先日、「大阪のある区が広報やデザインの仕事を無償でする人募集」って件が話題になってた。なんかもうこういう話題は飽きた。激安イラストの話とかも延々繰り返されてる。確実に労力も時間もかかる仕事がタダでいいわきゃないのは当たり前として、それでも募集するのも自由だし応募してタダでやるのも自由。
成り立たないとは思うけど、ひょっとしてヤル人は「タダでない区つながり方面の仕事の発生」を期待してるかもしれないし、それがぜんぜんダメだったらやめるだろうし。その人がやめても別の人がやるかもしれないし、その人もすぐやめるかもしれないし、メリットがあったら続けるだろうし。
ややこしい部分を「報酬」って概念に丸投げできてるからスッキリしてるのに、報酬がないと全部表に出てきちゃう。健全な仕事の環境じゃなくなってしまう。区の人は報酬タダの人にどんな顔して依頼するんだろう? かなり困ると思うんだけど。デザイナーがタダなら、印刷代やサーバー代もタダで募集しなくちゃねえ。
っていうか、区が「ここに地下鉄を通します。タダで工事してくれる建設会社大募集!」と基本的に同じだもんね。普通「んなアホな!」に決まってるけど、それでもメリットあると思った会社は止められないし。まあ、同じ話だけどデザイナーのほうがラクっぽく見えちゃうってところが腹立たしく思える部分なんだろうな。
で、すでに強烈な反発を招いちゃってるわけだし、それ見たところはタダ募集はヤバいと思うだろうし、デザイナーもマズいと思うし。
まあ、募集を読むと「タダで働いてくれるデザイナー募集!」ってよりか、「広報やデザインの方面を手伝ってくれるボランティア募集」なんだけどね(最初はボランティアという文字はなかったらしいけど)。広報デザイナー募集ってぶち上げちゃったもんだから、ニュアンス変わっちゃってる。応募条件とか手続きとかきっちり並べちゃってるから、「区の業務を無報酬でやらせる」感が大きくなっちゃってる。
んで、広報やデザインを手伝ってくれたボランティアの方は、「ちゃんと名前を出します」ってことで、冷静に考えたらそんなに変でもなかったりする。ただし、ややこし系ウルサ系の仕事ではむしろ「オレがやったとバレたくない」ってものだって多いわけで、微妙。
・・・で、区長の弁明がfacebookに出てるのね。やっぱ募集の言い方ニュアンスが間違ってたと思う。普通に「ボランティアで手伝ってくれるデザイナー・インターン募集」でよかったのに。あれじゃ、「デザイナーを持ち上げといて搾取」って感じに見えちゃうもん。
●追記
あー、謝罪しちゃったのか。どうせなら突き進んでほしかったけど。
「デザイナー募集、無報酬」で批判殺到の天王寺区、謝罪文を掲載」
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