「ライト&マジック」(2022年)
ジョージ・ルーカスの特撮工房 ILM(インダストリアル・ライト・アンド・マジック)のドキュメンタリー。1話から6話まで、内容ぎっしり。手探りのSW特撮、続編や80年代特撮ブームの作品、ジェームズ・キャメロン作品のCG〜「ジュラシック・パーク」、背景全周投影の「マンダロリアン」まで。
「スター・ウォーズ」(1977年)のために集まった若者たち。裏方の特殊撮影のスタッフたちは、僕にとって「あの世界を作り上げた英雄/神々」だった。デニス・ミューレン、ジョン・ダイクストラ、リチャード・エドランド、フィル・ティペット、、、。ラルフ・マッカリーも。
いろんな本で読んだ、その神々たちの伝説というかほとんど神話みたいなエピソードの数々を、本人たちが語ってくれるっていうすごい企画。監督が思いっきり関係者のローレンス・カスダン。
よく言ってるけど、僕が今こういうことをやってるのは、1978年の高校1年ときに「スター・ウォーズ」を見たことがきっかけ。SFビジュアルに目覚めてスターログ誌とか買い始め、いろんなアーティストにあこがれたこと。こういうことやってみたい!って。
これに続きがあったのだ。このドキュメンタリーであらためて認識。
CG技術やデジタル編集技術の発展にも彼らが直接関わってた。何しろエド・キャットマル(現代の興盛につながる主なCG技術の開発者でピクサー社長)やジョン・ノール(兄と共にPhotoshopを開発)もILM。
イラストレーターになるきっかけになっただけでなく、その後メインの仕事道具として使う3DCGの技術やPhotoshopも彼らが作ったわけか。1992年にMacを使い始めて以降も、僕は彼らが作った世界でずっと生きてきたのだった!
ジョージ・ルーカスが「映画技術に足りないもの」としてデジタル関連技術を開発。先日見た「ようこそ映画音響の世界へ」でも、ルーカスは映画の音響技術の発展に大きな役割を果たしている。
以前、「ルーカスがSWを成功させるまでの物語を映画化したらおもしろい」とか言ってたけど、もうこれでいいや、くらいの。だって本人たちだもん。よくこんな細かい映像残してたな。ILMの神々も、それぞれ子供時代からの映像が残ってたりするw
辛い部分もある。「ジュラシック・パーク」(1993年)のために開発された3DCGの技術が短期間に従来の特撮と置き換わってしまう。ゴー・モーションのコマ撮りアニメーションで恐竜超大作の立役者になるはずだったフィル・ティペットは降ろされる(ディレクターとして復活するけど)。
モデル制作部署が消える。メンバーは転向を迫られる。対応できる者、できない者。「ずっと同じなんてあり得ない。世界も会社も変化する」。ホントそうだ。今だったらちょうどAIだな。ゲームエンジンやVRもそうだろう。
ところで、ジョン・ノールって同い年なんだ! 同じ月の数日違い。SWを見てILMにあこがれてた1978年、たまたま家族で近くに行った機会に電話してみたら招待されて一日中見学したそう。ダグ・チャンも同じ1962年生まれ。
・1997年頃か、Photoshopのプラグインだったか無料のツールで、画像の明暗に応じて筒状のオブジェクトを3D変形させるものがあった。名前は忘れたけど、何度か遊んだことある。そのツールのサンプルが「John Knollの頭部」だった。それで顔を知ってたw
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