2021/12/22

最近観た映画メモ「アングリーバード」他

●グッドモーニング、ベトナム(1987年)

ベトナムに派遣されてきた型破りなラジオDJ。放送は兵士たちには大人気になるが、上官たちは無理解。クビにされそうになるものの、将軍は彼の味方。一目惚れしたベトナムの女の子を追っかけて英語教師になりすまし、その兄と親友になるなどベトナム人たちと仲良くなる。そんなとき、爆弾テロが起き、、、という話。

監督 バリー・レヴィンソン。出演 ロビン・ウィリアムズ、フォレスト・ウィテカー、J・T・ウォルシュ他。

Disney+だけの問題なのか、字幕の日本語がひどい。壊れた機械翻訳のよう。この映画の大きな魅力の一つがラジオDJとしてしゃべりまくるロビン・ウィリアムズなのに、ひどい字幕で意味不明な部分が多い。吹き替えは別物だし。

軍隊の価値観から自由でありたいロビン・ウィリアムズの役は愛されキャラなはずなのに、前半で「そんな彼も日本人の目から見ると、アジアの国で傍若無人に振る舞うアメリカ人でしかないこと」が引っかかってしまい、素直に見れなくて戸惑う。原住民扱いされてるベトナム人の描写もイヤだ。

「他人の国に来てお前ら何やってんだ??」、最後まで観たら、一応そういうテーマだった。よかれと思ってやってても相手はそう思ってないよ、身勝手だよと。

半分はコメディ仕立てなのに素直に楽しめる部分があまりなくて残念。ポルカ好きのブルーノ・カービーの上官など、笑っていいのかかわいそうなのか不気味なのか判断つかなくて困るw

当時のヒット曲が次々かかる中、クライマックスの劇判のこの感じは!と思ったらやはり音楽はアレックス・ノースだった。最晩年の仕事らしい。

●あの夏のルカ(2021年)

ピクサー作品。エンリコ・カサローザ監督。イタリアの漁村近くの海中に家族で暮らすシーモンスターのルカ。シーモンスターは人間に恐れられ忌み嫌われている。あるとき、地上で暮らす同族のアルベルトと出会って仲良くなる。家族に内緒で漁村に行って人間の少女と出会い、あこがれのベスパを手に入れるため、トライアスロンレースに参加することになる。という話。

2つ前の「2分の1の魔法」と同じく、ピクサー味のあまり濃くない一般的なファンタジー映画の路線か。大人にもズシンと響く系作品と交互にやってるのかと思ったけど、リスト見ると厳密にはそうでもないな。たぶん人種や移民問題に対するピクサー的に楽天的な子供向け寓話なんだろう。

普通に面白かった。細かいネタもいちいち全部面白い。そもそもキャラクターのちょっとした動きだけでも感動してしまうディズニー/ピクサーの技術。CG映像もめちゃくちゃ濃厚で、どんどん密度が高くなっていく。ラストシーンなどの深みのある雲の描写! ルカの想像や夢を映像にする部分はちょっとクドかった。

ジブリ/宮崎駿オマージュがあちこちに。アルベルトのタンクトップと半ズボンって未来少年コナンだよね? 村の名前がポルトロッソとか、シーモンスターのユーモラスな化け物っぽい表情や、上下差のあるアクションシーン、身振り手振りの演技なども。

2Dアニメーション的にキャラクターを自在にデフォルメ変えてるのが面白い。立体的に口がありえない場所にずれたり、叫ぶ横顔がまるっきりマンガだったり。

ところで、シーモンスターが地上に出ると当たり前のように人間に変身するのなら、実は人間も海に入ったらシーモンスターになる的な匂わせをしないとバランスとれなくない?

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●アングリーバード(2016年)

飛べない鳥たちが住む島。おこりんぼではみ出し者のレッドは裁判所の命令でアンガーマネジメント教室へ通っている。ある日、大勢のブタ軍団が上陸してきて鳥たちと仲良くなるが、レッドは侵略者ではないかと疑うが最初は相手にされない。そのうち手に負えなくなってきたブタたちの狼藉に、伝説のヒーロー、マイティーイーグルに力を借りようと、教室で出会った仲間と彼が住む島の最高峰を目指す、、、という話。

人気ゲームの映画化。ブタ軍団やパチンコ(スリングショット)で鳥を飛ばすのもゲームの設定だそう。監督、Clay Kaytis、Fergal Reilly、声の出演、ジェイソン・サダイキス他。ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス作品。元のゲームを作った会社ロビオ・エンターテイメントはフィンランド企業なのね。

面白かった。子供向けすぎないのもイイ。「はみ出し者が侵略者をやっつけるヒーローに」って定番の骨格の話だけど、小ネタも全部面白くてダレなかった。後半の大戦争も立体的でスピード感あってよかった。あの大爆発の描写はすごいな。

とにかくキャラクターの形と動きと羽根の質感が最高。僕、2016年当時、MAYAを使ったレッドのキャラモーションの解説動画を見て、MAYA使いたい!って3年のサブスクリプションを購入しちゃったくらい。プロダクションアート集「The Art of Angry Birds」も持ってる。

MAYAを使ったレッドのキャラモーションのサンプル
https://youtu.be/Xf8zU6sPJKI

ゲームと映画のキャラクター比較
https://youtu.be/wba3087qWHE

2021/12/13

2014年の作りかけ立体






2014年の実家での大型立体制作中に、ウレタン吹くための完全乾燥待ち時間の間に作ってたもの。白いほう(高さ28cm)。黄色いのは2018年の3Dプリンタ立体作品。

