ボヘミアン・ラプソディ(2018年)
キューブ(1997年)
オペラの怪人(1925年)
インランド・エンパイア(2006年)
●ボヘミアン・ラプソディ(2018年)
とてもよかった。豪華ではあるものの、バラエティ番組の再現ドラマテイストを感じてしまったので、一本の映画として素直に見れなかったかもしれない。でも、音楽と俳優たちの熱演やライブエイドの再現など、見所が多くて大満足。ピッタリのシーンにピッタリの曲! ラミ・マレックは絶賛されてるけど、フレディには見えなかった。ただ、「フレディを一生懸命演じているラミ・マレックの熱演」は舞台劇を見ているようで感動的。ブライアン・メイのほうが自然に似てるけど。っていうか、クイーンについては曲以外に深い知識はなかったから、事実関係や描写に不満がないのは良かった。とはいえ解説サイトなど見ると、映画らしくなるようにかなり事実を曲げたり単純化してるのね(メンバーが許可出してる)。フレディのソロは知ってたけど解散やライブエイド時の再結成ってのはなかったもんね。ブライアン・メイが「これでいいんだ。伝説なんだから」みたいな
こと言ってるそう。考えてみれば、いつまでも熱く語り継がれる伝説ってたいてい「物語として大衆に知られてる伝説」と「検証された歴史的事実」の二本立て。ゴッホでもビートルズでも織田信長でも。あーでもないこーでもないと話題にされ続けることが重要なんだな。ところで、歴史的な作品を作ってるところの再現ってやっぱワクワクするなあ。僕的に見てみたいとしたら、ジョージ・ルーカスがSWを作る映画かなw
●キューブ(1997年)
低予算ゆえのアイディア一発モノなんだろうけど、自然なディテール無しの「幾何学的状況」だけで、面白い映画が作れるか?の実験のようだった。あんまり面白くなかった。。。付き合い切れない不快なゲームに放り込まれた感じというか。俳優たちが特別に上手くて魅せてくれるとかでなければキツい。ヴィンチェンゾ・ナタリ監督、これが出世作となって、「スプライス」など有名映画や大作ドラマいっぱいやってるのね。
●オペラの怪人(1925年)
サイレント映画。DVDのタイトルは「オペラ座の怪人」となってるけど、1925年の映画は「オペラの怪人」が正しい。一部パートカラーのバージョンが有名らしいけど、DVDはモノクロ。YouTubeにある全長版より画質が悪く、字幕が白飛びしてて読めないところも多いorz なぜか最短バージョンでも1時間33分あるはずの上映時間が1時間16分。昔の映画のチャカチャカ速いのが補正なしだからなのか? 内容はといえば、怪人の造形はけっこうスゴイ。ただ彼の行動の背景とか何もなく、ただのモンスター扱い。そのへん、フランケンシュタインのほうがマシな気も。ミュージカルの「オペラ座の怪人」は映画ではなく原作小説を元にしてるそう。
●インランド・エンパイア(2006年)
難解なデヴィッド・リンチ映画、これは今までいくつか観た作品よりさらにわけわからん。ローラ・ダーン演じる女優が映画と現実の世界の境目があいまいになっていって、別世界で別人として生きてたりとか、他の人も複数の役で出てきたり。即興に近い形でデジタルビデオで撮りためた映像を編集しながらストーリーを考えるというやり方だったそうで、無理もない。ウサギ人間はリンチの別作品「Rabbits」の再利用だそう。町山氏の長い解説を聴いたらなんとなく納得できた。リンチがこの映画の元にしたという実験映画マヤ・デレン「午後の網目」もYouTubeで観た。あらためてもう一度観てみたい。やっぱリンチの映像って1カットずつ全部が「引っかかりを残す」感じで、観てる最中の充実感や緊張感はすごい。画面の隅々まで何か手がかりやヒントが無いかと脳が覚醒する感じ。うーん、「ツィンピークス」観たくなってきた。リストのノルマを見終わったら借りて観よう。
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