2019/03/03

最近観た映画メモ「大いなる西部」他

大いなる西部(1958年)
チェコアニメ傑作選1・2
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年)
バスター・キートン傑作選1・2

●大いなる西部(1958年)

中学生とき観て面白かったはずだし、テーマ曲はそのときにテレビから録音して何度も聴き、最も好きな音楽の一つになった。町に着いた駅馬車に駆け寄る犬の「ワンワン!」が好きw タイトルバックは何気にソウル・バス。しかし、やっぱ中学とき観たなんてのは当てにならないね。思ってたより素晴らしい。恋愛映画的側面なんて気づきもしなかった。雄大な画面にあらゆる対立の物語。東部と西部、海と陸、船乗りと牧童、金持ちと貧乏、理性と暴力、男と女、漢と漢w そして家の対立。婚約者の故郷の牧場にやってきたグレゴリー・ペック「とんでもない家に来ちゃった orz」w 西部の男たちの中ではヘタレに見えてしまうが、男の中の男。っていうか素敵すぎw まあ、長いけど、足を地面に踏ん張ったようなしっかりした描写で退屈する部分は皆無。荒馬を苦労して乗りこなすようになるエピソードもイイ(超ドヤ顔w)。

●チェコアニメ傑作選1・2
20年近く前にチェコアニメのブームがあった。なんとなくなじめないと思ってたけど、今回ちゃんと観て、やはりそうだったw 楽しそうなことやってるんだろうけど、グロテスクだし、ブラックだし、気味悪いし、雑だし、嫌ったらしいし、音響も変だし。ブームは、現代のセルアニメとは違う魅力を再発見したような位置づけだったのかな? とにかく陰鬱で耐えられない。たとえると、CBCテレビのクロージングのような逃げ出したくなる暗さというか。先日の「クルテク」でも「有無を言わせない暗さ」を感じなくもなかったけど、チェコのアニメにはそういうところがあるのかもしれない。やっぱ、ジーン・ダイッ
チ制作の「トムとジェリー」の「猫はワンワン、犬はニャーオ」のマッドサイエンティストの異様さを思い出してしまうw まあ、じっくり観れば、メジャーから忘れ去られたヒントや手法があちこちにあるというか、宝の山なのはわかる。

●ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年)
CDもDVDも持ってたのに当時チラチラとつまみ食いしただけで、一本通して観たのは初めて。そりゃもう、老ミュージシャンたちのそれぞれのインタビューやバンドでも演奏や録音風景にはシビレる。キューバのあちこちを街歩き風に映すのもよかった。ただ、手持ちカメラに酔って気持ち悪い。ぐるぐる回ったりとかも。昨年「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」という18年ぶりの続編があったのね。

●バスター・キートン傑作選1・2
1920年あたりの短編集。100年前だよ! Facebookでときたま流れてくるキートンの動画には面白いものが多いけど、短編でも一本を通して見るのはちょっとキツい。基本的に、キートンが誰かに追いかけられているなどのシンプルなドタバタ。その後定番として使われるようになるいろんな素晴らしいアイディアを盛り込んでるのはよくわかるけど、まあ、それほど面白くない。白黒画面が不鮮明だしサイレントなのでわかりにくいし。チャップリンはドタバタに「ペーソス」や「風刺」を強めにプラスしたことで歴史を生き残ったんだなって思う。

「トムとジェリー」なんかも「単純な追っかけっこのドタバタ」と思われがちだし、僕も「ああいうシンプルなアニメ作りたい」と考えてたこともある。しかし、「AがBを追いかけるドタバタ」など10秒で飽きてしまう。飽きないように面白くするにはせめて三つ巴にするとか動機を強くするとか他の要素をいくつも入れないとダメなんだなって思った。

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