2020/01/25

最近観た映画メモ「トイ・ストーリー4」他

トイ・ストーリー4(2019年)
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 (2017年)
マン・オブ・スティール(2013年)
Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年)
ブリッジ・オブ・スパイ(2015年)

1月末に失効してしまうU-NEXTのポイント消化のため、新しめの有料ポイント作品をまとめて観る特集。

●トイ・ストーリー4(2019年)

めちゃくちゃ面白かった。理想のラストだった3なのに、なぜ4を作るのか? どう作っても3の意味を弱めてしまうことにならないか? それでも、どうしても作らなければならないとしたら?で頭を絞って考えたのが今回の4ってことだろうから、それはそれでひとつの実験みたいなもの。

テーマ的には、役割を終えた後、どう何のために生きるのか? 自分のアイデンティティは何か? 誰かに所有されることは本当に大切なことなのか? 自由とは? リーダーとは? 誰にも止められない時の流れ。あと、運命としての別れと、自ら選ぶ別れと未来。よくこんなに詰め込んだくらいのそれぞれ重いテーマが多数の登場キャラとして全部有機的に機能してる感じ。表面は子供向け映画としての楽しさを保ってはいるものの、完全に大人向け映画。

自分をゴミと思い込んでるフォーキー、いいキャラだなあ。。。経験を重ねて強くなったアクション担当wの羊飼い人形のボー、「フォレストガンプ」のロビン・ライトを思い出した。新キャラのぬいぐるみ二人組も最高w しかし、5を作るとしたら、相当ハードル高くなったぞ。

●IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 (2017年)

まだ原作は4分の1くらいで止まってるけど、先日の1990年版に続いて、もういいや、見ちゃおうと。後編もまもなく配信だし。あんまり怖くはなかった。子供時代の対決と大人になってからの再対決を二本にきっちり分けてるため、二つの時代を行き来できない構造になってるのはもったいない。この前編では夏休みや「スタンド・バイ・ミー」的な感じを前面に出してて、かなり良い。う
るうる来るw

子供達それぞれの一番怖いものを見せられるっていう描写はすごく良かったけど、ペニー・ワイズは、、、、う〜〜ん、造形的にはめちゃイイんだけど、1990年版の「楽しいピエロが有無を言わせぬ恐ろしいものに豹変!」っていうのは感じなかった。かっこ良すぎて記号的なものに見えちゃう。動きやサイズや牙なんかで怖さを補ってるけど、ユーモラスな感じが抜けないw けっこう弱いし。

●マン・オブ・スティール(2013年)

クリストファー・ノーラン製作・原案。スーパーマンにしては暗く重い映画のに、やたら軽い印象。面白かったけどね。クリストファー・リーブ版はコメディ寄りだけど、明るくハッピーになるスーパーマン映画だった。

ザック・スナイダー監督だけあって、絵や動き的には超絶カッコイイんだけど、終始手持ちカメラな感じはめちゃくちゃ酔ってダメ。特に高速飛行するものを追いかけるカメラを揺らすからオエってなるorz 揺らす上にギュン!ってズームまでするんだよなあ。。。

冒頭のクリプトン星のデザインがたった7年前と思えないくらいのイマイチ。あと、戦闘シーンはほとんどドラゴンボール。ゾッド将軍がいよいよってところで鎧を脱ぎ捨ててスッキリスーツになるところなんかフリーザw

ケビン・コスナーはもう彼しかない!って感じだったけど、ラッセル・クロウはなんかもったいない感じ。マイケル・シャノンは真面目でひたむきな印象の顔なので、ゾッド将軍いいヤツじゃんって思った。私利私欲じゃないし。

●Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年)

2011年〜2015年の坂本龍一に密着したドキュメンタリー。先日NHKテレビでやったそう。東日本大震災の被災ピアノや原発の話、喉頭癌の話、YMO〜映画音楽の話など交えながら、現在の坂本龍一の音楽的心境の変化などを描く。自然音を求めて北極まで行ったりなど。出演者はほぼ坂本一人。

とはいえ、昔から楽音以外の雑音も音楽だみたいなことは言ってたよね。教育テレビYouなんかで、若い人たちにガラクタなど鳴らしてもらって「これも音楽」とか言ってたの覚えてる。そういうのはあんまり好きじゃなかったけど。

あと、若い頃のとんでもなくめちゃくちゃな忙しさと引っ張り凧状態の話と、療養で1年ほとんど仕事しない話の対比。じっくり考えたり行動するいい機会になったんだろうな。老人になりつつあるアーティストの静かな情熱みたいの感じた。

映画「惑星ソラリス」の話が出てきて、使われてた音楽が重要なテーマになってる。先日観たばかりなのでよかった。

●ブリッジ・オブ・スパイ(2015年)

面白かった。スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演。コーエン兄弟が脚本に関わってる。ソ連とアメリカのスパイ交換に関わる弁護士の話。スパイとはいってもアクション要素は皆無で、非常に静かな映画。東ドイツと背後に控えるソ連の底知れぬ怖さが通奏低音になってる中で、ハンクスの暖かさが際立つ。ほぼ実話だそう。

スパイの味方と非国民的に非難されても弁護士としての信念を曲げず結果的にアメリカの良心を体現することになるハンクスもいいけど、囚われの身のルドルフのマーク・ライアンスの飄々として動じない強さがめちゃくちゃ良かった。これでアカデミー助演男優賞とってる。

地味な小品にみせかけて、壁建設直後の東ベルリンの街をさりげなく克明に再現してるのはさすが。

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