夏からずっとバタバタしてて1ヶ月に0〜2本のペースだったけど、いくつかキリがついてようやく映画を観れるようになってきたかも。落ち着いたら観たいと思ってた最近の話題作いろいろ、観ていきたい。すっかり忘れてるけど、4〜5年前からの「なぜか観てない映画を観るシリーズ落穂拾い編」が途中で止まってるし。
あと、特等席(Meta Quest 3)で映画をじっくり観るの、やってみた。けっこう精細な大スクリーンで、大画面の圧を感じながら観れるのはとても良い。音もそのままでもそこそこ低音の効いたいい音だし、イヤホンつけてもいいし。
ただし、30分くらいで疲れてしまう。普通のディスプレイでいいからラクに観たいって思っちゃって離脱。あと、ヘッドバンドは窮屈なので手で支えてるからさらに疲れる。レンズに乱反射する光で周囲が真っ暗ではなく、ちょっと白い霧がかかったようになるのも残念。
それと、ブラウザやU-NEXTアプリで見ると、湾曲スクリーンで見にくい。スクリーンサイズもブラウザを手動で遠ざけてからフルスクリーンにするなどしないといけなく、面倒。(Amazonプライムビデオのアプリは湾曲してなく、観客席もあったりしてリアルなんだけど)
●夕陽のギャングたち(1971年)2:37 イタリア、スペイン、アメリカ U-NEXT
エンニオ・モリコーネの映画音楽集に、際立って甘くロマンチックな曲がある。「ション、ション、ション」って歌が入る。曲のタイトルはイタリア語なので何の映画か長いこと不明だったが、検索してみたところ、この映画だった。
セルジオ・レオーネ監督、ロッド・スタイガー、ジェームズ・コバーン。メキシコ革命の混乱期。山賊一家の頭領ファンが、アイルランドから逃亡してきた元IRA革命闘士で爆破屋の男ジョンと出会う。町で銀行強盗をやろうと誘うが、なぜか革命の戦いに巻き込まれていく、という話。
いかにもセルジオ・レオーネっぽい、頭おかしいこだわりのドアップショットが延々続くなど、時間のバランスが変だし、シーンの繋がりが変だったりする。テーマ曲がかかる過去の回想シーンも変だし。っていうか、2時間37分は長い!
それでも早送りも倍速再生もせずじっくり観てたら、「おお!70年代半ばにテレビで見てた映画ってこんな感じ」がいっぱいだった! ちょっと感動した。時代的にアメリカンニューシネマ的だったりするし。革命と友情と裏切りと制裁とかなわぬ夢(ただし、革命には批判的)みたいな。
観ている間は辟易するところもあるけど、観終わるとズーン!って重みがあって、いい映画だったなあ、って感じになる。
・爆破屋が主人公だけに爆破シーンがすごいw 「続・夕陽のガンマン」(1966年)にも危険すぎる木造の橋の爆破シーンがあった(クリント・イーストウッドたちが伏せてる横に破片や石がドカドカ落ちてくる)けど、こちらは石の橋であれより火薬量ぜったい多いw でっかい石や岩が大量にビュンビュン飛んでくる。ラストの夜の爆発も美しい。
・ロッド・スタイガーの役はイーライ・ウォラックにオファーされたけど実現しなかった。ジェームズ・コバーンの役はクリント・イーストウッドという案もあったらしい。
・「夕陽のギャングたち」ってタイトルはマカロニウエスタン的につけた邦題で、内容とは無関係。元タイトルの「Duck, You Sucker」も皆が頭をひねる変なタイトルだったらしい。
・歌の「ション、ション、ション」は、アイルランド語の「ジョン」。ジェームズ・コバーンが自己紹介するときに最初「ショーン」って言ってから「ジョン」と言い直す。
・ニカッと歯を見せて笑うジェームズ・コバーンのプロモーションビデオ的な。富田耕生と小林清志の吹き替えも良かった。
・同監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984年)、3時間49分もあるけど、やっぱ観ておくか……。
●インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年) 2:34 アメリカ Disney+
監督はジェームズ・マンゴールド。スピルバーグは制作にまわっている。ハリソン・フォード、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、マッツ・ミケルセン、アントニオ・バンデラス、トビー・ジョーンズ他。音楽ジョン・ウィリアムス、91歳! この作品を最後に引退を表明していたけど撤回したらしい。
1944年にインディとバジルがナチスから奪った「アルキメデスのダイヤル」の片割れ。1969年、アポロ月着陸のパレードの日、元ナチスのロケット科学者らがダイヤルを奪還し、ある計画を実行し始める。インディとバジルの娘は、もうひとつの片割れをナチス残党たちより先に入手するためエーゲ海へ飛ぶ……という話。
「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008年)から15年ぶり!の第5作目。冒頭ではハリソン・フォードはVFXの若返り処理がされてて完璧に若く見えるのだが、他のシーンも15年前よりも「ジジイ感」が薄れてるのはすごい。スタントマンやボディダブルをうまく使ってるんだろうけど、このやり方で、あと2作くらい撮れそう。
めちゃくちゃ面白かった! ナチス、列車アクション、パレードでの追いかけっこやモロッコでの三つ巴カーチェイスなど、延々続く。それぞれすごくてのけぞる。2時間34分とけっこう長いのだが、冒頭からほとんどノンストップでまったく長さを感じさせないのはさすが。ジェットコースタームービーって言葉を思い出した。満腹!
前作でなんとなく感じた「コレじゃない感」がほとんどなく、「インディ・ジョーンズシリーズを観てる感」が完璧。全編、当時の観客向けサービス。興行的に苦戦したのはそのせいかw
予告編にも出てくるHe111とDo17を合わせたような双発機がイイ。第一作の変な全翼機や第三作の戦車など、ちゃんとした時代考証から少しずらしてある。「これは架空の話だし、昔量産されてたいいかげんな活劇映画の再現です。クソ真面目に観ないように」のサインにグッとくる。その意味で、前作の冒頭の核実験やラストのSF的ぶっ飛び具合も悪くなかったのだが。
・トビー・ジョーンズって「ミスト」の小柄なおじさん。調べると、思ったより身長あるし(162cm)若いのね。一方、ナチス一味の巨漢を演じるオリヴィエ・リヒタースは218cm!
・キャスティングされてるから出てくるはず、と待ってた彼女のシーンもよかったなあ。。。しかし、第一作から観てる人にはしみじみなシーンだけど、おじいさんとおばあさんだなあw
・っていうか、ハリソン・フォードの年齢。最近知ってびっくりしたのは、ポールマッカートニーやブライアン・ウィルソンと同い年。2人が20歳代でスターだったのに対して、ハリソン・フォードは「スター・ウォーズ」でスターになったのが35歳くらいで遅かったのだ。
・ラストのアレは、「まだ続くぞ」ってことだよね?
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