2024/08/14

最近観た映画メモ「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」他



割とコンスタントに映画見てるんだけど、今回みたいに「同じくくり」とか「三部作」をバラバラに見てしまったため、なかなか映画メモが3本揃わないし、順番も前後する。とりあえず、揃った3本。

Netflixにあった「モンティパイソン・アンド・ホーリーグレイル」(1975年)のための予習2本と合わせて3本。アーサー王といえば、昔好きだったマーク・トウェイン「アーサー王宮廷のヤンキー」(子供向けの「アーサー王とあった男」だったけど)ってタイムスリップ小説。ランスロット卿とか魔法使いマーリンとかそれで知った。いろんな映画にアーサー王伝説の断片が登場するけど、全体像はほとんど知らない。関連作品は無数にある。「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989年)の聖杯の騎士もそうだし。

●円卓の騎士(1954年) 1:55  アメリカ Amazon

6世紀、ローマ軍が撤退して乱世となったイギリスをまとめるべくアーサーが王座につくが、反対勢力が陰謀を企てている。そんな中、ランスロットがアーサー王に出会い、忠誠を誓う。ランスロットは偶然ある美女を助けて恋に落ちるが、彼女はアーサー王の王妃になる予定だった……という話。

監督:リチャード・ソープ。出演:ロバート・テイラー、エヴァ・ガードナー、メル・ファーラー他。音楽はミクロス・ローザで非常にクドいw

「アーサー王の物語のイメージの原型に近い」とのおすすめで見たわけだけど、おもしろいというより、なんとなく雰囲気わかりました、という感じ。ごく一部盛り上がる以外、淡々とストーリーを視覚化。

偉大な王の物語かと思ったら、「ランスロット卿と王妃のいけないラブストーリーと、とばっちりを受けるアーサー王と円卓の騎士たち」でした。原作の「アーサー王の死」という小説がそうなってるんだろう。

・アーサー王伝説は史実ではなく登場人物の実在も不明とのこと。「剣と魔法」の元祖なイメージだったけど、この映画は史劇のように作られてる。マーリンは魔法使いではなく、父親の世代からの参謀だし、冒頭でスルッと抜けちゃうエクスカリバーの魔力も描かれない。

・今まで見た配信映画の中で最低クラスの画質。登場人物の顔が判別できないほど。

・中盤の「無数の騎馬隊が徐々に加速していき怒涛の全速力突撃」はすごい! 迫力的に「ベン・ハー」の戦車競争くらいの見応えがある! ただし、ブロックノイズの嵐orz 高画質で見たい。

・唐突に神のお告げや聖杯の話が挟まれ、割と現実的なストーリーの中で浮いてる。たぶん、聖杯探索中心の話らしいモンティパイソン「ホーリーグレイル」の予習にはなってない。

●エクスカリバー(1981年) 2:20 イギリス U-NEXT

こちらも「アーサー王の死」が主な原作だけど、聖杯探索はしっかり描かれてる。

監督 ジョン・ブアマン。出演 ナイジェル・テリー、ヘレン・ミレン。若いパトリック・スチュワート、リーアム・ニーソンなども出てる。

乱世のイギリス、魔法使いマーリンの手引きによって、亡き父ウーサーが持っていた聖剣エクスカリバーを手に入れたアーサー。円卓の騎士たちと国家統一を達成するが、グィネヴィア王妃とランスロット卿の仲があやしい……という話。

前半30分ほど見て、荒々しい内容がスッと入ってこず、最初から見直したら、そういうことか! 面白くなってきた。「おお〜!かっこええ〜。(パチパチパチ)」ってシーンがいくつも。剣や甲冑も本格的。

・81年の映画とはいえ、妙に80年代風味が強い気がする。画質や照明の具合? あと、1984年の「デューン」で感じたのと同じく、アップ気味の構図が多く、画面や空間が妙に狭く感じた。あと、グリーンの照明が少々クドい。

・合成などの特撮はあまり使われてなく、それで格調高く見えるんだろう。ただ、肝心なシーンで合成が使われており、それがイマイチなのが残念。

・ワーグナーの有名曲や、あの「カルミナ・ブラーナ - おお、運命の女神よ」など、今となっては使われすぎちゃった音楽が、陳腐にさえ感じてしまうのが残念。

●モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975年) 1:32 イギリス Netflix

とりあえずアーサー王と円卓の騎士たちが聖杯探索する話だけど、思った通り、予習するまでもなかったw 

監督:テリー・ギリアムとテリー・ジョーンズ、出演:グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル他。

モンティパイソンって、面白いことやってるのはわかるけど声を出して笑うところまでいかないのが常だったけど、この映画はタイトルバックから大笑い。全編で何度も繰り返す会話が成立しないシチュエーションとか。有名な殺人ウサギや、「ニッ」とか「アアア」とか、ほとんど全部おもしろかった。今まで見たモンティパイソンの中では最高かも。

低予算のため、馬を使わない表現とか、セットを組まずに個人所有の古城での撮影とか、野原ばかりとか、テリー・ギリアムの絵で済ませたり。唐突に現代のものが出てきたり。とはいえ、全部がきちんとはまっており、低予算とか貧乏くさい感じはまったくない。むしろ、お金かかってるように見える。

・「今まで映ってた人が、別人として反対側から顔を出す」。6〜8人が一人で何役もやるものだから、顔の識別が不得意な僕的にかなり混乱した。「ライフ・オブ・ブライアン」(1979年)のときもそれで困ったのだ。

・配信の画質がめちゃきれい。音楽も無駄にカッコイイ!

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