インダストリアルクレイを型取りしてポリパテに置き換え、FRPで複製するための原型として作りかけたのだが、そのまま作業が止まってた。

先日、実家に行ったときに引き上げてきた。複製用の原型ではなく、これをそのまま表面仕上げして色を塗っちゃうつもり。

「クレイで作って簡単に型取りし、ジェスモナイトに置き換え、一点ものとしてそのまま表面仕上げてリキテックスで塗装」ってのをやってみたい。の、予行演習的な。




石膏で型取りしたはずだが、どうやってポリパテにしたのか覚えてなく、写真を探したら出てきた。たぶん離型剤か何か石膏型に塗った上でパテを詰め込み、硬化後、金槌でかち割ったらしいw 乱暴なw

クレイで作ったものって、他の3D切削ではなく手で削り出した発泡スチロールから作った作品とも共通するけど、「元の3D作品の形状の特徴が無意識にデフォルメされる」のと「理想の形状にできなくて歪んだり左右対称が不完全」からか、非常に味のある形になる。3Dプリンタ的に完璧じゃないところがイイ。
以前「3Dプリントを何十時間させてる間にクレイなら完成しちゃう」とか言ってたけど、それをやってみたい気分。








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2021/12/11

ドバイ万国博覧会記念デジタルおみやげ EXPO Token

世界各国から一人ずつのアーティストがドバイ国際博覧会の「デジタルおみやげ」として、EXPO Tokenを発行。TikoかRokoの二つの3Dフィギュアのどちらかを選び、その国を思わせる何かを取り入れて表現。今日、僕のChikoうさぎが発行されたそうです。

制作意図は「日本には伝統的な紋様がたくさんあります。吉井は水の国である日本を表現するために水の紋様を選びました。また、日本では兎は月の妖精です。兎の体で宇宙を表現しました。」。

公式ページはこちら
https://expo.chikoroko.art/



デジタルおみやげEXPO Tokenは1000個が無料で配布されてるらしいけど、よくわからない。Apple IDかGoogleで参加してゲットするとARで見れる。他フィギュアと並べてみた。



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2021/12/04

最近観た映画メモ「カジノ・ロワイヤル」他

2週間に1本のペースに落ちてる。用事で観れない期間があったり、Disney+のドラマ計3シーズン分観るのに時間かかったとはいえ、昨年の三分の一くらいしか観れてない。

●カジノ・ロワイヤル(1967年)

各国の諜報部員が次々に失踪。情報部は隠居したジェームズ・ボンドを引っ張り出そうとするも、ボンドは断る。成り行き上、ボンドが情報部のトップにつき、情報部員全員に007と名乗らせるが……という話だけど、あちこち飛んでて支離滅裂(下記に経緯)。

出演もしてるジョン・ヒューストン含め5人による共同監督。デヴィッド・ニーヴン(プライムビデオの吹き替えが中村正じゃないのが残念)、ピーター・セラーズ、オーソン・ウェルズ、ウッディ・アレン、ウルスラ・アンドレス、デボラ・カー他、20人くらいの主役級大スターが共演の超オールスター映画。キャストのリストを見ると、えっあの人が!って感動する。SF映画的にはデヴィッド・プラウズやキャロライン・マンローまで。

Wikipediaによれば、デヴィッド・ニーヴンのボンドが二代目007に指名したピーター・セラーズが活躍する映画のはずが、猜疑心の強いセラーズが超大物のオーソン・ウェルズと共演するのを恐れるあまり無理な要求ばかりした末、撮影途中で降板してしまう。撮影済みフィルムをできるだけ使い、新しくキャストを増やし、ストーリーもまったく変えたため、デタラメでアバンギャルドっぽい映画になってしまったとのこと。

45年ぶりに見たら、めちゃくちゃ面白い! 今年観た中では一番好きかも。昔、テレビで見たけどほとんど覚えてなかった。当時は「なんかグダグダでつまんないコメディ」って印象だったのだが。

なんちゅうか、背筋を伸ばしたまま演じる英国式のドタバタコメディって感じで品があって好み。バカバカしくぬるいギャグでも見れてしまう。ノレなかったらつまらなく感じただろうけど、これはノリノリにノレた。

クライマックスのカジノの乱闘他、普通なら早々にウンザリするようなやりたい放題のドタバタ。多数の早回しカットを絶妙に入れてるためかぜんぜんOK。すべて面白かった。

60年代の、古い時代と新しい時代の交錯した感じもいいし。いかにも007映画っぽいセットやくだらないギミック、60年代後半っぽい各種デザインなども最高。見るからにお金がかかっててゴージャス。無意味に豪華なエスニックダンスとか、カリガリ博士のセットとかw「オースティン・パワーズ」がこれを真似してるため、変に90年代感まであるw

バート・バカラックの音楽が素晴らしい。筋肉少女帯の「ゴーゴーゴー!ハイキングバス」になってた主題曲他、盛りだくさん。めちゃ楽しい。

「ゴーゴーゴー!ハイキングバス」の歌詞に出てくる「山賊の歌」を何十年ぶりに思い出して歌詞を検索したら頭に張り付いてしまった。「雨が降れば小川ができる」はいいとして、「風が吹けば山ができる」には納得できなかったなw
https://youtu.be/iz7PXMp8sf8

あと、ハーブ・アルパートのトランペット。自ら進んで聴いてたことはないけど、代表的な曲はたいていテレビやラジオのテーマやCMなんかで使われてて知ってる曲ばかり。オールナイトニッポンとか。で、洋楽全盛の80年代にハーブ・アルパートの曲もヒットしてたけど何だっけ?と調べたら、「Keep Your Eye On Me」。これもYouTubeで確認したら頭に張り付いてしまったw
https://youtu.be/orwzPxwtL0A