2021/02/21

最近観た映画メモ「ドラゴンボール EVOLUTION」他

一ヶ月半も映画を観てなかったけど、昨日から再開。1月前半に観たけどアップしてなかった2本の映画メモ。「なぜか観てなかった映画を観るシリーズ」開始の2011年より前の作品の残りはあと約30本。また増えちゃうだろうな。。。

●ファンタジア2000(1999年)

有料ポイント消化の必要と「もうすぐ終了」が重なってたので急いで観た。オリジナルはずいぶん前に観たはずだけど、「魔法使いの弟子」以外、ほとんど記憶ない。

もともと1940年の「ファンタジア」は、楽曲を少しずつ入れ替えつつリニューアルして定期的に上映し続けるという企画だったらしい。オリジナル同様のオーケストラと司会者と、音楽にアニメーションをつけた短編で構成されてる。

しかし、びっくりするほど退屈、ものすごくつまらないorz 映像的にも、たった20年前なのに、こんなショボいわけがない? 発達途上のCGと手書き加筆。IMAX用に作られたそうで、映像の広がりもそれを前提としたものらしいが。

・交響曲第5番「運命」。抽象的に音楽を表現してるけど、やはり絵は不要。音楽は音で完結してることを証明するようなもの。

・交響詩「ローマの松」。クジラの親子の物語。ものすごく陳腐で滑稽でガッカリする。歪んだ神格化も。

・ラプソディ・イン・ブルー。前の2本はあまりに精彩を欠いた出来だったけど、3本目はアニメーションらしくてイイ。ストーリーも動きも意図的に古いステレオタイプにしてるのでちょっとクセがあるけど、線も動きもすごい美しい。(ただし、このスタイルは、塗りが未完成に見えるかもしれない)

・ピアノ協奏曲第2番~アレグロ。錫の兵隊。絵的な3DCG、よくできてる。ラストを思いっきりハッピーエンドにしちゃったのは許されるのか?

・組曲「動物の謝肉祭」より「フィナーレ」。フラミンゴ。これは良かった。短いし。

・交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」。これのみ前作からそのまま再録。素晴らしすぎて「2000」では浮いてるw 予定通りに楽曲入れ替えした場合、最後に残るのは確かにこれだよね。

・威風堂々。ノアの箱舟。ドナルドダック。う〜〜ん。

・組曲「火の鳥」。う〜〜〜〜ん。2年先に公開されてる「もののけ姫」を彷彿とさせる箇所がいくつかあるけど、まったく魅力的でない。

なんちゅうか、、、、、ディズニーに無闇にあこがれたO・T氏的な人物が金に糸目をつけずに思いっきりディズニーっぽく作った映画って感じかなあ。80年代後半からの復活を経て、そろそろ低迷期に入ってたディズニーアニメ。この後、ピクサー/ジョン・ラセターによって復活するわけだが、ここからよく立ち直ったなあ。

◯おまけ「ネオ・ファンタジア」(1976年)

ブルーノ・ボツェットによる「ファンタジア」の形式を借りたアニメーション映画。当時雑誌か何かで知って、見たいと思いつつずっと見れなかった。YouTubeでいくつか発見(配信サービスには無い)。42年後に初めて見れた! 

恐竜大行進の「ボレロ」! 猫の回想「悲しきワルツ」! ラストが「ファンタジア2000」と同じストラビンスキー「火の鳥」。ディズニーがこちらを意識したのか??

圧巻!素晴らしい!と言いたかったけど、44年も前のアートアニメーション。ちょっとキツいかな。それでも、当時なら圧倒的だったろうなって感じはとてもわかる。

●ドラゴンボール EVOLUTION (2009年)U-NEXT

これも「もうすぐ終了」ってことで、不評は知ってたけど勢いで観た。

映画の体をなしていないほどヒドイのかと思ったら、そうでもなかった。学園もの+空想アクションものの雛形に、「ドラゴンボール」の初期の設定を押し込んだ感じ。原作をまったく知らずに観たら、普通に面白いのかもしれない。「ドラゴンボール」である必要はないけどw

原作に思い入れのない大手スタジオによるルーティンワークの範疇というか。ベタではあるけど、いろんな感情を引き起こすように作ってあるし、学園ものの定番のイヤな感じも全部入りw 前半はそれほど悪い感じはしない。後半はデタラメな設定のツギハギや、話のスケールがやたら小さいのが目立ち、昔の予算のないテレビシリーズみたいな印象。

この惨状については脚本家も謝罪してる。20世紀フォックス側に原作へのリスペクトがなかったというか、たぶん「日本ローカルの人気マンガを最新技術で実写化したらとりあえず日本で稼げる」くらいの認識で舐めてたんだろう。プロデューサーのチャウ・シンチー(「少林サッカー」)でさえ何も意見を聞いてもらえない上に出来も不満で、プロモーション活動をボイコットしてたりする。

「世界中で熱狂的なファンがいるコンテンツだから、扱いを間違えると大変なことになるぞ」、当たり前のリサーチができてたらこんなことにはならなかっただろう。それでも、以降の原作ものの成功を見ると、この失敗は世の中の役にたってると言えそう。

・作りが本当にユルい。思わず苦笑したり赤面してしまう箇所の多さ!

・誰もこれを面白いと思って作ってない感じが滲み出てる。

・「I am your farther」くらいの衝撃になり得る箇所の扱いw もったいない。

・大猿、小さっ! (キングコングっぽくなってしまうとマズイからだろうな)

・「ナマステ」って!!!w

・龍とドラゴンは違うと何度言ったら。。。

・風景がやたら茶色いのはメキシコロケだから?

・続編を作れるようにしてあってあきれる。

・反面教師的な意味で必見だと思う。話のネタとしてもw

・あと、「酔拳」などジャッキー・チェン映画の影響が、ほぼ同時期の84年に「ドラゴンボール」や「ベスト・キッド」として結実。そのまた25年後にアメリカ映画として「先祖返り」してるのが面白い。「ベスト・キッド」は35年後の今も続いてるし。

ジェイミー・チャンがこんなところに! ポストイットの動画で知ったけど、「エンジェル ウォーズ」や「ハングオーバー2」くらいでしか見かけなかった。「ベイマックス」に声の出演してたのね。
https://youtu.be/Y1rZqw5bXb4

あと、今更だけど、この映画で主人公が「悟空!」って呼ばれてることで気がつく、ごく初期の「ドラゴンボール」は西遊記を下敷きにしてたけど、原作ではすぐに割とどうでもいい「名残」みたいになったんだなってw 「孫悟空」が何か知ってる人にとって、この映画の主人公が「悟空」なのは不思議だろうな。

単行本を最初に買ったのって35年前だし、最後に読んでアニメが終了したのが四半世紀も前!! フリーザ戦の印象があまりに強くて、他部分の記憶が飛んでる。Kindle版買って読み直すかな。あと、ぜんぜん観たことない「劇場版ドラゴンボール」のシリーズもね。(今検索して知ったけど、劇場版シリーズって44分〜1時間未満くらいの短いのがほとんどで、最長でも1時間半。見やすいかも)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%A9.../dp/B00G9SNV80

https://youtu.be/Y1rZqw5bXb4

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