2018/07/30

最近観た映画メモ「フィクサー」他

渚にて(1959年)
リターナー(2002年)
フィクサー(2007年)
帰らざる河(1954年)

●渚にて(1959年)

核戦争後、全滅した北半球から逃れたグレゴリー・ペックの米海軍潜水艦が寄港するオーストラリアにも迫る放射能。人類滅亡の危機が静かに淡々と描かれる。潜水艦は本物だし、特撮など無理な描写が一切無くて、大人の映画って感じ(フレッド・アステアのヤケクソ的カーレースのシーンだけヤリスギ感w)。モノクロ画面が非常に美しい。「サイコ」のアンソニー・パーキンスが出ててびっくりした。

●リターナー(2002年)
ツッコミたい箇所は山ほどあるが、思ったより面白かった。ハリウッド映画的だったり無国籍アクションやCG表現を日本でもこのくらいできるぞ!って力みが微笑ましくもある。2002年でよく頑張ったと思うけど。。。内容に関係ない部分で。。僕が唐突に観る中途半端に古い邦画の話題作やヒット作がたいていこの傾向な気がするんだけど、、、親切すぎるほどわかりやすくしてくれるのは逆に「このくらいしないとわかってもらえないバカ相手に映画作ってるんだ、、、ヤレヤレ」感が醸し出されてちょっと不快。全部セリフで説明されたり、過去のカットを挟むとか、わかりやす
すぎるシンボル出すとか、悲しいシーンで悲しい音楽流すとかもね。ちゃんと注意して観ていれば不要の諸々。説明無しにさりげなく置かれたヒントが頭の中で繋がって「そうだったのか! オレ、ちゃんとわかった〜!読み取れた〜!」って喜びも映画の楽しみだと思うのだが。

●フィクサー(2007年)
自分も問題を抱えてて崖っぷちなのにがんばるもみ消し屋弁護士のジョージ・クルーニー、カッコいいなあ。弱さも見せるからさらにカッコイイ。ティルダ・スウィントンの悪役もトム・ウィルキンソンも最高。立場や信念で必死に行動せざるを得ない人たちがぶつかり合う映画好き。特に、スウィントンの演じるカレンは本来は弱いのに、たぶん子供の頃から努力して努力して努力して地位を上げてきて、今も与えられた立場を完璧に全うしようと必死にがんばる。その張り詰めた糸が切れるとき。。表情! こんな鮮やかすぎるラスト、最近見たことなかった!

●帰らざる河(1954年)
中学1年ときテレビで観たことある。冒頭から少しラジカセで録音したんだけど、二十世紀FOXファンファーレのすぐ後に「トン、トン」って音が入ってた。どんな画面だったか忘れてたので、何の音だろうってずっと思ってたんだけど、斧で木を切り倒す音だったのね。43年ぶりに謎が解けたw ストーリーは非常にシンプル。一時間半の映画なのにモンローの歌のシーンがいくつもあったり、川下りのシーンが長かったりするからもっと短く感じた。まあ、モンローのプロモーションビデオ。歌もすごくイイ。しかし、突然ロバート・ミッチャムがモンローを押し倒そうとするシーンは何なんだ? 悪者も含め人は生きるのに必死だから「しかたないこともある」がテーマと思われるのに、あのシーンは唐突すぎる。あと、54年の時点ではまだ常識だったんだろう「我々の土地をインディアンから守る」って、おいおい。。

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