2018/09/22

最近観た映画メモ「馬鹿が戦車でやってくる」他

宇宙大怪獣ギララ(1967年)
馬鹿が戦車でやってくる(1964年)

●宇宙大怪獣ギララ(1967年)

たぶん僕が初めて映画館で観た映画。ギララをいっぱい描いた幼稚園のお絵かき帳が実家のどこかにあるはず。51年も経った今となってはギララが街で暴れる姿しか覚えてない。一ヶ月だけ復活させたHuluにあったので、確認の意味で観てみた。

ブームに乗り遅れまいと松竹が唯一制作した怪獣映画だそう。前半の舞台は宇宙。特撮やSFに不慣れなのか、いろいろ残念な部分が多い。話の展開の説得力がほとんど無かったり、宇宙をどう表現するか真面目に考えてない感。1967年って昔に思えるけど、「ウルトラセブン」と同時期で、翌年には「2001年宇宙の旅」が公開されるんだよ。制作費は「2001年」が当時のドル換算で38億円、「ギララ」が1.5億円だから仕方ないって話じゃなく、娯楽SF映画を作る姿勢や思想でどうにかなる問題。

宇宙船のロケットの炎が上に上がるとか、火星に行く途中でUターンして月に向かうとか、重力発生装置とか。また、農薬散布用みたいな小さいヘリコプターで
運んできた「濃縮原子力燃料」の銀色の箱を数人で運んで「揺らすと危険」とか、怪獣の卵が容器を壊して机や床を溶かして逃げた際、溶けた部分を素手で触るとかw 光瀬龍が監修したって本当なのか?

ギララの鳴き声がダミ声の「うおりゃあああ〜〜っ」www
自衛隊との戦闘シーンが編集含めてものすごく雑。
光学合成のショットがいくつかあるが、どれも失敗している。
子供向けでないことを強調したいのか、「大人の世界」を匂わせてるのが恥ずかしい。

良かった点。ギララの造形そのものはホントにカッコイイ。リマスター版か何か知らないけど、画面がめちゃくちゃ鮮明。当時のリアルな空気感! あと、仮面ライダーの4年前の若い藤岡弘が出てる。SFや特撮的にはダメダメでも、新しいジャンルに立ち向かってる雰囲気はとてもすがすがしい。歌とかw

まあ、大勢でツッコミながら観るとめちゃくちゃ楽しい映画だと思ったw

●馬鹿が戦車でやってくる(1964年)
タイトルは子供の頃から知ってたけどまったく観たことがなかった。びっくりした。めちゃくちゃ良かった。馬鹿にされたりいじめに加え、土地をだまし取られて怒りに耐えかね、隠してあった戦車で暴走して村中を破壊する元戦車兵。なのに全体は日本昔話のような感じのほんわかコメディ。ハナ肇他、全員いい味出してる。岩下志麻かわいい。ラストもすごく良かった。山田洋次監督。作曲家の團伊玖磨が原作で、音楽もやってるんだけど、さすがに音楽は古すぎ。これもリマスター版なのか、めちゃくちゃ鮮明で画面がきれいなので、音楽が無ければ80年代の映画っても信じそう。まあ、現代の感覚ではちょっとまだるっこしいかな。

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