2012/01/30

マンガや小説の映画化

ちょっと旧聞ですが、ハリウッド版「アキラ (Akira)」再び中断。予算オーバーで終了の可能性も、だそうで。あらららら〜。今までの映画化企画もボロクソ言われてたし、これでよかったのかもね。検索したら、それでもまだ完全ボツというわけではなく、継続中の模様。

AKIRA、アトム、ドラゴンボール等々、日本のマンガがハリウッドでCGや実写映画になるってニュースの何にワクワクするかというと、「あの場面がハリウッド式のリアルな実写になったらスゴイぞ!」だけなわけじゃん? 長いマンガを一本の映画にまとめることで無理が出てくるし、誰も「一本のちゃんとした劇映画」になることなんか期待してないよね? (CG映像でも実物を撮影したように見える映像をギリギリ「実写化」と言っていい気がします。「タンタンの冒険」はフルCGだけど実写に見えるって意味で。 )

たとえば「AKIRA」なら、冒頭の爆心地へバイクで向かうシーンの実写版はぜひ見たいけど、他はものすごい見たいわけじゃないもん。ドラゴンボールならフリーザとの死闘だけ見たい。ファンが見に来るんだから、日本人が演じて舞台が日本でなきゃ見に行く理由ないもん。アメリカ人のファンだってそう思ってると思う。映像化するならいくつかの最高の見せ場だけ15分の映像でいいと思うわけです。有名スターもいらない。音楽で言ったらシングル盤やPVみたいな形で売り物になったら面白い。

もっと言えば、「爆心地へバイクで向かうシーン」の何を見たいかというと、マンガを見て脳内に生成された映像と、プロの映画監督が「こういうことだよな?」と作った映像がどうちがうかを確認したいってことじゃん。ってことは、「爆心地へバイクで向かうシーン」を10人の監督それぞれのバージョンを見たい! セットとか俳優とかは監督同士の話し合いで共有もできるわけだし。そういうの見たくない?

そういったオムニバス方式のCDや映画って、ミュージシャンや監督が奇をてらったり個性を過剰に押し出したりするけど、そういうのはちょいと抑えてもらって。

マンガの実写化はある程度画面が決まってくるけど、小説だと読み手それぞれの頭にそれぞれの映像が浮かぶ。誰もが「オレの脳内映像化が最高!」と思ってる。だから小説の映画化ってどんなに凝って作られても「オレのより全然ダメ」って感想を誰もが持つのはしょうがないよねえ。

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