今月、Mac導入20周年。日付が1992年6月16日の見積もり書FAXが残ってます。実際に届いたのがいつなのか不明だけど、7月前半だったはず。
その半年前まで住んでた田町の駅の近くにAppleの小さいショールームがあった。すごいおしゃれで高級っぽく見え、あこがれてました。何度かそこで見せてもらったこともありますけど、なにしろ独立1年目の僕には現実的な値段ではなく「自前でMacを買う」なんてぜんぜん思ってなかったです。
Photoshopで部分的にブラシでコピーできる機能を見せてもらった。絵具で描いたマチエールをスキャンしておき、部分的にコピーして構成すれば、アナログと見た目が変わらない絵をMacで描けるかも?なんて考えてました。
その後、パッケージデザインの仕事でややこしい曲線で構成されたロゴのラフを提出したとき、「時間がないのでこちらでトレースしておきます」って言われて帰ったら、もう仕上がったロゴの確認がFAXで届いてた。ロットリングで描くには丸一日かかると思ってたのに!
こりゃムリしてもMacを入れないとマズい。置いてかれる! と焦り、急遽5年リースで導入を決めたのでした。ちょうどMacintosh IIciが大幅値下げする直前でした。見積もりとかしてる間に値下げ発表があったのです。ここでハードルがかなり下がってMac普及が進んだんだろうと思います。
揃えたのは、Macintosh IIciと4MBのメモリー拡張キット、フルカラーにするディスプレイカード(これが異様に高かった!)、13インチモニター。3色カラーのプリンタ、スキャナ、MOドライブ(これもびっくりするほど高価)、WACOMの12インチタブレットとペン、Photoshop2.0とQuark Expressなどソフト数本。Illustratorはなぜか販売店が勝手にサービスでインストールしてくれてた。当時はそんな風だったようです。もちろん後で購入しましたよ。
しかし、届いて1時間後には後悔。こんなわけわからん高価なもん、これから5年も払い続けなきゃならないのか、どうしよ〜〜〜。って。
販売店の人が「大丈夫、半年もしたら私たちより使いこなすようになりますから」って。そのときはまさかと思ったけど、半年経ってみると確かに当たってた。仕事で使ってるとすぐ詳しくなりますね。なるほど〜。
それでも1〜2ヶ月くらいときどきいじっては途方に暮れる感じが続いてたけど、「明日中にパッケージのカンプのバリエーションを10案提出!」っていう、Macを使わないと絶体絶命な事態。むずかしそうで避けていたIllustratorを本気で使ったら、あっさり使えるようになっちゃった。苦手意識を脱出! Mac、役に立ちそうじゃん!
Photoshopで絵を描こうとしたけど、思うように描けずあきらめかけてたのですが、その年の10月にPainterが出て飛びつき、後はもうフルスロットル!
パソコン通信を始めたのが94年後半だったかな、遅いですね。特に必要を感じなかったし、ウイルスがコワイとかなんとか、要するに勝手がわからなくて面倒だっただけ。すぐインターネットの時代が始まります。
Mac20年。それ以前がどんなだったか思い出すのに一苦労な感じ。Macやネットがなくてどうやって暮らしてたんだろ?
2012.7.16
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