ポパイ誌のリニューアルをTwitterで知って本屋で探したんだけど、まだ発売前かと思ったら、1ヶ月も前の話だったようで、残念。目次や執筆陣メンバーとかの感じだと僕が買ってた80年代最初のポパイを復活!みたいで、正直、気持ち悪い。「シティボーイ」って単語自体、ゾッとする。たぶんカタログ雑誌的に埋もれちゃったので昔の世代とそういうのにあこがれる若いヤツをターゲットにする作戦?
どんなコンセプトの雑誌を企画しようが、狙ってホームランなら苦労ないんで「いろんな方向性で数打ちゃ当たる」で結果トンデモ系にまでズレてしまうのはかまわないんだけど、あのポパイが!って点で違和感持っちゃうだけで、否定してるわけじゃないですけどね。
僕が初めて買ったポパイは1980年12/10号。高校3年かな? 以来、5〜6年くらいは買い続けてたはず。オシャレなシティボーイではぜんぜんなかったけど、いろいろ教えてもらった。
ポパイ、なんで買わなくなったかな。モノを通じてのカルチャー発信ってより他雑誌と変わらないような服や恋愛とか寄りになったからだろうな。カルチャー系はブルータスが担当ってことになったんだろうけど。さすがにここ十数年は本屋でパラパラと見ることすらしてなかったので、最近のポパイがどうだったか不明ですが。
っていうか、Webにくらべると雑誌ってどうしても不利だよねえ。この1〜2ヶ月の間に15年〜20年以上も買い続けてた3冊の週刊誌を買うのをやめたとこ。月刊誌もときどきしか買わなくなってるし、これで定期的に買う雑誌がついにゼロになった。多いときは週刊誌5冊、隔週誌や月刊誌を5〜6冊くらい、一ヶ月に30冊以上買ってたこともあるのに。
いやいや、ぜんぜんもっとだ。なにしろ2000年前後だったか、やたら出てたMac雑誌やデジタルデザイン関連雑誌やムックを全部買ってたもんね。広告でバンバンに分厚く膨らんだMACLIFE誌がなつかしい・・・。
で、買うのをやめた週刊新潮と週刊文春。読み始めた頃は30歳になる前で「こういったオッサンというか大人の世界になじめるようにこういう雑誌も読んどこう」って感じだったけど、20年たってみると、距離感はどんどん拡がっていった印象。最近は特に。もうついてけん。
通常の記事でも反発を覚えることが多いし、パソコンやIT関係に詳しくないことを誇らしげに書くレギュラー執筆者が何人もいてゲッソリする。文春は大好きだった池田暁子さんの連載マンガも終わっちゃったし。なんか両誌とも「もういいもん、おじさんたちだけの価値観の世界で生きていくもん」って感じになっちゃってる。たぶん購買層が固定化してて、どんどん年齢層が上がっていってるんでしょうね。
比較的若い頃に一度買い始めた雑誌を、そのまま習慣でずっと買い続けるんでしょうね。例の「世代平行移動説」の裏付けにもなってるよなあ。ポパイだってそのままシフトアップしてくれればよかったのに。
週刊朝日やアエラも10年前くらいまで買ってました。今はビューンでその2冊が読める。新潮・文春はモロにオッサン系で引きずり下ろす系中心だけど、ビューンの2冊は割と前向きでいい印象の記事も多い。サンデー毎日もビューンで読めるけど、こちらは週刊新潮文春にトーンがかなり近いです。
ビューンで雑誌をパラパラ見するのに慣れちゃうと、一冊まるごと電子雑誌を買う気にならないよ。ビューンは1ヶ月450円だけど、倍払ってもいいから読める雑誌をもっともっと増やしてほしい。
女性向けの「ビューンfor Woman」もあるけど、ケーブルテレビみたいにコースをいろいろ作ってくれるとおもしろいかも。必要以上に細分化されちゃうのもアレなので、コース自体は安くしてもらって、複数コースを選べるように。
昼食とか食べながら読む分にはビューンのお気に入りの数冊があれば十分すぎる感じ。もうそれ以上あっても読めないし。
でもしかし、他に選択肢がないこともあってビューンは好きなんだけど、電子版がわざわざ従来の紙の雑誌の形態になってる意味を実はあんまり感じない。レイアウトし直さなくていい出版社の都合、としか。記事からリンクが張り巡らされてるわけでもなし、面白かったコラムの前回を読むだけのためにすごい手間がかかったり、そもそもバックナンバーが用意されてなかったりする。結局、囲われた塀の中。
本来の雑誌という形態の気楽な出版物はすでにWebに吸収されてるのかもしれない。そのへん、ビューンで雑誌見てると実感します。
2012.6.4
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