2019/07/08

最近観た映画メモ「バリー・リンドン」他

ベスト・オブ・モンティ・パイソン
バリー・リンドン(1975年)
未知との遭遇(1977年)

70年代で残ってたノルマ(というか、買ったのに観てなかったディスク)はこの3本だけ。次の80年代は1本しかない。

●ベスト・オブ・モンティ・パイソン
映画じゃないです。ごく初期に買ったDVDだけど、ちゃんと観てなかった。モンティパイソンは、リアルタイムじゃないけどビデオ借りてみるなどそこそこ多く観てるのだが、すごい好きというわけじゃなかった。アイディアには感心するけど、爆笑ではなくクスクスな感じというか。このDVDは1時間ちょっとに選りすぐりのコントが畳みかけるような編集でぎっしり収められてて、ほぼ全部おもしろい! 収録されているコントのリスト↓
https://plaza.rakuten.co.jp/bakaaruki/diary/201002100000/

●バリー・リンドン(1975年)
キューブリック。3時間6分と長いのでジリジリする部分がなくは無いけど、良かった、というか、眼福映画。ナポレオンの映画を撮るはずだったが予算の都合で断念、18世紀研究の成果をこの映画に注ぎ込んだそう。第一部は、ふざけてない「バロン(ほら吹き男爵)」か「ビッグフィッシュ」を思わせる成り上がりもの、後半の第二部は悲劇。農民出身のどちらかというとボンクラな男が場当たり的に立ち回ってるうちに
成り上がってしまい、欲をかいた末に貴族社会の地獄めぐりしたり義理の息子と対立するはめに。ライアン・オニールがずっと泣きそうな顔で演じてる。全編で決闘が何度もあるのだが、克明な描写でめちゃ緊張する。第一次大戦の激しい塹壕戦を描いた「突撃」とは対照的な、行進曲を鳴らしながらの絵的には牧歌的とも言えそうなのに有無を言わせない雰囲気の突撃とか、時代に強力に巻き込まれる感があって恐ろしい。完璧な時代描写と美しい映像なので、70年代に撮られた感が皆無。つい数年前の映画っても信じちゃいそう。特殊効果無しでよくこんな映像が撮れたなって感心する。まさかキューブリックはマットペイントなんて使わないだろう。なのに、地平線のかなたまで18世紀! 画面の「絵画っぽさ」が圧倒的。動く泰西名画! 自然光やロウソクの光のみで撮影とか、レンズや撮影技術的にすごいことをやってるらしい。キューブリックっぽい構図やカメラの動きも満載。じっくり見せるってことでこんな長い上映時間になったんだろう。評価は高かったけど興行的にはイマイチで、手っ取り早く稼げる娯楽映画として人気作家キングのホラー「シャイニング」を次に撮ることになる、と。あと、淡々としたナレーションがイイ。「2001年」の削除されたナレーションはきっとこんな感じだったろう。

●未知との遭遇(1977年)
ちゃんと通して観たのは78年3月の公開時と「インディジョーンズ魔宮の伝説(1984年)」と二本立てで見た特別編(1980年だけどリバイバル?)以来か。テレビでは何度かいいかげんに観たと思う。ブルーレイは「オリジナル劇場版」「特別編」「ファイナルカット」と選べる。スピルバーグが自分で監修した「ファイナルカット版」を観た。余計だったマザーシップ内のシーンはカットされてたし、エンドタイトルの「星に願いを」がオリジナルの曲に戻されてて良かった。以前はそれほど思わなかったけど、インドやゴビ砂漠や避難のシーンなど、大掛かりなロケで大人数が動く「超大作」の雰囲気を感じた。あと、最初に観たときにあちこち飛ぶストーリーにちょっと混乱したけど、「ジョーズ」と同じく、多くのエピソードがクライマックスの一点に向かってどんどん収束していく構造になってるのね。トリュフォーもイイし、YouTubeで何度も繰り返し見ちゃってる光り輝くUFOの出てくるシーンは当然イイ。「音楽が機能」する映画としては、幾多のミュージカル以上ってところも再確認。今回グッと来たのは、リチャード・ドレイファスが頭の中のぼんやりとしたイメージを表現しようと延々と七転八倒するところ。頭おかしい人にしか見えないし、妻に見離されたり近所の人に白い目で見られるけど、「大事なことなんだ! どうしてもやらなくちゃいけないんだ!」ww 実は同時進行で、子供をさらわれたメリンダ・ディロン(や見知らぬ人たちも)必死で絵を描いてイメージをつかもうとしていたことがわかるシーン! おお! これって僕らがやってることそのまんまじゃん!って。最後まで心の声に従ったヤツが天空に迎え入れられるんだw ところで、Webの感想など読むと、否定的な感想がとても多い。視覚効果やUFOや宇宙人に対する現実的な感想とか、これはもうリアルタイムで経験しないと凄みはわからないわ。当時だって「ヘンテコな宗教映画」的な評があったから。あと、特に多いのがテリー・ガー演じる奥さんが可哀想ってw まあ、今ならすごいわかるけどね。ある種自己中の子供みたいな男の話だから。スピルバーグもその後の「ET」で成長して大人としての振る舞いを見せる少年を描いてるし、UFOはもう信じてないそう。視覚効果的には、マザーシップと風景の合成の部分くらいはリニューアルしてくれてもいいなあ。当時もスケール感と質感が合ってなくてイマイチに見えた。

★この映画メモは、自分が忘れないように文章にしておく&モチベーション維持のため書いてるのであって、あまり読みやすくすると人がじっくり読んでしまうかもしれないので、わざと改行してないです。すいませんw

★以前、Mac Blu-Ray Playerでブルーレイ再生してたけど物足りず、最近はLeawo Blu-ray Playerというプレーヤーを使ってた。ところが「未知との遭遇」で途中何度もフリーズする。それで、Mac Blu-Ray Playerの上位版「Pro」の評価版を入れてみたところ、調子いい! ブルーレイメニューもちゃんと出る。再生もスムーズだし前後5秒ジャンプもある。再生速度が変えられれば最高なんだけどな。とりあえず購入。まだブルーレイで観てないものがいくつかあるので。

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