Mac+外付けディスプレイではSD画質でしか観れないと思ってたけど、Safariで観ればDisney+もアマゾンプライムビデオもHD最高画質で見れるとわかって以来、なるべくならHD画質で見ようとしてきたけど、弊害も大きい。重くて早送り・戻しなどでストップしてしまうなど手間取り、頭にきて見るの中断してしまうことしばしば。
WindowsノートではどのブラウザもHD最高画質で見れるため、逆にどの配信サイトでも重くなってしまう(画質を下げる設定がある配信サービスもあるけど)。総合的には、MacのChromeのSDモードで見るのが最も快適かもしれない。もちろん、高画質で見たいシーンもあるけど。
●シンドバッド 七回目の航海(1958年)
マイリストにずっと残ってたハリーハウゼンのシンドバッド三部作を見始めたつもりだったのだが、2作目「黄金の航海」3作目「虎の目大冒険」ともに、「このビデオは、現在、お住まいの地域では視聴できません」になってた。残念。
バグダッドのシンドバッド王子は友好国のパリサ姫を連れて帰国の途中、補給のためある島に上陸し、そこで怪物から魔術師ソクラを助ける。ソクラは魔法のランプを怪物に取られてしまうが、一行はバグダッドへ到着する。魔法のランプを取り戻すため、シンドバッドをまた怪物の島に行かざるを得ないように陰謀を企む……という話。
監督 ネイサン・ジュラン、主演 カーウィン・マシューズ、お姫様の女優キャスリン・グラントがカワイイ。なんと、ビング・クロスビーと結婚してキャスリン・クロスビーとして活躍、今も健在。音楽はやはりバーナード・ハーマン。
面白いかどうかで言えば、やっぱおとぎ話的な説得力もサスペンスもないグダグダ騒ぎという感じで、ちょっとツライ。
「スター・ウォーズ EP4」でルークとレイアが奈落の底をロープで越えるやつって「ターザン」って言われてたけど、この映画が元じゃん! 二人で越えるし構図も同じ。あと、ガイコツ戦士は「アルゴ探検隊の大冒険」の前にこの映画でもやってのは知らなかった。それで完成度高かったんだ。
その「アルゴ」のガイコツ戦士は今の目で見ても見事!と思うくらい例外的な出来であって、その他の化け物などのコマ撮りアニメーションはそれほどものすごいクオリティってわけでもないのね……が率直な感想。
70年代以降、特撮が急速に進歩する以前の肥えていない目で見た人たちに「ハリーハウゼン、すごいすごい!」って言われすぎちゃったのかもしれない。1981年の「タイタンの戦い」は観に行ったけど、当時でもやはり「う〜〜んんん……」って感じだったもんなあ。すでに「伝統芸能」化してたかも。もちろんそれを「味わい」と見れば「作り物が動く魅力」ではあるんだけど。
(「タイタンの戦い」を調べたところ、「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の併映だった!)
●カンバセーション…盗聴…(1973年)
広場に群れる人々の全景を俯瞰でゆ〜〜っくりクローズアップ。冒頭から心を鷲掴みされるすごい映像。ジーン・ハックマン主演の何か評価の高い映画としか知らなかったけど、これ、コッポラ作品じゃん! 監督、脚本、製作。「ゴッドファーザー」と「ゴッドファーザー PART II 」の間に撮られた作品。ジョン・カザールやハリソン・フォード、シンディ・ウィリアムズやロバート・デュバルなどコッポラ/ルーカス組が出演。テリー・ガーも。
サンフランシスコ、通信傍受のプロとして業界で有名なハリーは、とても真面目で神経質、おまけに信心深い。プライベートでも神経を尖らせてるが故に孤独な毎日。大企業の重役の依頼で行った盗聴、ユニオン広場での男女の会話は非常にヤバいものだった。ハリーは「プロとして盗聴内容には関わらない」というポリシーを破ってしまい……という話。
前半は超完璧。こういう映画を見たかった! ただ、複雑で繊細な性格のハリーが精神をやられていき、現実か妄想かわからなくなってくる後半。モロなサイコスリラー描写にちょっと興醒め。せっかくのどんでん返しが薄まっちゃった感じ。当時はめちゃくちゃ新鮮だったんだろう。たぶん、「真似され続けた結果、元祖が陳腐に見える」パターンか。
トイレのアレとか、「シャイニング」じゃん!と思うようなシーンがいくつもある。キューブリックが真似したんだろうw 「ユニオン広場とそのミニチュア」はあの迷路に使ってるし、ゆっくりクローズアップだって、迷路やラストシーンの写真でやってる。
ジョン・カザールのスタンや、同業者モランの、神経に障る感じがイイw 慎重なハリーもついムキになっていろいろしゃべってしまったり。モランを演じたアレン・ガーフィールドは2020年にコロナで亡くなったそう。
あれ?と思って確認したらやはりそうだった。ジョン・カザールの役名スタンって、「ディア・ハンター」でもスタンだったw
ハリソン・フォード、ちょっと若すぎるけど、危険な感じを漂わせててイイ。シンディ・ウィリアムズ、前の年の「アメリカン・グラフィティ」では高校生だったのに、この映画では30代にしか見えない! (実際には当時26歳くらい)
音の表現が凝ってる。ハリーが音響技術を駆使して会話を鮮明にしていくところ、テープレコーダーやエフェクターやケーブルでやるのは視覚的にわくわくする。そのへん、今は全部デジタルなんだろうな。この映画の撮影中にウォーターゲート事件が発覚。盗聴がホットだったんだw
カンヌ映画祭でグランプリはもちろん、アカデミー作品賞に「ゴッドファーザー PART II 」とダブルノミネートってすごい!
廃墟みたいなビルの仕事場、カッコいい!
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