2020/10/15

最近観た映画メモ「ビギナーズ」他

めちゃくちゃペース落ちてるけど、がんばって80年代映画。

ガンジー(1982年)
ダーク・スター(1974年)
ビギナーズ(1986年)
ミスター・アーサー(1981年)

●ガンジー(1982年)

マハトマ・ガンジーの伝記映画。アカデミー賞取りまくりの絶賛映画。リチャード・アッテンボロー監督、ベン・キングズレー主演(キングズレーの父親はインド人)。他、エドワード・フォックスやダニエル・デイ=ルイスやトレヴァー・ハワード、キャンディス・バーゲン他すごい俳優が脇役で多数出てる。

ロンドンで勉強して弁護士になったインド人青年ガンジー。南アフリカで受けた差別をきっかけに、イギリスによる植民地支配からの独立を目指すようになる。非暴力・不服従運動はさまざまな人々を巻き込んで世界を動かすが、ヒンズー教とイスラム教の対立を抑えることができず、インド・パキスタンが分離して独立する悲劇を招く。

さすが良かった。すごい超大作の風格がある映画らしい映画。ベン・キングズレーの表情や演技だけでもぜんぜんもつ。若い頃から晩年までのメイクも自然。他主要登場人物も同様に老けていく。

3時間11分の長さ、インターミッションもある。何回かに分けて、何度も重複しながら見たのでやたら時間かかった。そのせいもあるんだろうけど、盛り上がりが分散されててやたら淡々とした印象はある。

ガンジーの描写が完璧な聖人すぎちゃって、観る側としては「ホントかよ?」的なブレーキがかかっちゃうのは惜しい。

●ダーク・スター(1974年)

ジョン・カーペンター、ダン・オバノン。スターログ誌で見た、ロン・コブがデザインしたダーク・スター号がかなりカッコよく、「スター・ウォーズ」の数年前にこんな映画があったんだ!って、ずっと観たかったけど観る機会もなく、40年以上。

不安定惑星を爆破して宇宙を開拓する船の乗組員たち。しゃべるコンピュータや頑固な意思を持つ爆弾の反乱。ビーチボールや冷凍船長w

まあ、おもしろくはなかったw ラスト近くの哲学的なアレはちょっと引き込まれたけど、どう見たらいいのか悩む感じの脱力系コメディ。

低予算のほとんど自主制作みたいな映画とはいえ、「スペース1999」と同じ頃の宇宙SFとしてはビジュアル的にショボすぎなのは残念。これの数年後によく「エイリアン」みたいな超一流映画が撮れたもんだと感心する(←脚本ダン・オバノンなのは、実現しなかった大作「デューン」のために「ダーク・スター」を観たホドロフスキーにスカウトされたスタッフたちがスライドして作られたのが「エイリアン」だから。出来が良かったのはやはりリドリー・スコットの手腕?)。 「エイリアン」の各シーンの元ネタになったんだろうって部分がいくつもあったりする。

●ビギナーズ(1986年)

MTV全盛の当時、けっこう話題になってた。主題曲はデビッド・ボウイの楽曲の中で最も好き。「夏が来れば思い出す」的メロディの曲も覚えてたw

50年代後半、ティーンエイジャー文化の黎明期。写真家を目指す若者コリンは、ファッションデザイナーとして野望を持つスゼッタに振られる。そこへ謎の男が現れ、成功を約束してくれるが……という話。

イマイチと聞いてたが、確かにものすごくつまらない。ミュージカルだったのね。すごい凝った演出はスタイリッシュだけど、物語の推進力がゼロで、感情移入もできない。カッコイイっぽい演出をあっけに取られて見ている以外何もできないw

「オシャレ! カッコイイ!」だけの映像って10分くらいが限度かなあ。後半のミュージカル化された人種抗争にはゲッソリした。「ウエストサイド物語」より退化してる。っていうか、1986年の映画ってこと忘れるくらい古い映画に見える。狙ったんだろうけど。

まあ、デビッド・ボウイのシーンはカッコイイ! タイプライターの上で歌う「That's Motivation」はストレートにズキッと来た。熱い心を忘れちゃダメだ。

勝手に想像してたのはこんな映画→ 50年代後半、ティーンエイジ文化の黎明期、後にファッションや音楽やアートなどの新しい流れの創始者と言われることになる若者たちが初心者だった頃。大人たちに邪魔されてもがく若者たち。そこへ、デビッド・ボウイ演じる「若者の守護神 兼 創造の神」が降臨し、、、的なw

パッツイ・ケンジット。エイス・ワンダーのボーカル。マンガみたいにカワイイんだけど、なんかサディスティックというかトゲトゲしい感じがして、あまり好きじゃなかった。PWLプロデュースでも曲出してる。あと、気がついてなかったけど、先日観た「ハノーバー・ストリート」の小さい娘をやってたのが子役時代のパッツイ・ケンジットだったんだ!

●ミスター・アーサー(1981年)

スティーヴ・ゴードン監督・脚本、ダドリー・ムーア、ライザ・ミネリ。毎夜遊び呆けてる大金持ちの御曹司アーサー、気が進まない政略結婚をさせられることになるが、街で出会った万引き娘リンダと恋に落ちてしまう。

ライザ・ミネリってそういえばあんまり主演作を観たことがない。これの直前に「ニューヨーク・ニューヨーク」に出てる。先日観たムーア主演の「テン」もミュージカル大スターのジュリー・アンドリュースが相手役だったな。

執事のホブソンのジョン・ギールグッドがすごくイイ。これでアカデミー助演男優賞取ってる。「炎のランナー」や「ガンジー」にも出てた。「カリギュラ」で覚えた顔。ジェラルディン・フィッツジェラルドって「ポルターガイスト2」のキャロルアンの祖母!

ムーアが終始酔っ払い演技で、メリハリがない感じ。恋に落ちるのもそれほど説得力ないし、全体としては「テン」のほうが面白かったと思う。主題歌のクリストファー・クロス「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」って大好きな曲だけど、バート・バカラックだったのね!

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