2月末なのに、SWドラマやビートルズ関連ドキュメンタリーを除くと、今年観た映画はまだたったの3本。そろそろ本来の「なぜか見てなかった映画を見るシリーズ 落ち穂拾い編」に戻る。1990年代作品に進むはずだったんだけど、Disney+で見つけた80年代映画をいくつか追加したので、また遅れそう。
・あらためて、「なぜか見てなかった映画を見るシリーズ」とは?
タイトルはよく知ってるし内容も気になってたけど、見る機会がなかった映画。一般の話で引き合いに出されたり定番パロディの元ネタだったりする誰もが「常識」として知ってるものとか。なので、有名作品やヒット作品が多くなる。あと、1990年〜2010年までほとんど映画を見なかった時期の作品も。
・「落ち穂拾い編」とは、2011年5月に作成したリスト分を見終わったのが2019年8月。そこまでで約600本。以降、「あれもあった、これもあった」で落ち穂拾い的に新しく追加した300本のこと。ただし、上記のようにどんどん増えてるw
●カクテル(1988年)
80年代後半絶好調トム・クルーズのアイドル映画的とか言われる作品。NYとジャマイカが舞台のトレンディドラマ風のおしゃれ映像に、定番のメロドラマ要素がちりばめられてる。ヒロインは「バック・トゥー・ザ・フューチャーPart2-3」のエリザベス・シュー。
軍隊を退役したブライアンが野望を胸にビジネスマンになろうとするも失敗。ふらりと入ったバーのダグに気に入られて二人でバーテンやったら大成功。しかし、くだらないトラブルで仲違い。ブライアンはジャマイカでバーテンを続けるが、そこでNYから来た女の子と恋に落ち……という話。
野望にギラギラしてるトム・クルーズは期待させるし、中盤まではけっこう良かったのだが。次第にひどい自己中のクズ野郎なことがわかってくる。冷静に見ると、主要な登場人物全員が「おいおい、何やってるんだ??」的ダメ人間ばかり。取ってつけたようなハッピーエンドにも無理がある。
派手なバーテンパフォーマンスと、数々の音楽、ザ・ビーチボーイズの「ココモ」が主題歌(っていうか一瞬の短い挿入歌)ってことと、あの頃の空気が詰まってるのは良い。……1988年ってとんでもなく大昔なんだな orz
ところで、展覧会でのシチュエーション、「スカしたオープニングパーティーで彫刻家にいちゃもんつけて殴り合いになり、作品をぶち壊す」って割と最近同じようなエピソードを見た気がするけど何だっけ? 作品も同じような鉄屑彫刻だった……。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/cocktail/1uFOfE4To2Xr
●9時から5時まで(1980年)
ロサンゼルスのある会社。ひどい上司の男を女三人が結束してをやっつけようとするが……というコメディ。ジェーン・フォンダ、リリー・トムリン、ドリー・パートン(主題歌も)。監督コリン・ヒギンズは「ハロルドとモード」「大陸横断超特急」の脚本の人だそう。
1980年の映画とは思えない70年代っぽさw 古き良き最後のアナログ時代のオフィスって感じ。主にジェーン・フォンダ(この時43歳)の着てる服のせいか。「トッツィー」のダスティン・ホフマンの衣装もそうだけど、80年代初頭ってこんなだったっけな?
基本的にほのぼのコメディ。セクハラやパワハラなどまだユルユルだった時代かもしれないけど、たぶん当時の女性観客的には相当共感を呼んだに違いない内容。復習計画の妄想の映像化とかオカシイ。
このままのんきな復讐劇なのかと思ったら! 中盤から、思わぬ方向の抜き差しならない「ええ??これ、どうするんだ?」的展開に。けっこう面白かった。これ、タッチを変えれば本格的に怖いサスペンスにもできそう。
スターリング・ヘイドンが出演って、ぜんぜん出てこないし、どこに??と思ったら、そういう使い方なんだw
ドリー・パートン。僕的には高校時代頃にブルーグラス好きだったので、カントリー界の別格的大御所歌手で女優もやってることは知ってた(「クローン羊のドリー」ではネタにされてた)けど、認識としてはそこ止まりだった。
検索したら、作曲家としてもめちゃ偉大だったのね!! なにしろあの「ボディガード」主題歌「エンダーーーーイアーーー」(ホイットニー・ヒューストンがカバーした「I Will Always Love You」)とか、オリビア・ニュートンジョンの「ジョリーン」とか書いてるとしってビックリ。検索すると知ってる曲がいろいろ。受賞やノミネートは史上最高クラスとのこと。へ〜〜!
●ワーキング・ガール(1988年)
NYウォール街で働くテスは上昇志向は高いが学歴のせいもあって不遇。魅力的な同世代の女性重役の秘書として配属されて喜ぶが、提案したM&Aのアイディアを横取りされてしまう。その重役がスキーで骨折して入院。動けないチャンスに、自分のアイディアのM&Aを進めてしまおうとするが……という話。
「卒業」のマイク・ニコルズ監督。メラニー・グリフィス(ティッピ・ヘドレンの娘だって!)、ハリソン・フォード、シガニー・ウィーバー、ジョーン・キューザックなど。
メラニー・グリフィスがまったく魅力的に見えない(前半後半で雰囲気変えてるけどあまり変わらない)。シガニー・ウィーバーの悪役はハマってるけど、ハリソン・フォードはオーバースペックで無駄遣いな感じ。親友役のジョーン・キューザックはめちゃくちゃイイ。ケヴィン・スペイシーがちょい役で出てくる。
評価が高い映画らしいけど、「女性が能動的に動いた結果思わぬ成功を勝ち取る、ある種のシンデレラ物語」として新鮮だったんだろうな。
ビジネス界でガツガツとのし上がるのを良しとした時代、今の感覚ではちょっと違和感あるかも。主人公は復讐と野望のために犯罪スレスレの汚い手を使うかなりのワルとも言えるしね→結果的に、アイディアを横取りされた仕返しに釣り合わないほどの全てを上司から奪い取ってるw とすれば、シガニー・ウィーバーはちょっとかわいそうに見えるし、ハリソン・フォードは完全に間抜け。
働く女性の映画的に僕の中では「9時から5時まで」とセットなイメージの映画だったが、大きな共通点2つ。「物理的に動けない上司になりすまして会社の仕事を勝手に進めてしまう」、「最終的に社長や会長といった究極の上役によってズバッと裁定が下される」。
・同年作品の「カクテル」と同じく、突然、拍手喝采スタンディングオベーションを強制されるようなハッピーエンド。「愛と青春の旅立ち」「ダーティ・ダンシング」とか、「フラッシュダンス」もそうだったかな。80年代の流行だったのかも。
・これも「カクテル」と同じく、映画が始まった瞬間の80年代後半っぽい音楽の響きに感動する(カーリー・サイモン、これでアカデミー主題歌賞)。
・「偶然ぶつかった男の子が転校生だった」的少女マンガ感、他にも「偶然」が多すぎw
・「絶対見せてはいけない相手に重要情報をうっかり渡してしまう」が物語の要部分に2つもあるのはいかがなものかw
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