2020/10/22

最近観た映画メモ「ジョーズ3」他

80年代映画、がんばって観てる。まだ十数本ある。

トッツィー(1982年)
ジョーズ3(1983年)
ジョーズ4 復讐篇(1987年)
ポリスアカデミー(1984年)
ノスタルジア(1983年)

●トッツィー(1982年)

俳優のマイケル。完全主義な故に監督やプロデューサーに文句をつけまくって嫌われ、ついに仕事がなくなる。演劇の生徒の女優が落とされたソープ・オペラのオーディションに女装して乗り込み、合格してしまっただけでなく、大人気女優になってしまう。しかし、共演の女優に恋をしてしまい……という話。

シドニー・ポラック監督、ダスティン・ホフマン主演。ジェシカ・ラングやテリー・ガーも出てる。ビル・マーレイも。あと、ジーナ・デイヴィス!

テレビでチラ見したことはあったはずだけど、ちゃんと通して観たのはたぶん初めて。面白かった! 意地と金のため正体を隠して女優になるってのは、バレるかバレないかの潜入ものでもあるw ダスティン・ホフマンの演技技術のすごさを堪能。

女優を演じてるときの女らしさと、素の男っぽさのコントラストがイイ。演技の上手さを映画の呼び物にするって変な感じもするけど、まあ、人が社会で生きていく上で性別も含めて役割を演じることについての映画でもあるから。

終盤、様々な人との関係が拗れたり事件がどんどん重なっていくのがオカシイ。クライマックスのあの瞬間は、いろんな人の「極上の驚きリアクション」カタログを楽しめるw

ニューヨークの役者のほとんどは失業中。とにかく仕事を見つけろ!ってのが、コロナ不況的にズシンと響いたw

●ジョーズ3(1983年)

観るつもりはなかったのだが、仕事を選ばないマイケル・ケインが「ジョーズ4 復讐篇」に出た話を知って観たくなったので、しかたなく3も観ることに。

新しくオープンする海洋・海底テーマパークの、柵で囲まれた海域にホオジロザメが入ってしまうのだが……びっくりするほどつまらないw 若者たちや写真家、テーマパークの経営側などそれらしい登場人物が出てくるけど、それぞれの人生とか思惑とかほとんどなく、起きた出来事にその都度対応するだけ。

デニス・クエイド、リー・トンプソン、ルー・ゴゼット・ジュニア。誰もその値打ちに合う魅力を出してない。主役はほぼベス・アームストロング演じる海洋学者になっちゃってるんだけど、う〜ん。

3D映画の都合で変な合成シーンがいっぱいある。飛び出して見えたんだろうけど、2D的にはあまりにひどい合成。クライマックスのアレには爆笑してしまった。1983年の映画ってもうちょっとちゃんとしてたぞ? 「ジェダイの帰還」と同時期の公開だぞ? 

シリーズ的にも、サメが出るということと、ブロディ署長の息子兄弟が出る以外は前二作との繋がりも共通項も無し。前二作はサメをダシに使った人間ドラマが面白いのだが、「3」ではそのへんすっかり抜け落ちてる感。写真家の自慢話、捕鯨の会議で日本人をぶんなぐった話はムカつくw

なんちゅうか、昔はテキトーに作ってもそこそこ儲かるだろうビッグタイトルの続編ってこんな扱いだったよね。。。

●ジョーズ4 復讐篇(1987年)

ブロディ署長は亡くなってて、ロレイン・ゲイリー演じる未亡人のエレンが実質的に主人公。バハマで海洋生物の研究をしてる長男夫婦には5才の娘。次男は父親と同じ警察署で保安官として働き始めてたのだが、始まってすぐ、サメに襲われて死んでしまう。悲しみのエレンは長男に誘われてバハマへ行くが、サメが追ってくる……という話。

ロレイン・ゲイリーやアミティの風景など「ジョーズ」の世界に戻ってるし、「1」のオマージュ的なシーンもあったりする。「3」よりはずいぶんちゃんとした映画のように見えるので安心してしまうのだが、クライマックスで梯子を外されるw 

エレンの行動が支離滅裂。なぜ海に出てったのか、「家族を狙ってるんだから、私がおとりになれば息子や孫は安全」とかちゃんと言ってくれればマシだったが。あと、やっぱ作り物のサメの見せすぎは損だし、そもそも見せ方が不自然で下手すぎる。海プールの壁面が丸見えってすごいw (空の塗りムラなのか、コンクリートの凹凸なのか、明らかに壁なのがわかる)

ラストは別バージョンで公開されたそう。YouTubeにあったから観てみたけど、う〜〜ん。どっちでもいいやw

「楽しいパイロット」役のマイケル・ケイン。仕事を選ばない彼がどう演技してるのか見たくてこの映画を見たわけだが、名優のムダ遣いとは言えないくらいにはいい感じに演じてて悪くなかった。

ロレイン・ゲイリーおばあちゃんが、太めにゆるんだオッチャンのマイケル・ケインと恋に落ちるw ところが年齢を確認してみると、1987年当時でゲイリー50歳、ケイン54歳。意外に若かったんだ。。

「ジョーズ」シリーズ。「3」と「4」にくらべれば、「2」は大傑作と言ってもいいかもw 「1」を100点とすれば、「2」は70点、「3」は20点、「4」は50点。といったところか……。内容的にほとんどつながりの無い「3」はシリーズから除外したいなw

2015年を描く「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」は1989年。「ジョーズ19」の予告編が登場してたけど、「ジョーズ4」以降は続かなかったねw サメ映画はジャンルとしてまだ続いてるようだけど。

2015年に公開された「ジョーズ19」の偽予告編w
https://youtu.be/HDMNciCuMBc

●ポリスアカデミー(1984年)

これもテレビでチラ見したことはあるけど、通してちゃんと観たのは初めて。いつもテレビでやってたシリーズものコメディ映画って、いつでも見れるから逆に見ない。

警察学校の入学資格制限がなくなり、とんでもない連中が入学してきた! という話。面白かったけどね。けっこうユルい。80年代前半の雰囲気。大勢出てくるメンバーの個性で笑わせる系。ネタのリズムとか、むしろジャッキー・チェン映画の感じかも。

今となってはほとんどがほのぼの系のギャグだけど、たまに度を越したお下劣なネタもある。こんなのテレビで放送できたのかな?w

●ノスタルジア(1983年)

タルコフスキー監督。昔、自殺した音楽家の足跡を追ってイタリアを取材旅行する、心臓病を患ってるロシア人作家。助手の女性や温泉地で出会った「狂人」など。心象風景中心の映像作品。ピエロ・デラ・フランチェスカの絵!

ものすごく「芸術」映画。せっかちには耐えられないほど、たっぷり時間を使った数々の映像がすごいのはよくわかる。特に、横方向の移動映像はドキドキする。前後移動も同様。あちこち水がビチャビチャというか湿気が多いのは「惑星ソラリス」と共通。日本人の僕的には乾いたものにあこがれがあるけどね。犬がイイ。

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