見た映画のメモをちゃんと残してるのは2011年から。Twitteにもちょこちょこ書いてた。それ以前はiCalのスケジュールに残ってるわずかな映画を除き、いつ何を見たかの記録がほとんど無い。
ネットにはテレビの映画劇場の放映リストがあったりするので、「おお!これ見たことある!」って40何年ぶりに思い出したりする。また、Wikipediaの「○○年に日本で公開された映画」を見ると、映画館で見たのもある程度わかって便利。
同時上映で見たのも多い。メインはともかく、見るつもりのなかった「メジャーじゃないし、何だかよくわからないオマケ作品」なのに、先入観が無い分、面白かったりした。地方の二本立て・三本立てのリストがあればな。
●読書する女(1988年)1:38 U-NEXT
監督ミシェル・ドヴィル、主演ミウ=ミウ。当時、ラジオで知って興味を持ち、原作の文庫本を買って読んだ。軽々としたタッチに感心して映画も楽しみにしてたのだが、なぜか今まですっかり忘れてた。80年代後半に日本で公開された映画のリストを見てたらたまたま発見。U-NEXTで配信されてたので見てみる。
ベッドで夫に「読書する女」という本を朗読する女性。その本の内容は……美声を活かす仕事「訪問朗読」を思いついた女性が広告を出してみると次々に仕事が舞い込む。ただし、たいてい朗読が目的じゃない訳ありの変な客ばかり、、、というコメディ。本の内容に、その本を読む様子というレイヤーを追加してる以外、原作にほぼ忠実。
・「バベットの晩餐会」も同じ年の公開。原作本も買ったのに、数年前にようやく観たのも同じ。当時、ヨーロッパの文芸映画が流行ってたのかな?
・ミウ=ミウ、かわいいと言われてたけど、ちょっと歳行ってるように見える。調べると当時38歳。そんなもんでしょう。
・文芸調の上品な映画かと思ってたら、ものすごい大胆なエロチック表現が出てきて度肝を抜かれるのは「アメリ」と同じく。
・「社長さん」がジジイに見えてたから↑が「ええっ!」って感じだったけど、演じるパトリック・シェネはミウ=ミウのたった3つ年上で、当時41歳くらい。ぜんぜん若かったんだ。
・配色や構図をキメキメで撮ってる。こういうのって「シェルブールの雨傘」や「アメリ」とかのフランス映画からウェス・アンダーソンに受け継がれてる?
・子供が見せてくれる「不思議の国のアリス」の絵本、持ってた。
・ちらっと出てくる看護婦役マリア・デ・メデイロスは「パルプ・フィクション」のブルース・ウイリスの大切な腕時計を忘れてきてブッチ切れられるガールフレンド役の!
・冒頭からいろいろ流れる軽快でかわいらしい曲はベートーヴェン。有名なピアノソナタも眉間に皺を寄せた演奏とはまるで違って、陽気でニコニコなベートーヴェン。
・そんな選曲が当時も話題になったらしく、いくつかのブログ記事などで書かれてる。サントラ盤CDも出た、と思ったら、「サウンドバージョン」と銘打った、使われた曲の別の人の演奏を集めたものだそう。Apple Musicでも「読書する女」でまとめた選曲があったり。
・ミウ=ミウの出演作のリスト見てたら「ミスター・ノーボディ2」(1975年)って! そんな映画あったとは。主演はテレンス・ヒルのまま。セルジオ・レオーネ監督。弟子に撮らせた第一作だったけど、続編は自分で撮ったんだw
●トップガン マーヴェリック(2022年)2:10 U-NEXT
「トップガン」(1986年)の続編。先日見直した前作は当時ほどの拒否反応はなかったので、安心して観てみる。冒頭、間違えて前作の「トップガン」を再生しはじめたのかと思ったw 凝ってるな。
前作を細かくなぞったり反復、映画内でリアルに36年の月日が過ぎたんだなあなど、いちいち感動させられてしまって苦笑い。このあたり、最近の「スター・ウォーズ」シリーズでオールドファン向けのあざといサービスにグッときてしまうのと同じく。
作戦が「スター・ウォーズ」のデススター攻撃そのもの。っていうか、あれを訓練から含めて詳細に描写してる感じ。「戦闘機などのスピード感を表現するには地表か谷」を45年以上たっても生のまま丸出しってのはいかがなものかw
既視感だけでできた映画というか、新しいところはほぼ無い。ほとんどがなじみのある場所や人々の中で、ジェニファー・コネリーだけは「誰?」だったけど、やはり既視感のあるシチュエーションまで持っていかれる。
後半はかなりの荒唐無稽。なのに、やたら面白く感じてしまう。ザ・娯楽映画だ!
特に、年齢を重ねたトムのかっこよさにシビレル。コックピットで本気出すときの目! 若者たちに「じいさん」とか言われる歳になってしまった前作のターゲット世代の僕らでもまだまだ頑張れる!って、製作者の意図にまんまとはめられてしまって悔しいw
余談。久しぶりの続編といえば17年後の続編「ナバロンの嵐」(1978年)をよく例に出すけど、「マーヴェリック」はその倍以上の36年。たとえばその1978年の36年前ってミッドウェー海戦の年w 若い子たちにとってはそのくらいの昔に感じるのかも。同じく1978年日本公開の「スター・ウォーズ」もw
とりあえず、直前に前作を見直しておいてよかった。めちゃくちゃ楽しめた。
●I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー(2015年) 1:21 U-NEXT
深谷さんの紹介で急遽観た。ダースヴェイダーを演じたデヴィッド・プラウズ(2020年没)のドキュメンタリー。スペイン映画。
ボディビルチャンピオンから映画界入り。「スター・ウォーズ」でヴェイダーを演じるが、「マスコミに口が軽い」という印象をルーカスなど製作陣に抱かせるなど誤解を受ける事件が重なり、重要なシーンでヴェイダーを演じさせてもらえなくなる。その後、ルーカスフィルムから無視されるようになり、公式イベントからも締め出されるように。SWのファンであるこのドキュメンタリーの製作者はそんな状況の中、プラウズの名誉回復になる企画の実現に奔走するが、、、という内容。
・EP4の大ヒット後、インタビューで話した続編の予想に驚く。偶然だろうけど、そりゃマズイだろw
・結局、作ったアレは見せてくれないんだ orz
・本人、真面目ないい人だなあ。コンベンションで自分のコーナーのグッズとかを大きな体で黙々と準備してる姿にうるうるしちゃったよ。
・「時計じかけのオレンジ」や交通安全CMは知ってたけど、ヴェイダーではなく、そのCMの功績(子供の交通死が半分になった!)で大英帝国勲章もらってたんだ。名前にMBEがつく、「David Prowse MBE」。
・有名な仮面や特殊メイクのキャラクタの下に隠れた俳優へのリスペクト。
・1970年から映画に出始めるとか紹介されてたけど、(2年くらい前に見直したとき知ったんだけど)「カジノ・ロワイヤル」(1967年)にフランケンシュタインで出てた。ノンクレジットだけど。
・ハマー映画、フランケンシュタインやドラキュラなどで有名なハマー・フィルム・プロダクション。ピーター・カッシングやクリストファー・リーなどが活躍してたのは知ってたけど、大昔の映画だと思い込んでた。リストによれば1955年〜1974年なのね。プラウズは70年前後に数本出てるらしい。
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