2020/01/08

最近観た映画メモ「惑星ソラリス」

ボギー!俺も男だ(1973年)
ホット・ロック(1972年)
惑星ソラリス(1972年)
アメリカの夜(1973年)

「なぜか観てなかった映画、落穂拾いシリーズ」、ようやく70年代に突入。この映画メモは「走り書きのメモをまとめずにアップ」と「じっくり読まないで」の意味でいつもはわざと改行してないんだけど、試しに改行してみたら、やたら長く見えるなw イマイチと思ったら元に戻す。

●ボギー!俺も男だ(1973年)

ウッディ・アレン主演、ハーバート・ロス監督。アレンの舞台の映画化で、ダイアン・キートンなど舞台の役者がそのまま出てる。

「カサブランカ」のハンフリー・ボガートにあこがれるアレンは離婚したばかり。親友とその妻がいろいろ気を使ってくれるがうまくいかず、、、って話。ちょっと元気出る感じの映画。テイストは何本か見たアレン作品と同じで、ちょっとウザいw 「カサブランカ」の大枠を借りたりトレースするシーンもよかった。

アレンの内面がボガートの姿と声(けっこう似てる。この人も舞台から同じ役)で現れて助言したりけしかけたりするのがイイw 最近観た中では「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のバードマンや、「トゥルー・ロマンス」のプレスリーなんかもそうだし。よくある主人公の天使と悪魔が出てくるやつとか脳内会議なんかも好き。葛藤の映像化って感じ。

●ホット・ロック(1972年)

ロバート・レッドフォード主演、ピーター・イェーツ監督。昔、後半をテレビで観たことあるかもしれない。出所したばかりのレッドフォードに仲間から舞い込んだ仕事「アフリカ某国の大使の依頼で、博物館で展示中の巨大ダイヤを
盗み出す」。メンバーを集め計画を立て、華麗に盗み出すのに成功するが・・・。という話。

犯罪者には見えないけど、若くてかっこいいレッドフォードのほとんどプロモーションビデオ。軽めで深刻にならず、半分コメディ調。物語上の肝心な部分が「そんなのアリ??」っていう笑いどころになってるし、ちゃんとハラハラさせるし、面白かった。建設中のワールドトレードセンターが映ってドキッとする(73年オープン)。

ドナルド・E・ウエストレイク(変名がいくつかある)の「ドートマンダー・シリーズ」ってのがあって、その1冊目が「ホット・ロック」。たぶん高校1年後半に3冊目まで文庫本で読んで気に入った。当時はマンガ家になりたかった頃。絵の練習で2冊目の「強盗プロフェッショナル」を、マンガ化してみたことがある。17ページ描いて放り出したけどw

「強盗プロフェッショナル」も1974年に「Bank Shot」として映画化されてることが今回判明。主演はジョージC.スコット。

●惑星ソラリス(1972年)

タルコフスキー監督。惑星ソラリスでの研究状況を調査するためにソラリスの観測ステーションに派遣された男。ソラリスの海には人間の思考を物質化する不思議な知性があり、男の前に10年前に死んだ妻が現れる、、、という話。

退屈だし長いし眠くなると聞いてたけど、意外にそんなことなかった。単調でやたら長いカットなのに、むしろ目を引きつけられて、成り行きを固唾を飲んで見守るって感じ。ものすごく真面目に演じてるロシア人俳優の力もあるし、映像の力なのかもしれないし。

今普通になってるような「SFビジュアル」を見せる気はほとんど無いようで、有名な「未来都市のハイウェイ=東京の首都高(大阪万博を未来都市として使うつもりだったが閉幕しちゃってたそうw)」のように、イメージ映像で未来や宇宙を見立てて最低限の描写とし、あとは人間が演じるドラマ。ラストは読めたw

背中のひもを解いても脱げない件、あれは思い込みまで物質化されてるってことだよね? ところで、「スター・ウォーズ」で初めて薄汚れた宇宙船や生活感が表現された認識だったけど、ソラリスステーションの内部はボロボロできたならしくて良かった。

●アメリカの夜(1973年)

フランソワ・トリュフォー監督。群像劇なので主役は何人もいるけど、いちおうジャクリーン・ビセット主演、トリュフォーも監督の役で出ずっぱり(映像として唯一知ってる「未知との遭遇」のラコーム博士が帰ってきた!w)。映画を撮影中の主演俳優たちやスタッフたちの話。

タイトルやスチル写真のイメージから夜のニューヨークのパーティや恋愛とかの話と思い込んでた。アメリカの話ですらなく、劇中の映画撮影はニースで行われてる。何がアメリカの夜かというと、昼間に夜のシーンを撮るために暖色をカットするフィルタをレンズに取り付けることをそういうらしい。へー。

撮影中の映画の内容と俳優たちのプライベートの人生がダブってて、虚構の映画撮影の間も彼らの現実の人生は進み続ける、って感じ。モロに映画と現実が交錯する場面まである。あと、アメリカから到着前のビセットについて話すとき「以前出演した車の追跡アクションの映画」って「ブリット」だよねw そこでは「映画内の映画」と「映画内の現実」と「本当の現実世界」が交わる。

何度も同じシーンを繰り返す撮影風景や、次から次へ起きるトラブルなど、なかなか忙しくて面白かったw

夢のシーンは「市民ケーン」に夢中だった子供の頃の罪を悪夢として引きずってる? トラブルに振り回されつつも、映画を撮ることが好きでたまらない感がよく出てた。

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