2006/12/03

デザインフェスタに行った

失礼ながら、デザインフェスタは、テレビやチラシから受ける印象から、僕が最も嫌いなものの一つだった。基本的に「文化祭ノリ」は苦手なのです。スタッフだったこともあるくせにSF大会とかもそう。(最近もやったらしいけど)Photoshopの伝道師ラッセル・ブラウン氏のパフォーマンスも何度か見たことあるけど、ああいうのも非常に苦手。彼そのものが嫌とかじゃなく、面白いと思い込んで他の観客と同化しなければ疎外感を感じてしまいそうな、「場のノリ」が苦手なのです。

それでも、ずっとデザインフェスタは気になっていたし、デザイナーズトイ関係の知人が出展してることもあり、一度は見に行ってみようかと。ワンダーフェスティバルも行ったことだし。

開場まもなくの11時半に到着。とりあえず、通路を端から一本ずつくまなく回ってみた。今回は一つのホールに全部まとまった状態で、以前より見やすくなってるらしい。それでも何千組の出展。最小畳一畳のスペース。本当に数え切れないほどのブース。絵、写真、造形、工芸、服飾、パフォーマンス、音楽・・・などなど、あらゆる表現の見本市。

まあ、完成度やプロ的な視点で見れば「しょーもなく」「安っぽく」「イタい」「勘違いな」「若気の至り」が大半で、「どこに出しても恥ずかしくなさそうな、ちゃんとしたもの」はせいぜい2割程度。でも、審査や権威付けなど一切のフィルタを通さずに見れるのは貴重な機会。若いアーティストたちが何をやりたいのか何をカッコイイと思っているのか、生の状態で提示されている。一見しょーもない展示もよく見れば、その人が何をやりたいのかのエッセンスだったりするので、ただ通り過ぎるのはもったいない。

メディア等で紹介される部分は「テレビ的に絵になるケバケバしいもの」が多いようで、実際の感じとはずいぶん違う。僕もああいう感じと思っていた。デザフェスのチラシや広告なども、そういう部分ばかり強調されてるので、誤解されやすいかもしれない。まあ、突然声を張り上げて芝居を始める人や、なぜか柔道着を着て取っ組み合ってる人とかはいたけど。

ここで「質」的に目立つのは相当大変だろう。それなりの完成度やまとまりを持つ出展者は埋没してしまう。実際、知り合いのアーティストやメディア等で見覚えのあるアーティストのブースも、早足で通り抜けたら気がつかないほど周囲の雑然にとけ込んでしまっていた。平等、とも言えそう。

とにかく数が多いので、各ブースを一つ一つしっかり見ていられないけど、見るべきものがあるブースはちゃんとこちらの目に飛び込んでくる。三分の一も見るといい感じのペースをつかめた。このまま永遠に続くと思われそうなブースの数に奇妙な幸福感を覚え始めたのだが、半分を過ぎたあたりで腰痛が悪化。ゆっくり進むのがやっとの状態に。

そんな時点で中野博文氏と合流したのだが、それで見るコツがもうひとつわかった。一人ではただ通り過ぎるだけだが、複数人で見れば一人では気がつかなかったものに気づかされたり、興味の薄いものをじっくり見て発見があったり、知り合いに出会う確率も大きくて、具合がいいようだ。2〜3人のグループで見ることをおすすめする。

なんとか腰の状態をだましだまし、4時間近くかかって全部を見終えた。出展する側として考えてみると、ブースを出せばとりあえず5〜6万人が前を通り過ぎてくれるってのは、展示イベントとしてたいしたもんだと思う。100人に1人が記憶の隅に残してくれたとしても、普通の個展程度以上の宣伝効果はあるんじゃないかな。また、デザインフェスタは僕が苦手な「文化祭ノリ」とはちょっと違った。デザフェスは個々のブースがそれぞれ独立した他人の集合体なので、変な連帯っぽい感じは薄い。自分で出そうとまでは思わないけど、次回は腰のコンディションを整えてまた見に来たいと思った。

デザイナーズトイ関連の収穫は、エサカマサミ氏のフィギュア、TOUMA氏、T9G氏、KAIJIN氏がやってたくじ引き合成フィギュアのKAIJIN氏サイン入り、やっとお会いできたガムリアンズさんの小さいフィギュア。他には25planという韓国人のアーティストのクレイ作品制作過程ムービーの入ったCD-ROM。ちょっとアメリカっぽいけど、作品はすごいレベル高い。展示も良かった。
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