2018/12/28

最近観た映画メモ「ローマの休日」他

ローマの休日(1953年)
わらの犬(1971年)
ペット(2016年)
バロン(1989年)
めまい(1958年)
アメリカン・スナイパー(2014年)

●ローマの休日(1953年)

なんと、初めて観たw 「なぜか観てなかった映画を観るシリーズ」のラスボス。中高生あたりで何度か放映されたんだろうけど見逃し、20年前くらいの放映も見逃し、VHSビデオも入手したのに観てなかった。めちゃくちゃよかった! 先日も書いたけど、60年代以前の名作映画は基本的に「とりあえず観ておかなくちゃマズい」であって、それほど面白さに期待してなく、「なるほどね。ハイ、了解。」的に鑑賞することが多いのだが、退屈したり間延びしたりする部分が皆無で全編おもしろい。ヘップバーンも最高にかわいくてキレイ! 「ティファニーで朝食を」や「マイ・フェア・レディ」など、意外に役柄より歳とってしまってる映画が代表作だったりするけど、こちらは満点の最高! もっと早く観ればよかったー。「ローマの休日」を観てなかった僕から、「ローマの休日」を観た僕に変わった! 肩の荷がひとつ下りたw

●わらの犬(1971年)
全編、イヤ〜〜な感じ。数学者のダスティン・ホフマンがイギリスの田舎に引っ越し。田舎のどうしようもなく粗野な人たちによそ者としてバカにされる。弱っちい感じなので余計に。ほとんど全員イヤなヤツ。牧師なんか特にw ダスティン・ホフマンも相当頭おかしいけど、なんつっても奥さんのスーザン・ジョージが
いちばん悪いわ。昔の男とか問題アリアリなのに旦那連れて帰郷する無神経。「おとなしい男が追い詰められて反撃し、暴力に目覚める」みたいに紹介されるけど、必要に応じて数学者らしく冷静に対処。理性で正しいと信じることはぜったい譲らないだけ。結果的に「元の自分には戻れない」な成長?をしてしまうが。フリーランスで家で仕事、それも一般の人にとっては取るに足りないようなことにのめり込む感じが自分とかぶるのがとてもイヤだったw 犯罪や暴力や無神経な人々や喧噪から逃れて静かに仕事したいなら、田舎じゃなく、都心の集合住宅なんだけどね。っていうか、観てから日が経つほど重くなる映画だなあ。。

●ペット(2016年)
まあまあ面白かったけど、なんか既視感がw 動物がいっぱい出てくるCG映画ってだいたいこんな感じだよね? 見終わったときの印象もほぼ同じ。地下世界なんか「マウス・タウン」とかなりかぶる。あと、これも「細かいギャグを羅列する系のCGアニメ」ではあるものの、そこはあんまりイヤではなかった。

●バロン(1989年)
テリー・ギリアム作品として当時「バンデットQ」はそこそこだったけど、「未来世紀ブラジル」は面白かった、次作のこの「バロン」も期待してたのになぜか観てなく、ようやく観れた。ほら吹き男爵+モンティ・パイソン。89年当時ならまだビジュアル的にも驚きはあったんだろうけど、今となっては。小さい女の子以外の登場人物の誰も真剣に生きてるように見えないので、物語に没入しづらい。あんまり面白くなくて残念。。モンティ・パイソンって、狙ってるところはわかるけど、実際観るとクスリとも笑えないことが多い。ユマ・サーマンが出ててびっくり! 17〜18歳くらい?

●めまい(1958年)
そりゃあ面白いにきまってるけどね。最近何本か観たヒッチコック作品と同じく、めちゃくちゃ面白い翻訳小説を快調に読み進めるような感じ。ただ、やはり途中で「実はこれこれこういうわけなのです」的な説明が入る。そのとたん、それまでのワクワクドキドキやジェームズ・スチュアートの飄々とした感じの楽しみが半減しちゃうんだよなあ。あと、明るいメガネ女子のミッジがホームズのワトソン的にイイ感じ出しててとても良いのに、途中からパッタリ出なくなっちゃって忘れられちゃってるのが残念w

●アメリカン・スナイパー(2014年)
さすがに面白かった。似た感じの映画「ハート・ロッカー」よりはいくらかズキズキ度は高くないのである意味安心して観ていられた。アメリカとイラクの往復が緊張と緩和になってるんだけど、緩和のほうもあやしくなってくる。強い主人公は表面上は大丈夫そうでも次第にPTSDに蝕まれてボロボロになっていく。全体としては好戦的に見えたり反戦的に見えたりもする。状況が大きな俯瞰で描かれず、主人公の考えや視点のみなので、視界が非常に狭く描かれてる。国のためっても主人公はよくわかってなさそうだし、戦う動機といえば「番犬のように強くあるべき」と「戦友のために働きたい」だけで。結果的に、「こういった近視眼が危険なんだ」ってメッセージになってるのかも?

0 件のコメント: