purl) 2019年 クリステン・レスター
「ハイタッチ」(Smash and Grab) 2019年 ブライアン・ラーセン
「猫とピットブル」(Kitbull) 2019年 ロザーナ・サリヴァン
「宙を舞う」(Float)2019年 ボビー・ルビオ
「風に乗る」(Wind) 2019年 エドウィン・チャン
「ループ」(Loop) 2020年  エリカ・ミルソム
「殻を破る」(Out)2020年 スティーヴン・ハンター
「夢追いウサギ」(Burrow)2020年 マデリン・シャラフィアン
「誕生日シンドローム」(Twenty Something) 2021年 アフトン・コービン
「おばあちゃんの特別な日」(Nona) 2021年 ルイ・ゴンザレス
「マイセルフ」(Self) 2021年 サーリット・フルーフ

マイノリティだったり特別な境遇にあった監督たちが経験したことをテーマにした寓話がほとんど。かなり辛かったりキツかったりする教訓も含まれる。「個人の体験を作品に昇華する」のお手本ばかり。どれも、物語作品を作るのに最高の参考になるにちがいない。

11本それぞれのテーマを書き出そうと思ったけど、それ自体が「何が表現されているか?」のネタバレになってしまうのでヤメ。ほとんどの作品が「楽しい」「面白い」のエンターテインメントのフリをして、ズシーンと重いテーマをぶん投げてくるw

●SparkShorts 誕生の物語(2021年) 1:30 アメリカ Disney+

上記のメイキングの特別長編のようなドキュメンタリー。「誕生日シンドローム」の監督アフトン・コービン、「おばあちゃんの特別な日」の監督ルイ・ゴンザレス、二人とそれぞれのプロデューサーを中心に、ピクサーがどのように質の高い物語を作っているのか紹介される。

良いのはわかる。ものすごくわかる。全ての創作者のための啓蒙。若い人たちがこれを観た上でアニメーションや映像に関わる仕事に就くとしたら素晴らしい。

しかし、もう満腹。ちょっと見すぎた。不健康なものが見たくなったw

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