最近観た映画の半分くらいMeta Quest 3で観た。U-NEXTアプリやブラウザで見るDisney+とちがって、Amazonプライムのアプリは湾曲してないスクリーンと観客席のある劇場で、非常にリアルな映画体験が得られる。スクリーンの解像度も十分に精細。耳の横の小さなスピーカーからけっこう重低音する。とても良い……のだが。
やはり1時間くらいが限界。疲れてしまう。あと、ゴーグルを柄で支えてる状態はなんとなく姿勢が不自然なのか、首が痛くなってくるし。パソコンの27インチディスプレイに戻ると、「ああ、なんて見やすいんだ!」って思っちゃう。
●高度7000米 恐怖の四時間(1959年) 1:16 日本 Amazonプライム
一昨年、YouTubeで無料配信されてて、見ようと思ったら終了してたのだった。
羽田空港。いろんな人が乗り込んで離陸する仙台経由千歳行きの旅客機DC-3。逃亡中の凶悪殺人犯が乗っていた!……という話。1時間16分という短い映画な割にサービス過剰とも言えそうな盛りだくさん。
小林恒夫監督、高倉健、梅宮辰夫、左卜全、殿山泰司など僕にもわかるメジャー俳優がいっぱい出演。中原ひとみがめちゃカワイイ。グランドホテル形式っぽく、楽しげなナレーションで「この人はどんないきさつでこの飛行機に乗ることになったのか」が紹介されるところなどなかなかイイ。
当時の旅客機がハイジャックに対してまったくの無防備なのに驚く。荷物検査さえなかった? 1959年でそんなななの? 検索したら、アメリカで最初に起きたハイジャック事件は1961年! ハリウッド製の航空ハイジャック映画は70年代にならないと出てこない。
ってことは、これ、もしかして世界初の航空ハイジャック映画? いや、乗客が乗ってる乗り物を悪者が乗っ取るなんて連続活劇映画でもテレビドラマでもいくらでもあっただろうけど。ハイジャック映画によく出てくるシチュエーションがこの時点ですでに網羅されてるってすごい。何か手本になる映画があったかな?
・ダグラスDC-3は1935年に初飛行したレシプロ二発の旅客機(輸送機バージョンがC-47)。初期の旅客航空を支えた機体だったとはいえ、1959年時点でも相当古い。アンテナ線が張られてたりする。庶民あこがれの飛行機旅行なのに、画面に現れるのは明らかにポンコツ飛行機……。
・当時はそんな古い飛行機ばかりだったかというとそんなわけはなく、冒頭の羽田ではもっと立派な旅客機がいろいろ映る。仙台空港にはロッキード コンステレーションの尾翼が見えたりするし(YS-11はまだ飛んでない)。協力の北日本航空の、撮影に使える機体がたまたまDC-3だった。ってことなんだろう。
・当時の羽田空港の搭乗ロビーや喫茶店は興味深いけど、空港関連以外の描写がほとんどないのはちょっと残念。
・飛行機は実写部分が多い。ミニチュア撮影も見分けがつかないほどよく出来てる。
・タイトル自体が重要なネタバレ。前半「高度7000米」にしてはえらく低く飛んでるなと思ったら、DC-3が与圧されてない旅客機なことがキモになる。窓が四角くて違和感あったけど、与圧された初期のジェット旅客機の、窓の四隅の金属疲労が原因で起きた事故後に、丸い窓に改良される前の飛行機だから。
・トニー谷が登場する、不自然に長いシーンは何? ブレイクしてた頃で特別にフィーチャーされたのか?と思ったら、人気のピークはこれの6年前くらいだから違うっぽい。。
・サムネールは白黒だけど、ちゃんとカラー映画です。なにしろ「日本の昔のカラーの現代映画を見たい」が動機の半分くらいなので。
・着陸直前のあの危機は、本筋とほぼ関係ない蛇足としか思えないけど、まあ、あれがないと映画が1時間以内で終わっちゃう。
●2001年 神話の創造(2001年) 1:00 アメリカ Amazonプライム
「2001年宇宙の旅」(1968年)のドキュメンタリー。60分と短い。あまり目新しい話はなかったけど。1968年の映画を2001年に関係者や影響を受けた人たちが振り返る(キューブリックは1999年に亡くなってる。四半世紀たってるって……僕ら遠い未来に来ちゃったな、って感じw)。
冒頭にジェームズ・キャメロン、本編には共同作者のアーサー・C・クラークがけっこう長い時間登場。ダグラス・トランブル、主演のキア・デュリアや、パイロットやスチュワーデス役の人たちも出てくる。
正式に配信されてる映画で字幕がここまでひどいのは珍しい。日本語としてほとんど意味が取れないほど。画質も悪く、テレビ番組を録画したビデオテープからそのまま流してる感じ。
●西遊記(1960年) 1:28 日本 U-NEXT
YouTubeで見放題とのことで、見ようと思ったら2月1日で終わってたw しかしU-NEXTにあったので観てみた。東映動画のアニメ映画第三作で、手塚治虫が原案や絵コンテなどで関わってる作品。キャラクターアニメーションがまだこなれてない感じのところも多い。
・小龍はたしかによくできたキャラ。他のキャラが悟空でさえも定型的なのに対して、小龍はイキイキしてて、全部さらっていく感じw 電話とかのギャグは手塚風?
・猿の女の子リンリンの表現は1960年とはいえ保守的にすぎる感じ。あ、そうかと思ったのは、この数年後に手塚治虫が作る「悟空の大冒険」の男勝りな女の子キャラ竜子はその反動? そういえばキャリー・フィッシャーのレイア姫を初めて見たとき、竜子っぽいと思ったんだった。髪型含め。
・牛魔王の宴のシーンが「SWジェダイの帰還」のジャバ・ザ・ハットの宴会シーンに似てるって書いてる人がいた。なるほど確かに、イメージボードとして使ったんじゃないかくらい細かい部分までよく似てる。ルーカス、「西遊記」を見たことあるのかも。あと、金角銀角が悟空を穴に落として赤い巨大ザリガニみたいなバケモノに襲わせるシーンもランコアのシーンに似てる。あと、オビワンがルークの頭の中に語りかけるみたいのもある。「EP3」の火山/溶岩もあるし。
・中性的な三蔵法師は夏目雅子が演じたイメージにそのまま引き継がれた?
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